ShopifyとInstagramを連携させることで、SNSを活用した集客やプロモーションが可能になります。また、ECサイトを訪問した顧客にInstagramのフォロワーになってもらうこともできるでしょう。
本記事では、ShopifyとInstagramを連携するメリットや注意点、連携方法について解説しています。Instagramとの連携に便利なShopifyのアプリも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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画像から商品の販売ページに移動できるInstagramショッピング
Instagramショッピングは、画像に商品URLをタグ付けすることで、該当の商品の販売ページに簡単に移動できる機能です。
通常、Instagramでは画像のキャプションに商品のURLを記載してもリンクが機能しません。しかし、Instagramショッピングを利用すれば、ユーザーが気になる画像をタップするだけで、すぐに商品の販売ページに移動できます。この機能により、Instagramの投稿画像からShopifyの商品販売ページへの誘導をスムーズに行うことが可能です。
ただし、Instagramショッピングを利用できるのは「Instagramのビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントを保有している」といった、利用要件を満たす場合のみです。詳しくは後述します。
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ShopifyとInstagramを連携するメリット
ShopifyとInstagramの連携には、売上アップや集客につながる、下記3点のようなメリットがあります。Instagram連携を行う目的や運用方針を明確にするためにも、まずはメリットを確認しておきましょう。
商品の見た目で訴求できる
Instagramは、写真や動画で視覚的なアプローチができるSNSです。商品の魅力が伝わるキャッチーな画像をInstagramに投稿すれば、それだけで商品の見た目に魅力を感じた層からの集客力が期待できます。さらに、投稿画像から直接商品の販売ページに移動できるInstagramショッピングを利用すれば、売上アップにもつながります。ビジュアル面が魅力になっている商品を扱う事業者にとっては、大きな武器になるはずです。
ただし、そのためにはターゲット層の目を引く写真や動画の投稿が必須です。自社のブランドイメージに沿った、訴求力のある画像を用意してください。
Instagramユーザーからの集客が期待できるようになる
ShopifyとInstagramを連携させることで、InstagramユーザーのECサイトへの流入が期待できます。
Shopifyはブランドイメージに合ったECサイトを手軽に開設できる便利なサービスですが、集客は自社で行わなければなりません。多種多様な集客方法のひとつが、InstagramなどのSNSを活用する手法です。
Instagramで魅力ある投稿を行ってフォロワーが増えれば、それだけブランドや商品の認知度が高まります。特に、Instagramユーザーがターゲット層になりやすいブランドやショップでは、Instagramと連携した上で積極的に発信を行うことが集客に結びつきます。
Instagramから商品の詳細を手軽に確認できるようになる
Instagramの投稿画像やキャプションに商品の詳細情報を記載しておけば、閲覧者が簡単に「商品名」「価格」「魅力」などを確認できます。
さらに、ShopifyではInstagramの投稿をECサイトに埋め込むことも可能です。商品の情報を記載した画像を投稿してECサイトに表示させれば、ECサイトを訪ねたユーザーにも視覚的に商品をアピールできるでしょう。
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ShopifyとInstagramを連携する際の注意点
ShopifyとInstagramを連携する際の注意点として、成果を上げるためには、Instagramのフォロワーを増やす施策が必要だということが挙げられます。
ShopifyとInstagramを連携したとしても、Instagram自体のフォロワー数が少ないと十分な効果を上げることができません。Instagramではハッシュタグや検索から画像を見てもらうこともできますが、やはり、フォロワー数が少なければ閲覧数も限定的になります。
フォロワーの増加には、わかりやすいプロフィールを書く、ブランドイメージを伝えられる魅力ある画像をコンスタントに投稿する、適切なハッシュタグを活用する、季節行事や旬な話題に乗った投稿をする、などの積み重ねが有効です。また、フォローしてくれた顧客への特典を付与するフォローキャンペーンを行うといった、積極性の高い施策も考えられます。
Instagramでブランドのファンを作ることが集客の拡大につながるため、戦略的なSNS投稿を行いましょう。
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ShopifyとInstagramを連携するための事前準備
ShopifyとInstagramを連携するためには、3つの事前準備が必要です。スムーズな連携のために、連携の設定を開始する前に下記の準備をしておくことをおすすめします。
商品がInstagramショッピングで販売できる商品かを確認する
Instagramショッピングの機能を活用するには、自社で取り扱う商品がInstagramショッピングで販売できるかどうかを確認しなければなりません。詳細は、Meta社のコマースポリシーに記載されているため、確認しておきましょう。例えば、アルコールや経口サプリメントなどはInstagramショッピングでは販売できません。
FacebookとInstagramの規約を遵守していることを確認する
ShopifyとInstagramを連携させるためには、Facebookの「コマース商品販売者契約」の規約とInstagramの「コマースの利用資格」の両方を満たす必要があります。
どちらも長い文章ですが、一読して問題がないか確認しておかなければなりません。
Instagramアカウントをビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントに切り替える
Instagramショッピングを利用できるのは、ビジネスアカウントまたはクリエイターアカウントを保有している事業者だけです。現在のアカウントがビジネスアカウントやクリエイターアカウントではない場合、切り替えを行いましょう。
切り替えが必要な場合は、スマートフォンアプリであれば、Instagramのプロフィール編集画面の右上の3本線マークから「設定とプライバシー」をタップし、「アカウントの種類とツール」から「プロアカウントに切り替える」を選択してください。画面の表示に従ってカテゴリー選択などを行うと、「クリエイター」と「ビジネス」を選択する画面が表示されます。「クリエイター」はインフルエンサーやアーティストなどの個人利用を想定しているので、ECサイトのオーナーであれば「ビジネス」を選択します。続いて、連絡先の入力などを行えば完了です。
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ShopifyとInstagramを連携するための設定方法
ShopifyとInstagramを連携する方法を4ステップで解説します。一つひとつ手順を踏んでいけば簡単に設定できるので、ぜひ実践してみてください。
1. ShopifyにFacebook & Instagramの販売チャネルを追加する
Instagramとの連携のための最初のステップは、Shopifyに「Facebook & Instagram」の販売チャネルを追加することです。以前はFacebookとInstagramそれぞれの連携が必要でしたが、現在では両方まとめて登録できます。
Shopify管理画面の「販売チャネル」の横にある「>」マークをクリックすると、下記のようなメニューが表示されます。Facebook & Instagramを選択しましょう。インストールされていない場合は「アプリと販売チャネルの設定」からShopifyアプリストアにアクセスして、Facebook & Instagramアプリをインストールして販売チャネルに追加してください。
Facebook & Instagramを販売チャネルに追加すると、下記のような画面が表示されます。販売チャネルのメニューにピン止めしておくと便利です。
2. ShopifyとFacebookアカウントを連携する
Facebook & Instagramを販売チャネルに追加したら、ShopifyとFacebookのアカウントを連携します。Facebook & Instagram追加時の管理画面の右側を下にスクロールすると、「設定をスタート」というボタンがあるので、クリックしてください。
すると、Facebookとの連携メニューが表示されます。
下記の画面が表示されたら、「アカウントをリンク」をクリックしてください。なお、登録にはFacebookのビジネス用ページが必要ですので、作成しておきましょう。
「アカウントをリンク」をクリックすると、新しいウインドウでFacebookへのログインページが開きます。IDとパスワードを入力してログインしましょう。
画面の指示に従って進み、「アカウントを認証」ボタンをクリックすると、共有許可の最終確認ページが表示されるので、「許可する」をクリックしてください。すると、自動的にFacebookのウインドウが閉じて、Shopifyの管理画面に戻ります。
上記のように、Facebookアカウント欄にチェックが入っていれば問題ありません。
なお、FacebookとInstagramを一括管理するためには「Metaビジネスマネージャ」というツールが必要です。
MetaビジネスマネージャのトップページからFacebookアカウントにログインして、「利用を始める」をクリックし、FacebookとInstagramでのビジネス用に使用するMetaビジネスアカウントの情報を登録してください。ビジネスアカウントの設定が終わったら、すでにFacebookページがある場合、既存のページをMetaビジネスマネージャで管理することになります。Facebookページがない場合は、新たに作成してください。
次に、MetaビジネスマネージャでのInstagramとの連携設定が必要です。Instagramのビジネスアカウントを、Metaビジネスアカウントに連携します。
Instagramのビジネスアカウント登録まで完了したら、Facebookのページ上で販売する商品のカタログをShopifyストアの商品情報と連携しましょう。この設定によって、Shopifyで新しい商品を追加する際、Facebookカタログに自動的に同期されるようになります。
Shopifyの管理画面に戻り、上記の「Facebookアカウント認証後の管理画面」の「ビジネスアセット」の欄内にある、Facebookのビジネス用ページのチェックボックスにチェックを入れて、「リンクする」をクリックしてください。
その後、Facebookのビジネス用ページとMetaビジネスアカウントとのリンク設定や、顧客の行動を追跡できる「ピクセル」と呼ばれるデータの共有範囲の設定などを行い、審査の申請を行えば、ShopifyとFacebookアカウントの連携の設定は完了です。審査には時間がかかるので、完了するまで待ちましょう。
Shopifyストアの商品情報と連携すれば、商品情報の更新や在庫数の管理も自動的に行われますが、在庫がない場合Instagramのショップのタグ付けができないなど制約がありますので、詳しくはポリシーをご確認ください。
3. ShopifyでInstagramウェブサイトのドメイン認証を行う
審査が進むと、ドメイン認証の手続きを案内するメールが届きます。
案内に従ってFacebookのページに移動すると、ドメイン認証に必要なメタタグというHTMLコードが表示されます。メタダグをコピーしたら、Shopifyの管理画面の「オンラインストア」の「テーマ」に移動し、「…」をクリックして「コードを編集」を選択してください。その後、「レイアウト」から「>theme.liquid」を選んで、表示されているHTMLコードの中で「」と書かれている行のすぐ上にコピーしたメタタグを貼り付け、Facebookのページに戻って「認証する」をクリックすれば設定は完了です。
4. Instagramでショッピングの設定を行う
最後のステップは、Instagramでのショッピングの設定です。Instagramのアプリ上で行う場合は、プロフィール画面で3本線をタップして「設定」「ビジネス」「ショッピング」と進んで、カタログを選択しましょう。
あとは、商品画像を投稿してタグ付けをするだけで、Instagramに商品販売ページへのリンクを追加できます。Instagramのアプリ上で行う場合は、投稿する商品画像を選択してフィルターの選択や画像編集を行った後の画面で、「タグ付け」という項目から設定可能です。
パソコンから投稿する場合は、同様に投稿画像の選択とフィルター選択・画像編集後の画面で、下記のように、商品投稿ページの画像部分に「写真をクリックしてタグ付けする」という表示が出るので、クリックしてタグ付けしてください。
なお、過去の投稿についても、アプリ上でもパソコンでも、画像右上の「…」から「編集」を選択すればタグ付けできます。
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ShopifyとInstagramの連携におすすめのアプリ
Shopifyの公式アプリを活用すると、ShopifyのECサイト上にInstagramの投稿を表示することも可能です。Instagramの投稿とShopifyのECサイトを連携させるための代表的なアプリとしては、下記の3つが挙げられます。
Instafeed ‑ Instagramフィード連携アプリ
Instafeed ‑ Instagramフィード連携アプリは、Shopiryで構築したECサイトに、Instagramのフィード(Instagramアプリを開いた際に最初に表示される画像や動画のリスト)を表示するためのInstagram公認アプリです。
ECサイトにInstagramの画像やリール(ショートムービー)を表示させる基本的な機能は無料プランで活用でき、ECサイトからInstagramへの流入も期待できます。そのほか、商品のタグ付けや動画の自動再生、ハッシュタグによるフィルターなどの機能が使える有料プランもあります。日本語にも対応している、便利なアプリです。
Instagram Shop by Sauce
Instagram Shop by Sauceも、Instagramの投稿をECサイトに表示できる基本機能無料のアプリです。無料プランでもタグ付けができますが、設定できる商品タグは50までという制限があります。商品タグの個数や利用できるストア・ドメイン数などが異なる3つの有料プランがあるため、不足した場合は有料プランに切り替えましょう。ただし、対応言語は英語のみです。
InstaFeed+Story Instagram Feed
InstaFeed+Story Instagram Feedは、ECサイトにInstagramのフィードを表示できるアプリで、さらにストーリーズの表示にも対応しています。レイアウトはさまざまなパターンの中から選択可能です。費用は、月1,000ページアクセスまでは無料ですが、それを越えると3.95ドルの負担が必要になります。
人気が高いアプリですが、日本語には対応しておらず、英語のみで展開されています。
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Instagramを活用して、Shopifyの売上を伸ばそう
画像や動画で視覚的に商品をアピールできるInstagramは、ECサイトの集客に効果的なSNSです。基本的に無料で利用できるので、積極的に活用しましょう。
ShopifyとInstagramとの連携がうまくいかなかったり、効果的な活用ができずに悩んだりしたときは、ShopifyでのECサイト構築や運用に精通した外部パートナーへの相談が有効な選択肢となります。その際は、ShopifyのECサイト構築や運用支援で豊富な実績を持つBiNDecに、お気軽にご相談ください。
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