EC業界とは、オンラインで商品・サービスの提供を行う業界のことで、個人のインターネットショッピングのほか、旅行などの予約サービスや企業間取引なども、インターネットを介して行われるのであればEC業界に含まれます。
本記事では、EC業界の現状や売上額の高いサイトのランキングや、今後のトレンド、EC業界の課題のほか、サイト構築方法などの基礎知識についても解説します。
→EC事業者必見!本当に売れているECの基本のマーケティング施策
EC業界とはインターネットを介した商品やサービスの売買を行う業界のこと
EC業界とは、インターネットを介した商品やサービスの売買を行う業界のことです。そもそも「EC」とは「Electric Commerce」の略で、電子商取引を意味する言葉です。インターネット通販はもちろん、旅行や飲食店、エステサロンなどの予約サービスや、音楽配信、動画配信などもECに該当します。
EC業界の現状
日本のEC業界は、基本的に右肩上がりの成長を遂げています。下記は、2013~2022年のBtoC分野でのEC市場規模を示すグラフです。
出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書
2020年に若干市場規模が縮小していますが、これは新型コロナウイルス感染症の流行拡大の影響によって旅行予約サービスやレストラン予約サービスなどの利用が控えられた影響です。反対に、巣ごもり需要によって物販系分野の規模は大きく伸びました。
その後の2021年には物販系分野、サービス分野、デジタル分野すべての分野でEC市場の拡大がみられ、2022年にも全体的な成長は続いています。2020年のような特別な要因がなければ、今後も拡大が続いていくと考えられるでしょう。
なお、すべての取引に対するECの割合を示す「EC化率」も経済産業省の調査で明らかにされていて、下記のように、物販系分野のBtoC取引で9.13%、BtoB取引で37.5%でした。
出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書
出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」
現状、世界でのBtoCのEC化率は、2022年時点で19.3%と推計されていて、特に日本のBtoCのEC化率はそれほど高いとはいえないかもしれません。しかし、EC化率は年々上昇しており、また現状のEC化率が低いということは今後の伸びしろが大きいということでもあります。今後も、一定レベルまではEC化率の上昇と市場規模の拡大が望めるといえるでしょう。
しかし、その一方で、少子高齢化が進む日本国内向けのECは、いずれ成長が頭打ちになると予想されます。今後、EC業界を大きく成長させていくためには、下記のグラフで国別EC市場シェアの上位を占める中国や米国などもターゲットとして視野に入れていくことが重要です。
出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」
EC市場規模の推移と予測について詳しくは、下記の記事をご参照ください。
→EC事業者必見!本当に売れているECの基本のマーケティング施策
ECサイトの売上ランキングベスト10
2022年9月に通販新聞社より公表された、ECサイトの売上ランキングでは、上位10サイトとして下記のサイトが挙げられています。
ECサイト名 | 年間EC売上高(百万円) | 主な商材 | |
Amazon | 2,535,500 | 総合 | |
ヨドバシ.com | 213,659 | 家電 | |
ZOZOTOWN | 166,199 | アパレル | |
ビックカメラ.com | 156,400 | 家電 | |
ヤマダウェブコム | 144,500 | 家電 | |
ユニクロ公式オンラインストア | 126,900 | アパレル | |
Oisix | 113,470 | 食料品 | |
ジャパネットセンカ | 82,700 | 家電 | |
Joshin webショップ | 75,890 | 家電 | |
イオンネットスーパー | 75,000 | 食料品 |
出典:通販新聞社「ネット販売白書 有力EC300社のデータ&市場分析」
なお、上記のランキングはあくまでも自社で仕入れて販売を行うECサイトとしての売上に対する調査です。楽天市場やYahoo!ショッピングは、それぞれが個別に仕入れ・販売を行う複数の事業者が集まって構成されるECモールであるため上記には含まれていません。Amazonも出店が可能なECモールですが、Amazon自体が出品している商品もあるため上記のランキングに入っています。
Amazonは、雑貨、日用品、アパレル、食料品など幅広い商品を取り扱う総合型のECサイトです。前述のとおり、Amazon自体が取り扱う商品と、出店者が販売する商品の両方が混在しているという独特なサービス形態となっています。
2位のヨドバシ.comは、家電量販店であり実店舗も多く構えるヨドバシカメラが運営するECサイトです。4位のビックカメラ.com、5位のヤマダウェブコム、9位のJoshin webショップも幅広い店舗展開をしている家電量販店が運営するECサイトで、ランキング上位10社のうち4社が実店舗を持つ家電量販店の運営するサイトとなっています。中でもヨドバシカメラはEC分野に力を入れており、2020年度に引き続き2位にランクインしています。
3位のZOZOTOWNは、アパレル分野の代表的なECサイトです。6位にランクインしているユニクロ公式オンラインストアが自社ブランドの製品を取り扱うのに対し、ZOZOTOWNはさまざまなブランドの衣料品を扱っています。
また、7位、10位には、比較的EC化率が低い食料品を取り扱うECサイトがランクインしました。食料品は実店舗で購入するユーザーも多い一方で、Oisixの食材が定期的に届くサービスや、イオンネットスーパーの近隣店舗から直接食材を届けるサービスは一定の支持を得ているといえるでしょう。EC化率が低いということは、「顧客がECサイトを利用しない理由を取り除くことで販路を開拓できる可能性がある」ということでもあるのです。
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EC業界の8つのトレンド
EC業界のトレンドとしては、8つの話題が注目されています。今後の業界がどのように推移していくのかのヒントになるため、EC業界にこれから参入する事業者も、すでにEC事業を行っている事業者も、下記の8点を意識した運営を行うのがおすすめです。
1. 越境ECの拡大
越境ECとは、国外向けECのことです。インターネットを介して商品やサービスを売買するEC事業では、国を超えた取引も容易に行えます。
下記は、経済産業省の「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」によると、わずか9年間で7,850億ドルから7兆9,380億ドルと、10倍以上に拡大すると予測されています。このような爆発的な市場規模拡大の要因には、消費者の間で越境ECの認知度が高まったことや、国内では手に入らない商品や国内よりも安価に手に入る商品へのニーズ、輸送網の発達などがあると考えられます。
2. DtoCの拡大
DtoCは「Direct to Consumer」の頭文字を取った言葉です。メーカーが自社製品を直接自社のECサイト上で販売するビジネスモデルをDtoC(D2C)と呼びます。ECモールにメーカーが自社製品を出品した場合を含めるケースもありますが、基本的には自社ECサイト上での取引を指すと考えて良いでしょう。
DtoCの市場規模は、D2Cに関するサービスを提供している、売れるネット広告社が調査した推計(売れるネット広告社のプレスリリース「『売れるネット広告社』が「デジタルD2C」の市場動向調査を実施 2025年には3兆円に達すると予測。」2020年9月公表)によると、2017年時点で1兆6,200億円、2018年時点で1兆8,300億円、2019年時点で2兆300億円と年々増加しています。
また、総務省の「平成30年通信利用動向調査の結果(概要)」P12によると、2018年時点でインターネットを介して商品やサービスを販売している企業のうち、自社のECサイトを利用している企業は68%、電子モール(ECモール)への出店は44.9%でした。7割近い事業者が、自社ECサイトでの商品販売を行っているということです。
一方、経済産業省の調査では、2021年時点でBtoB-EC市場規模のうち約7割をAmazonなどの大手ECプラットフォーム(ECモール)上位3社が占めていると推計されています。このことから、自社ECサイトを活用している企業は多いものの、取引規模としては大手ECモールが中心になっているものと考えられます。しかし、その分、今後大きく成長していく可能性を秘めているといえるでしょう。
DtoCでは、企業が直接顧客に対して働きかけを行い、商品やサービスの販売につなげることができます。大手ECモールへの出店では限定的だった顧客情報の取得や関係性の構築を行える点は、DtoCの大きな魅力です。SNSや自社の公式サイト、動画サイトなどで顧客に直接的なアプローチを行い、ECモールの力を借りずに直接マーケティングを行う事業者や、ECモールとDtoCを併用することで両者のメリットを活かした事業展開を行う事業者の増加が予想されます。
DtoCについて詳しくは、下記の記事をご参照ください。
3. オムニチャネルの拡大
オムニチャネルとは、複数のチャネルで商品を販売することで、顧客にとって最適なサービスを提供しようとする販売手法です。実店舗・ECサイト・ECモール・アプリなど、さまざまな方法で顧客との接点を作るとともに、すべてのチャネルで得られた情報を一元管理することで、顧客が好きな時に、好きな方法で商品にアクセスし、購入できるようにします。例えば「実店舗で商品を試着した後、該当店舗には在庫がなかった色違いの商品をECサイトのシステムを用いてその場で注文、決済し、後日自宅に配送してもらう」といったサービスがオムニチャネルです。
オムニチャネルは、顧客の利便性向上と店舗の販売促進に役立つことから、今後、導入が拡大していくと考えられます。チャネル同士の連携によって詳細な顧客データの取得や分析ができるようになり、分析結果にもとづいた適切な施策を打ちやすくなることから、リピーター獲得や顧客満足度向上にもつながるでしょう。
4. OtoOの拡大
OtoO(O2O)は「Online to Offline」の頭文字を取った言葉で、オンラインで集客を行い、オフラインの店舗に顧客誘導を行う販売手法です。例えば「オンラインで飲食店のクーポンを配信し、実店舗への来店を促す」といったマーケティング手法がOtoOです。
スマートフォンが普及し、SNSやアプリを誰もが利用できる昨今、OtoOは店舗への来店を促す施策として広がりを見せています。効果が出るまでの時間が早く、顧客の状況やニーズに合わせた展開がしやすいことから、今後も利用が拡大していくと予想されます。
5. OMOの拡大
OMOとは「Online Merges with Offline」の頭文字を取った言葉で、オンラインとオフラインの統合によるマーケティングのことです。例えば、実店舗にチャットボットを導入して、すぐに対応できる担当者がいなくても顧客の問い合わせに対応できるようにするケースなどがあります。
OMOはオムニチャネルとよく似ていますが、オムニチャネルが情報共有を主にしているのに対し、OMOは顧客体験を主にしているという違いがあります。また、OtoOはオフライン集客のためにオンラインを活用するのに対し、OMOはオンラインとオフラインを統合したサービスを提供します。
6. BtoB ECの拡大
BtoB市場規模は、年々拡大傾向にあります。下記の経済産業省の調査結果によると、2020年には新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて市場規模の縮小があったものの、これを除けば堅調な伸びを見せているといえるでしょう。
出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」
一方、業種別のEC化率は、下記のように15.2%から76.7%と大きな開きがあります。
出典:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査報告書」
しかし、現状EC化率が低い業界も、市場規模の前年比はすべて増加していることから、今後も拡大が予想されます。
7. ECへのAI技術の活用
近年、目覚ましい発展を遂げているAI技術は、ECサイトにも取り入れることが可能です。
例えば、顧客に対する販売促進メールを送る際、件名と文面、デザインをすべて人力で考えていると、多大な時間がかかります。その上、長時間考えた内容でも、必ず効果が出るとは限りません。メール作成にAIを活用すれば、入力したキーワードを元にした文面や件名をスピーディーに提案してくれます。メールを送信するのに適した時間帯も案内してくれるため、開封率アップを期待できるでしょう。
また、顧客にとっても、AIの利用はメリットになります。例えば、問い合わせの返信やチャットボットの対応にAIを活用することで、顧客の質問に柔軟に対応して最適な回答をスピーディーに提示できるようになります。有人チャットを用意する場合も、AIを併用すれば必要な案内を探す時間を短縮することが可能です。
このように、ECサイトにAIを導入することには、事業者と顧客双方にメリットがあります。
8. 物流の変革
日本国内の物流業界は、現在、2024年問題に直面しています。2024年4月1日からトラックドライバーに時間外労働の上限規制が適用されることから、1日に運搬できる商品の絶対量が減少するおそれがあるのです。2024年問題を解消するためには、荷主と運送業者が協力し合って物流の効率化を目指していかなければなりません。
配送先が倉庫や店舗から近い場合は事業者が顧客に直接商品を届けたり、梱包を可能な範囲内で小さくしたりといった工夫を行い、配送を効率化して2024年問題に備えることもこれからのECサイト運営事業者には求められています。
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EC業界の課題
多くのEC事業者に共通する課題に「集客」と「リピーターの獲得」があります。エートゥジェイ社が調査したアンケート結果(エートゥジェイ社のプレスリリース「【ECサイト運営に関する課題を調査】EC事業者のCRMマーケティング課題として「集客(56.3%)」が最も高く、次いで「リピート購入(40.0%)」、「客単価の向上(26.3%)」という結果」2022年12月公表)でも、この2点が上位を占めています。顧客と店舗スタッフが直接顔を合わせないECサイトにおいて、どのように顧客と関係性を構築し、深めていくかは大きな問題だといえるでしょう。この課題に対応するには、それぞれ下記のような方法があります。
集客
自社ECサイトの運営に際して多くのケースで課題となるのが、集客です。自社ECサイトは、構築しただけで売上につながるわけではありません。元々ファンがついているブランドであれば、公式オンラインショップの開設をファン向けに告知することはできますが、このやり方では、結局既存顧客にしかアプローチできず、新規顧客獲得にはつながらないのです。
ECサイトのメリットのひとつに、全世界の人々が顧客になりえることが挙げられます。しかし、そのためにはまず、自社のECサイトをターゲット層に対して周知しなければなりません。ECサイトや自社ブランドサイトのSEOを行ったり、ウェブ広告やSNSによる知名度アップを図ったりする必要があるでしょう。
ウェブ広告などの施策では、闇雲に配信しても売上につながるとは限りません。ターゲットのニーズに応じた施策でなければ、かえって「鬱陶しい」「見飽きた」といったネガティブなイメージを与えてしまうおそれもあります。ブランドイメージを大切にしながら、顧客目線に沿った発信を行ってください。
同時に重要なのが、ECサイト自体のブランディングです。せっかくSNSやウェブ広告で集客しても、ECサイトのデザインがターゲット層の期待とずれていると、すぐに離脱されてしまうおそれがあります。
ECサイトを作る際にはサイト構築用のサービスが多くの企業で利用されていますが、そのサービス選びでも、上記のように集客に役立つ機能があるかという視点が重要です。例えばShopifyというサービスでは、デザインテンプレートが豊富であるため自社のブランディングに沿ったサイトづくりができ、ウェブ広告・SNSとの連携やSEOのための機能も備わっていることから、集客対策にも十分に対応できます。
リピーター獲得
自社ECサイトの運営では、リピーターの獲得も多くの事業者にとって課題となります。顧客とのつながりを一度の取引で途絶えさせることなくリピートにつなげるためには、顧客満足度の向上と、良好な関係性の構築が必要です。
顧客満足度を向上させるためには、まず、顧客が何を求めているのかを知らなければなりません。顧客データを分析して、どのようなニーズがあるのかを知りましょう。同時に、在庫切れを防ぎ、適切なリードタイムで注文どおりの商品を完全な状態で届けることも大切です。注文管理や配送管理、在庫管理などを徹底してください。
また、顧客との関係を途絶えさせないために、初回の商品購入後のフォローやクーポン配布、リピーター向けのサービス、会員登録機能の実装と会員向けサービスの実施などを行うことも大切です。
先述したShopifyでは、集客レポートや注文レポート、顧客管理レポートといった豊富なレポート機能で顧客の状況分析が可能で、さらにリピーターへの特典付与や会員向けシークレットセール・フォローメール配信といった顧客との関係性構築につながる機能を付加できるアプリが複数用意されています。自社でプログラムを組まなくても、リピーター獲得につながる施策を簡単に実施できます。
→EC事業者必見!本当に売れているECの基本のマーケティング施策
EC担当者は知っておきたい、ECの基礎知識
EC業界は、ECサイトやECモールなどを活用したインターネット上における商品の売買に関する業界です。EC業界を知るためには、ECに関する基礎知識も押さえておかなければなりません。
その中でも特に知っておきたい知識として、ECサイトの構築方法と、EC担当者に求められるスキルについて解説します。
ECサイトの構築方法
自社のECサイトを構築する主な方法には、「ASPカートシステム」「オープンソース」「パッケージ」「クラウドEC」「フルスクラッチ」の5種類があります。
なお、このほかにECモールに出店する方法でもEC業界に進出することは可能です。ECモールへの出店は、自社でECサイトを構築する必要がない分手軽ですが、反面、ブランディングが難しく価格競争に巻き込まれやすいといったデメリットもあります。そのため、自社でECサイトを立ち上げた上で、集客につながる施策を取るのが効果的です。
ECサイトの5種類の構築方法について、それぞれの特徴を確認していきましょう。
ASPカート
ASPカートとは、ECサイトを構築するための基本的な機能を持ったクラウド上のショッピングカートシステムを利用できるサービスです。費用はサービスによってさまざまですが、無料から月額数万円程度の費用負担で利用できる場合が多く、低コストで手軽にECサイトを構築できます。一方、デザインや機能のカスタマイズの幅が限定的なサービスが多いという問題もあります。
ただし、ASPカートの代表的なサービスであるShopifyなら、アプリを利用してさまざまな機能の追加が可能です。スタートアップの小規模事業者から越境ECやBtoBまで、幅広く対応できる柔軟性もあるため、カスタマイズできるASPカートシステムを探している場合は有効な選択肢になります。
オープンソース
オープンソースとは、企業や個人によって開発された公開プログラムを利用してECサイトを構築する方法です。サービス利用料がかからず、カスタマイズも自由に行える反面、プログラミングやセキュリティに関する専門知識が必須です。特にセキュリティ対策には、顧客の個人情報を守り、自社の信用を失わないためにも、十分に注意しなければなりません。
パッケージ
パッケージとは、ECサイト運営に必要な機能がパッケージされたシステムを導入してECサイトを構築する方法です。カスタマイズも可能で、オープンソースを利用する場合ほど高い知識がなくても利用できます。
一方で、初期費用、ランニングコストともに高額であるという難点もあります。また、そもそも最初から機能がパッケージされているため、時代の移り変わりに機能が対応しきれなくなるリスクもあるでしょう。システムの更新や追加機能の搭載が必要になった場合は、基本的には追加料金を支払って対応しなければいけません。
クラウドEC
クラウドECは、ASPカートと似たシステムで、インターネット経由でECサイト構築のためのサービスを利用します。
ASPカートとの違いは、カスタマイズ性の高さです。一般的なASPカートは、システム上で用意された範囲を越える機能の利用はできず、カスタマイズの幅が限定的ですが、クラウドECでは広範な機能のカスタマイズができ、外部システムとの連携にも柔軟に対応できるという特徴があります。一方、初期費用とランニングコストはASPカートよりも高額で、パッケージと同程度の費用負担が必要です。
フルスクラッチ
自社のECサイトをゼロから新たに構築する方法がフルスクラッチです。自社の要望に合わせてECサイトを作り上げることから、カスタマイズや連携性の制限がありません。
ただし、コストはほかの方法に比べて格段に高額です。初期費用、月額費用ともに莫大なコストがかかることから、大規模な事業者でないとメリットを得られないでしょう。また、ECサイト立ち上げまでにもかなりの時間がかかります。
ECサイトの作り方について詳しくは、下記の記事をご参照ください。
ECの担当者に必要なスキル
EC業界に関する基礎知識として、ECの担当者がどのような業務に対応しなければならないかも知っておく必要があります。EC担当者は、商品の企画から顧客対応まで、幅広い業務に対応しなければなりません。
ECサイトの事業規模が一定以上であれば、業務を細分化してチームを分けて人員を配置することになるため、各チームの業務に対応したスキルを身につける必要があるでしょう。一方、事業規模が小さい場合、担当者にはさまざまな業務に臨機応変に対応できる柔軟性と高い業務遂行能力などが必要です。
EC担当者は、主に下記のような業務を行います。
EC担当者の主な業務
- 商品企画
- 製造または仕入れ
- ECサイトの制作、運用
- 在庫管理
- 受注管理
- 入金管理
- 配送管理
- カスタマーサポート
- ウェブマーケティング
上記のうち、ECサイトの制作やウェブマーケティングには、SEOやプログラミング、アクセスデータ解析、ウェブ広告運用などに関する専門的な知識が必要です。対応できるスタッフがいない場合は、外部サービスの利用も検討する必要があります。
→EC事業者必見!本当に売れているECの基本のマーケティング施策
EC業界の動向を押さえて、自社のECサイトも成長の波に乗せよう
EC業界は、BtoC・DtoC・BtoB・越境ECなど、さまざまなカテゴリーで今後も成長を続けていくと予想されます。成長の波に乗り、事業を拡大していくためには、早期参入が鍵になるといえるでしょう。最新の動向をふまえ、顧客のニーズに合ったECサイト運営を目指してください。
そのためには、自社のブランドイメージや顧客のニーズに合ったECサイトの構築が必須です。とはいえ、ECサイト構築には、マーケティングやプログラミングなどの知識が必要になるため、サイト構築に悩んだ際は、構築支援を行う企業を活用することをおすすめします。
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