ECプラットフォームは大きく分けると、ECモール、ASPカート、オープンソース、クラウドEC、パッケージの5タイプに分けられますが、どのタイプのどのサービスで自社のECサイトを構築しようか迷われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ECプラットフォームの規模や人気度がわかる取引総額(GMV)をベースにランキングを紹介。ECプラットフォーム選びの参考にしてみてください。
ECプラットフォームとは?

EC(Electronic Commerce)とは、インターネット上で電子的に商取引を行うことで、小売のECは、ECサイトで行うのが一般的です。別名、ネットショッピング、インターネット通販、オンラインショッピングなどと呼ばれることもあります。
ECプラットフォームは、そんなECを行うための、リアルの店舗に対するオンライン上の店舗を作るための土台にあたるサービスやプログラムのことです。
ちなみに、プラットフォームは、英語ではもともと、地面から上がったところに作られた壇や台のこと。そこから派生し、サービスが乗る土台のソフトウェアの意味として使われるようになっています。プラットフォームの上に実際のオンラインショップができあがるイメージで捉えるとわかりやすいかもしれません。
ECサイトを構築するには、各種のECプラットフォームから自社ビジネスや規模にあったものを選択し利用するのが一般的です。ECプラットフォームは大きく分けて5つのタイプがあり、詳細はランキングの後で紹介します。
ECリプレースの際のプラットフォームの選び方について、詳しくは下記の資料も併せてご覧ください。
人気ECプラットフォームランキング7選!エンタープライズにもおすすめ
まずは、人気のECプラットフォームをみていきましょう。
GMV(流通総額:Gross Merchandise Volume)が高いということは、それだけ多くの取引が行われ、成果を上げているEC事業者が多いことを意味します。実際にどれだけ活用されているかを数字で捉えられるため、プラットフォームの規模や活発さを知る手がかりにもなります。今回はこのGMVを指標として使い、おすすめのECプラットフォームをランキング形式で7つ紹介します。
※ECモールは自社運営を想定しないため除きます。また、年間流通額は2025年の情報をベースに、それ以前の情報も加味して掲載しています。
第1位 Shopify:世界規模の成長が続く

年間流通総額:58兆6,583億円 (※1)
2026年2月 Shopify公表データより(米国証券取引委員会への提出資料、2026年2月11日付:https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1594805/000159480526000006/exhibit991pressreleaseq420.htm)
Shopifyは、その世界規模の基盤を活かし、スピーディーで堅牢性の高いEC機能を小規模から大規模なビジネスまで提供します。個人利用のイメージも強いですが、実際には有名ブランドや大手企業が利用しており、グロースに向けた活用が期待できるプラットフォームです。
成長企業向けにはShopify Plusという上位プランがあり、その場合は専門知識をもつShopifyパートナーと組んで運用することがほとんどです。
また、Shopifyの強みは流通総額(GMV)の大きさだけではありません。2025年の開発投資額は2362億円にものぼるなど、世界最大級のコマースプラットフォームとして継続的に大規模な開発投資を行っており、新機能の追加やパフォーマンス改善のスピードにも定評があります。近年はAI機能の実装にも積極的で、商品説明文の生成や業務効率化など、EC運営を支援する機能が次々と提供されています。
グローバルなサービスのため、SalesforceなどのCRM、OracleやMicrosoftなどのERPとの連携実績も豊富です。さらに、自社提供の「Shopify POS」によって実店舗とECの顧客・商品・在庫データを一元管理できるため、オンラインとオフラインを横断したコマース戦略を実現しやすい点も評価されています。近年はBtoB領域にも注力しており、2025年通期のBtoB GMVは前年比96%の成長を記録するなど、エンタープライズ向けの機能も大幅に強化されています。
多くのD2C-ECに選ばれているShopifyへリプレース手順は下記の資料をご覧ください。
第2位 ecbeing:BtoBにも強いワンストップサービス提供

年間流通総額:1兆2405億円 2023年 ecbeing公表データより(https://www.ecbeing.net/contents/detail/p/459)
ecbeingは、1999年にソフトクリエイトが発売した「ec-shop」というEC構築パッケージソフトに端を発するECプラットフォーム企業で、ECソリューション、デジタルマーケティング事業を行うecbeing社が提供するBtoC向けEC構築サービスです。
富士キメラ総研の調査によれば、ecbeingはEC構築市場で17年連続シェアNo.1(金額ベース43.6%)を獲得しています。2025年8月 ecbeing公表データより(https://www.ecbeing.net/contents/detail/p/594)
開発部門500名、マーケティング部門200名体制で、サイト構築から集客、サービス拡張、分析までトータルにサポートするワンストップ体制が特長です。
ecbeingは、ECサイトを安価に開発し、さらにECやマーケティングの足りない部分をまるっとアウトソースするようなイメージに近いと言えます。カスタマイズ性が高いので、工業部品販売やネットスーパーなど、細かな仕様が求められるようなタイプの業態にも対応します。
なお、ECサイト構築サービス(パッケージ)ですので、運用環境は別途準備する必要があります。
第3位 makeshop:国内SaaSのECサービス単体で14年連続流通額No.1

年間流通総額:3,804億円※2026年4月 makeshop公表データより(https://group.gmo/news/article/9996/)
GMOメイクショップが運営するASPカートサービスです。
makeshopは2004年に創業したサービスで、いわゆるASPのショップカートの老舗になります。豊富なデザインテンプレートがあり、個人でもすぐにECが使い始められるカートサービスといったイメージも強いですが、エンタープライズ版が提供されているため、企業での導入も進んでいます。
また、GMOの関連のコンサルティング会社がトータルにマーケティングやサイト制作までサポートする体制が整っているのも特長です。
第4位 EC-CUBE:オープンソースで随一、クラウド化も進む

年間流通総額:2,100億円 2023年 EC-CUBE公表データより
年商1,000万円以上のネットショップで利用者数No.1となっているEC-CUBEは、オープソースのECプラットフォームとして、多くのレンタルサーバーでも標準サポートされているECプログラムの代名詞ともなっています。
スクラッチよりも大幅に初期コストが押さえられ、SaaSよりも運用コストが低く柔軟性が高いなどが売りです。ただし、保守などの責任者の配置が必ず必要で、技術者がいない企業での導入は、メンテナンス対応を前もって計画しておくことが重要です。
現在は、EC-CUBEで戦略、構築、運用、集客などまでサポートを提供しているほか、クラウド型のサービス「ec-cube.co」の提供も行っていますが、新サービス準備のため2026年6月現在も新規の申し込み受付は停止中です。
ECリプレースの際のプラットフォームの選び方について、詳しくは下記の資料も併せてご覧ください。
第5位 カラーミーショップ:ずっと業界最安ながらプレミアムプランも好調

年間流通総額:1,955億円(推計) 2023年 決算発表資料(https://pepabo.com/ir/library/presentation/)のEC部門流通額からsuzuri、minne分を差し引いたもの
累計流通総額:3兆6,673億円(サービス開始から20年間の累計) 2025年1月 GMOペパボ公表データより(https://group.gmo/news/article/9358/)
カラーミーショップはGMOペパボが運営するASPカートです。2005年のサービス開始以降、2025年1月時点で全国50,000店以上の事業者に利用されています。月額費用の面でコストパフォーマンスに優れ、デザインテンプレートも豊富でCMS連携もできるため自社で運用していきたい場合に使い勝手がよいためブランドやD2Cにも利用されているサービスです。
ビジネスプランはないですが、導入を支援するECアドバイザーのサポートが受けられる「プレミアムプラン」も提供されており、予約販売機能や会員ランク機能など、事業拡大に合わせた機能を利用できます。
第6位 ebisumart:自社向けの開発ができるECプラットフォーム

年間流通総額:1,497億円 2024年 ebisumart公表データより(https://ir.interfactory.co.jp/ja/ir/news/Interfactory_FY25_Q4_Financial_Results_Presentation/main/0/link/250714.pdf)
クラウド型EC構築サービスでの実績:8年連続シェアNo.1(国内導入店舗数812店舗) 2025年6月 株式会社インターファクトリー公表データより(日本ネット経済新聞調べ、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000115.000002174.html)
ebisumartは、インターファクトリーが運営するクラウドECプラットフォームです。ソフトウェア受託開発の経験から開発から保守運用までを一気通貫で提供します。中小から大規模EC事業社に向け、成長戦略までをも支援するECコンサルティングサービスとしてebisu growthも提供します。
SaaSでありながら、カスタマイズのEC構築が可能なため、独自性の高いサイトを必要としている場合には選ばれやすいサービスと言えます。
第7位 ecforce:LPやCRMで人気

年間流通総額:790億円 2021年 ecforce公表データより(https://ec-force.com/lp?u=l_v1)
ecforceは日本発のD2Cプラットフォームとして、D2Cの支援なども行う株式会社SUPER STUDIOが提供するEC基幹システムです。SaaS分野に属しますが、フォーム一体型LPの構築と運用に優れ、メインのECサイト運用は別途必要と考えたほうがよいでしょう。定期購入やランディングからの購入は今後も伸びが期待できる領域です。
ECリプレースの際のプラットフォームの選び方について、詳しくは下記の資料も併せてご覧ください。
ランキングとともに参考にしたいECプラットフォーム5タイプ
ランキングの中でも触れましたが、ECプラットフォームは大きく5つのタイプがあり、方向性がそれぞれ異なります。
下記にて、D2CにおすすめのECプラットフォームも詳しく解説していますのでこちらも合わせてご覧ください。
①ECモール

ECモール大手のAmazon
ECモールとは、「アマゾン」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」などに代表される、インターネット上のショッピングモールサービスです。リアルのショッピングモールと同様、1つのECサイトに多数の小売店が出店していることからECモールと呼ばれるようになりました。
初期投資が少なくて済む、ドメインの取得が不要、モールの知名度を利用し集客ができる、決済や配送のシステムも用意されているなどのメリットがある反面、継続的な管理費を徴収される、広告やプロモーションを自社主導で行えない、デザインが改変しづらく独自ブランド性を出しづらいといったデメリットがあります。
小規模事業者から大企業までECモールを利用しますが、事業が成長してくるに従って自社ECに移行する・あるいは両方運用するというケースが多いと言えます。
自社ECとECモールを比較検討したい際には下記の記事も参考にしてみてください。
②ASPカート
ASP(Application Service Provider)カートとは、ECカート(決済)機能をインターネット経由で提供するサービスです。ASPは、アプリケーションを提供するプロバイダーという意味で、SaaS(Software as a Service)とほぼ同義です。
また、最近では「カート」というよりもECサイト全体や、CRMなどECに関わる多様な機能を提供するサービスが主流です。「Shopify」「STORES」「Makeshop」などがこのタイプになります。
ECに必要な機能をインターネット経由でできることからサーバーの管理が不要ですが、ECモールのように紋切り型のページになるのではなく、サイトデザインやUIにおいては独自性を出せます。
注意点としては、同じASPカートというジャンルであっても、サービスによって対応する規模、提供機能や手数料などがかなり異なるので、自社のニーズにあったものを選択するためによく検討する必要があることです。
カートシステムの選び方についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
③オープンソース
オープンソースソフトウェア(OSS)とは、利用者の目的を問わず、プログラムのソースコードの使用、調査、再利用、修正、拡張、再配布などを許諾し、オンライン上で一般に公開しているもののことを言います。
例えば、パソコンの基本ソフトのOSのうち、Linuxはオープンソースとして有名です。一方で、Windows 11やmacOSも、ベースとしてはオープンソースのOSが使われ、多くのソフトウェアや身近で利用している機能はオープンソースソフトが使われています。
WordPress、Ruby on Railsなどもオープンソースです。「WooCommerce」「EC-CUBE」はオープンソースのECプラットフォームとして有名です。
オープンソースのECプラットフォームは、ソースコードが無料公開されているソフトウェアを利用してECサイトを構築する方式を指します。
無料で使えるという利点がありますが、オープンソースはプログラムの継続的な改良を目指して生まれたという背景もあり、構築は、プログラムやデータベースの知識がある技術者が扱う前提となります。環境が整ったあとであれば、運用はウェブ運用レベルの知識でも行えるでしょう。
オープンソースのECプラットフォームについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
④クラウドEC
クラウドECとは、インターネット上にあるECサイトの機能を必要に応じて利用できるクラウドサービスです。意味としてはASPカートと似ています。クラウドECは世界的にはジャンルとしては成立しないため、ASPカートの機能が拡張され、カスタマイズ工程がサービスに追加されているSaaSと考えるとわかりやすいです。そのため、すぐにオンラインでスタートできるわけではなく、構築のために個別の見積が必要になります。
クラウドECの代表例は、「GMOクラウドEC」「メルカート」です。
クラウドECについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
⑤パッケージ
パッケージ(またはパッケージソフト)とは、従来は、目的に対して必要な機能がまとめて提供されるソフトをDVDなどで提供、箱に入れて店頭販売するものでした。現在ではダウンロード型が主流です。
一般的に、パッケージソフトは買い切りです。また、ソフトウェアの提供がメインなので、運用するサーバーなどは別途要件に合ったものを用意する必要があります。そのため、初期費用は高くなる傾向がありますが、月額使用料などが低く抑えられます。
ECパッケージで有名なのは、「ecbeing」や「コマース21」です。
ここまでは、ECプラットフォームの運用のタイプについて紹介しました。
なお、構築方法については、大きく「フルオーダー開発型ECサイト」「パッケージを使う半開発型ECサイト」「SaaS型ECサイト」があり、これらについては以下の記事で紹介しています。上記5タイプのうち、「ASPカート」や「クラウドEC」がSaaS型にあたります。
ECリプレースの際のプラットフォームの選び方について、詳しくは下記の資料も併せてご覧ください。
ECプラットフォーム選びで知っておきたい4つのポイント
ここまでECプラットフォームのタイプや、人気のプラットフォームの特長を紹介してきましたが、これからECプラットフォームを選択する際には、どのような点が選択のポイントになるのかを4つに絞ってご紹介します。
売上規模と成長目標にあったサービスを選ぶ
EC単体のKPIや成長目標を定めずに感覚的にECを継続している場合では、現状の売上からのみの判断をして割くべき予算も取れないという負のスパイラルに陥ってしまうケースがあります。
ある程度コストがかかる機能をECサイトへ投入したとしても、それによって売上が上がっていくことのほうが重要です。自社ECのポテンシャルを数字で見極めたうえ、それにあった機能と拡張性のあるサービスを選びましょう。
ECがインターネットだけに絞れないことを意識する
OMO(Online merges with Offline)の概念は、ECだけでなくリアルをメインとする業種にも大きな衝撃を与えました。現在では、EC単体、実店舗単体ではなく、それぞれを顧客が柔軟に行き来しながら購買を行うことが一般的に理解されるようになっています。
経済産業省の調査でも国内のBtoC-EC市場規模は拡大を続けており、オンラインと実店舗をまたいだ購買行動はすでに消費者の日常になっています。
マーケティングもCRMも、あらゆる面で、ECのチャネルとリアルのチャネルを統合できるのか?さらにいえば、社内の基幹システムとも連携可能か?までを検討してプラットフォームを選ぶ必要性が出てきています。
実際にOMOへ取り組んだ例として、BiNDecがShopify構築・運用を支援する子ども服ブランドのミキハウスが挙げられます。店頭のホスピタリティをオンラインでも体験できる独自のスマホアプリやe-ギフト機能を導入しています。
同社は2004年からフルスクラッチで自社ECを運用していましたが、福袋予約などの商戦期にアクセスが集中しサーバーダウンが発生するという課題を抱えていました。そこで、世界中の拠点で負荷を分散できるShopify Plusへリプレースを進めました。
背景を紹介した記事もございます。ぜひ併せてご覧ください。
マーケティング施策が自社で運用できること
今回紹介したECプラットフォームには、すべて自社で行うことが可能なサービスもあれば、開発やサイト構築、運用を外注する必要があるサービスもあります。
どのサービス形態が良い・悪いということはなく自社のニーズにあっていればよいです。
ただし、ECにおけるマーケティングや販促は、自社スタッフが行えるサービスを選ぶべきです。スピードの速い業界で、企画や施策、あるいはPDCAを外注してしまうのは時間的なロスが大きいことがまず問題です。また、自社商材についてもっとも理解が深い自社スタッフがブレーンとならずに管理や運営業務だけを行うのはあまりにももったいないと言えます。
販促、CRMキャンペーン、SNSなどのコンテンツ更新の機能が自社のスタッフのスキルにあっており、使いこなせるサービスを選択することをお勧めします。その点では、ASPカートやSaaS系のサービスが手軽に使えるものと言えます。
AIエージェント経由の購買にも対応できるか
ChatGPTやGeminiなど対話型AIの画面上でそのまま商品を検索・購入できる「エージェントコマース」が、2025年から2026年にかけて急速に整備されています。ShopifyはGoogleと共同でUCP(Universal Commerce Protocol)というオープン標準を構築し、AIエージェントが加盟店と接続して購入手続きまで行える仕組みを提供しています。
Walmart、Target、Etsyなど大手企業もこのプロトコルに参加しており、AIチャットや検索結果の中で購買が完結する流れは今後さらに拡大すると見られています。プラットフォームを選ぶ際には、こうした新しい購買チャネルへの対応スピードや拡張性も判断材料のひとつになります。
エンタープライズのECプラットフォーム選びはプロとタッグを組むのがおすすめ
しかし、ECプラットフォームはその拡張性やカスタマイズ性、エージェントコマースのような新しい購買チャネルへの対応力などから、どう使うかで迷うこともあるでしょう。導入・構築やカスタマイズについては、相談できるパートナーを持っていることが理想的です。
ランキング第1位のShopifyは、スピーディーにECサイトを立ち上げ、成長に見合った拡張が可能でお薦めできるプラットフォームですが、Shopify単体での利用よりも、BiNDecを導入することで、ブランドイメージにあわせてカスタマイズされたクオリティの高いECサイトを構築できます。Shopify Platinumパートナーに認定された豊富な実績をベースとした運用コンサルティングチームがご相談をお受けします。
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