ノーコードでスマホアプリが作れるYappliとは?ShopifyのEC連携機能と成功事例

ノーコードでスマホアプリが作れるYappliとは?ShopifyのEC連携機能と成功事例

スマホアプリプラットフォームのYappliには、Shopifyの公式連携アプリがあり、ECサイトの顧客マーケティングをさらに加速する基盤となってます。
本記事では、Yappliのスマホアプリの機能やメリット、顧客育成のための活用事例を紹介していきます。

将来的なの顧客体験をテーマにしたYappliとWEBLIFEの対談記事も併せてご覧ください。

D2Cブランドが独自で作るスマホアプリ(ECアプリ)とは?

近年、多くのD2Cブランドが顧客との継続的な関係を築くため、ShopifyなどのECサイトに加えて独自のスマホアプリ(ECアプリ)を新たなチャネルとして導入しています。
スマホアプリは単なる販売チャネルではありません。顧客のスマホに直接情報を届け、ファンとのエンゲージメントを高めるための強力なマーケティングツールとして注目されています。

ShopifyのEC構築・運用サービスであるBiNDecでも、業種ごとの構築モデルにスマホアプリ開発をラインナップしており、ECサイトとの連携やブランドに合った運用、マーケティングを支援しています。詳しくは下記のページをご覧ください。

顧客のスマホに直接アプローチできるブランド公式のECアプリ

Webサイトが、顧客が自ら検索したり広告をクリックしたりして訪れるのを待つ「プル型」のメディアであるのに対し、スマホアプリは企業側から顧客に働きかける「プッシュ型」のアプローチが可能です。顧客のスマホのホーム画面にブランドのアイコンが常に表示されることで、日常的にブランドを想起させ、購入を促す効果が期待できます。

情報が溢れる現代において、画一的な情報発信は顧客に届きにくくなっており、顧客一人ひとりの興味や購買履歴に基づいた「パーソナライズドマーケティング」が重要視されています。
スマホアプリなら、個人の好みに合ったおすすめ商品や限定コンテンツを最適なタイミングで届けることができ、ブランドへの信頼と愛着を深める第一歩となります。

OMOやファン向けのコンテンツでエンゲージメントを向上

スマホアプリは、オンライン(EC)とオフライン(実店舗)の垣根を越えた顧客体験を提供するOMO(Online Merges with Offline)戦略の要となります。例えば、スマホアプリを会員証として利用したり、ポイントを共通化したりなど、オンラインとオフラインの顧客データを一元化することで、より深く顧客を理解し、一人ひとりに最適化されたアプローチが可能になります。

また、ブランドストーリーや商品の開発秘話、スタッフによるコーディネート提案や限定動画などのコンテンツを発信することで、顧客はブランドへの理解を深め、単なる「消費者」から「ファン」へと変わっていきます。

OMOについて、詳しくは下記の記事をご覧下さい。

スマホアプリ開発・運用の3つのハードル

多くのメリットがあるスマホアプリですが、実際に開発し、継続的に運用していくには、主に「コストと期間」「専門知識とリソース」「リリース後の活用」という3つのハードルが存在します。

スマホアプリ開発にかかるコストと期間

自社でオリジナルのスマホアプリをゼロから開発するフルスクラッチ開発の場合、費用は数百万から1,000万円以上に及ぶこともあり、開発期間も半年から1年程度かかるのが一般的です。さらに、リリース後のOSアップデート対応や保守運用にも継続的なコストが発生します。

Yappliのようなノーコード(プログラミング不要)の開発環境であれば、あらかじめ用意された豊富な機能を組み合わせることでコストと期間を大幅に圧縮し、最短1〜3ヶ月程度でのスピーディーなスマホアプリ開発を実現可能です。

運用に必要な専門知識と人的リソース

顧客にスマホアプリを使い続けてもらうためには、コンテンツを更新したり、ダウンロード数や利用率などのデータ分析し改善施策の企画・実行といった日々の運用業務が欠かせないため、人的リソースの確保が大きな課題となります。
管理画面の操作や分析データの抽出作業に専門知識が必要なプラットフォームであれば、対応できる人材も限られ、属人化しかねません。

スマホアプリを導入する際は、機能やコストの面だけで判断せず、EC運用やマーケティングの担当チームが全員使いこなせるプラットフォームを選ぶようにしましょう。

リリース後のダウンロード促進や施策改善

クオリティの高いスマホアプリをリリースしても、自動的に顧客に使ってもらえるわけではありません。キャンペーンなども企画してスマホにダウンロードするという行動を促すための施策が不可欠です。
具体的には、ダウンロード特典を用意し、SNSやメールマガジンでの案内、さらには実店舗でのチラシやポスター、接客時の地道な声かけなど、オンライン・オフライン両面での継続的なダウンロード促進が求められます。
これらの施策を継続し、効果を測定しながら改善してかなければ、せっかく開発したアプリが誰にも使われないという事態に陥りかねません。

スマホアプリ開発にYappliが選ばれる理由

スマホアプリプラットフォームのYappliは、多くのD2Cブランドに留まらず、レジャー施設や教育機関でも導入されています。なぜYappliが選ばれるのか、その理由を「スピード」「デザイン性・機能性」「データ連携」の3つの観点から詳しく解説します。

プログラミング不要の「ノーコード」だから、スピーディ

Yappliの最大の特徴は、プログラミングの知識が一切不要な「ノーコード」である点です。あらかじめ用意された豊富な機能を組み合わせて高品質なスマホアプリをスピーディに構築できます。

iOSやAndroidのアップデートといった専門知識が必要な保守・メンテナンスもYappli側で対応するため、専門のエンジニア人材を確保する必要がありません。
市場の変化が速い現代において、開発・運用のスピード感は大きな武器となります。コストと時間を抑えて迅速にアプリを導入し、すぐに顧客へのアプローチを開始できることが、Yappliが選ばれる大きな理由です。

ブランド独自の世界観を打ち出せる豊富な機能とデザイン性

Yappliは、ノーコード開発でありながら、多彩なデザイン性と拡張性を備えています。ブランドカラーやロゴ、フォントなどを柔軟に設定できるのはもちろん、自由度の高いレイアウト機能によって、ブランド独自の世界観を細部まで表現することが可能です。
プレビュー機能を使えば、実際のスマホ画面で確認しながら調整できるため、クオリティの高いUI/UXでスマホアプリをデザインすることが可能です。

ECシステムと柔軟にデータ連携し、マーケティング施策を加速

ECサイトとスマホアプリを別々に運用していると、顧客データや購買履歴が分断され、効果的なマーケティング施策の妨げになることがあります。
Yappliは、Shopifyで構築したECサイトとスマホアプリのデータをシームレスに連携させることが可能です。Yappliの顧客データ基盤「Yappli CRM」を用いてShopfiyの会員情報や購買履歴、さらには実店舗のPOSデータも統合管理できるようになります。
データを一元化し、それを起点とした施策を加速させることが、顧客エンゲージメントとLTVの向上に直結するのです。
スマホアプリを軸として顧客管理とマーケティング施策を実行できるYappli

売上向上につながるYappliの主な機能

Yappliには豊富な機能が標準搭載されています。ここでは、その中から特にShopifyを導入しているEC事業者が、売上向上やOMOの実現に活用できる代表的な機能を5つピックアップしてご紹介します。

アプリ内でECサイトやWebコンテンツを展開

Webビュー機能では、Shopifyで構築した既存のECサイトを、そのままスマホアプリ内に表示させることが可能です。これにより、商品情報や在庫情報を別途登録するといった二重管理の手間やコストをかけることなく、スマホアプリ内での商品販売をすぐに始められます。

また、ブランドのブログや特集ページといったブランドコンテンツも同様にアプリ内で手軽に展開できるため、情報発信の幅を大きく広げることができます。読み物系のコンテンツはブラウザよりスマホアプリから閲覧されている方が多い傾向もあるため、顧客エンゲージメントを高めるためにもぜひ活用すべきでしょう。
クーポンや壁紙を配布している製菓メーカー八天堂のスマホアプリ

ポイントやクーポン機能による販売促進

スマホアプリの機能として欠かせないのが、ポイント機能やクーポン機能です。
居住地や誕生日など特定のセグメントの顧客に限定クーポンを配信することで購買意欲の向上に繋がり、プッシュ通知によって開封率の高いタイムリーなアプローチも可能です。

さらに、ポイント機能は、顧客の継続利用を促し、LTV(顧客生涯価値)を高める効果があります。購入金額に応じたポイント付与や、会員ランク制度と連携させた特典を用意することでリピート購入へと繋げます。
これらの機能を戦略的に活用することで、顧客の購買意欲を刺激し、ブランドへのエンゲージメントを深めることができます。

POSやチェックイン機能で実店舗との連携を強化

Yappliは、実店舗を持つブランドにとってOMO戦略を加速させる強力な機能を備えています。
代表的なものが、実店舗のPOSシステムと連携する「会員証機能」です。顧客はアプリに表示されるバーコードをレジで提示するだけで、ポイントの付与や利用が可能になります。これにより、オンラインとオフラインで分断されがちな購買データやポイント情報を一元管理でき、チャネルを問わず一貫したサービスを受けられます。

また、「チェックイン機能」を使えば、実店舗に来店した顧客にインセンティブを付与することも可能です。店舗に設置したQRコードやGPS、iBeacon(近距離無線技術)などを活用し、顧客がチェックインすることで限定クーポンやポイントをプレゼントする、といった来店促進施策を手軽に実施できます。

表示するコンテンツや通知タイミングをセグメント

顧客との関係を深めるには、一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションが不可欠です。Yappliは、顧客の属性や行動履歴に基づいて、最適な情報を最適なタイミングで届ける「セグメント配信」機能を搭載しています。

例えば、プッシュ通知を送る際に、「20代の女性」「直近1ヶ月以内に購入」といった条件で配信対象を絞り込むことが可能です。特定の顧客層にだけ響く情報をピンポイントで届けることで開封率やクリック率の向上、通知のブロック防止に繋がります。
さらに、アプリ内に表示するコンテンツ自体を出し分けることも可能です。顧客の興味関心や会員ランクなどに応じて、トップページのバナーや表示メニューを自動で切り替えることで、アプリを開くたびに「自分ごと」と感じられるようなパーソナライズされた体験を提供し、顧客満足度を最大化します。

Yappli Data Hubでユニファイドコマースを実現

EC、実店舗、スマホアプリなど、顧客との接点が増えるほどデータはそれぞれの場所に分散し、顧客の全体像を捉えるのが難しくなります。
「Yappli Data Hub」は、散在するデータを統合・分析・活用するためのデータプラットフォームです。
購買データや行動ログ、実店舗のPOSデータなどを集約し、顧客一人ひとりに対する360度の顧客理解を可能にします。
これにより、あらゆるチャネルで一貫した購入体験を提供する「ユニファイドコマース」が実現します。データを分断させず、顧客一人ひとりと深く向き合うことで、ブランドへのロイヤルティを最大化し、LTV向上に繋がるのです。
Yappli Data Hubのデータ統合イメージ

ShopifyとYappliで作るファン育成の成功事例

スマホアプリ活用の事例として、子ども服ブランド「ミキハウス」をご紹介します。
ミキハウスは、Shopify PlatinumパートナーのBiNDecがECサイトの構築やグロースを支援しており、ShopfiyのECサイトにYappliのスマホアプリを連携させています。

ニーズに寄り添ったコンテンツを提供するミキハウスのスマホアプリ

ミキハウスの公式アプリは、単にShopifyのECサイトで商品を販売するだけでなく、顧客の多様なニーズに寄り添った豊富なコンテンツを提供することで、ファンとの強力なエンゲージメントを築いています。

出産準備リストや読み聞かせ動画やお役立ちコラムなど、子供の成長段階に合わせて楽しめる価値あるコンテンツを配信し、顧客が日常的にアプリを開く機会を作っています。このように、「売る」だけではない価値提供を通じて顧客との信頼関係を深め、熱心なファンへと育成しているのです。
対象年齢のニーズやギフト目的などでトップページが切り替わるスマホアプリ
そのほかのミキハウスのEC戦略について、詳しくは下記の記事をご覧ください。

スマホアプリによるマーケティングを成功に導くポイント

スマホアプリによるマーケティングを成功に導くために、導入前に押さえておくべき重要なポイントを3つ解説します。

「何のためにやるのか?」目的とKPIを明確にする

スマホアプリの導入を検討する際、つい多機能さやデザインの良さに目が行きがちですが、最も重要なのは「リピート顧客の購入頻度を上げ、LTVを向上させたい」「実店舗への送客を増やし、OMOを推進したい」など、スマホアプリで何がしたいかという目的を設定することです。
また、目的の達成度を測るためのKPI(重要業績評価指標)としては、アプリのダウンロード数も重要な指標ですが、それ以上に「MAU(月間アクティブユーザー数)」「アプリ経由の売上」「リピート率」「店舗での会員証利用率」など、事業への貢献度を示す指標を設定することが重要です。

目的とKPIを明確にすることで、実施すべき施策の優先順位がクリアになり、定期的にKPIを振り返りながら効果的な改善サイクルを回すことができるのです。
KPIの立て方やPDCAについて、下記の資料も併せてご覧ください。

事前に「誰が・何を・どうやるのか?」運用体制を決めておく

スマホアプリで継続的に顧客との関係を育んでいくためには、安定した運用体制を事前に構築しておくことが不可欠です。例えば以下のような役割分担や運用ルールを明確にするのがおすすめです。

  • 誰が: アプリ全体の責任者は誰か。コンテンツを企画・作成する担当、プッシュ通知を配信する担当、データを分析する担当は誰か。
  • 何を: どのようなコンテンツを、どのくらいの頻度で更新するのか。プッシュ通知は週に何回、どのような内容を送るのか。
  • どうやるのか: コンテンツ作成から公開までの承認フローはどうするか。施策の効果測定はどのような手法で、誰がレビューするのか。

ここが曖昧なままスタートしてしまうと、「担当者が忙しくて更新が止まってしまった」「効果的な施策が思いつきで打たれ、ノウハウが蓄積されない」といった事態に陥りがちです。属人化を防ぎ、継続的かつ効果的な運用を実現するために、事前に体制は決めておきましょう。

顧客が喜ぶ「価値あるコンテンツ」を企画し続ける

顧客が自らの意思でアプリを開き、ブランドとの時間を楽しんでもらうためには「価値あるコンテンツ」が不可欠です。
セール情報や新商品の紹介ばかりではなく、ブランドの世界観が伝わるストーリー、商品の開発秘話、スタッフによる着こなし術、専門家によるお役立ちコラムなど、顧客が読んで「面白い」「役に立つ」と感じるような、多様なコンテンツを企画し、発信し続けることが重要です。

スマホアプリは、一方的に情報を発信するだけのツールではありません。顧客が本当に喜ぶことは何かを常に考え、価値あるコンテンツを届け続けることこそが、顧客をファンへと育て、ブランドを長期的に成長させるための最も確実な道筋となるでしょう。

Shopifyとスマホアプリでファンと共にブランドを成長させよう

Shopifyで構築したECサイトを連携したスマホアプリによるマーケティングは、顧客一人ひとりとの深い関係性を築き、ファンと共に成長していくための極めて有効な戦略です。顧客とのあらゆる接点をブランドの世界観で満たすことで、顧客を単なる「消費者」から熱心な「ファン」へと育て、LTV(顧客生涯価値)を最大化につながります。
この記事でご紹介したポイントや事例を参考に、ShopifyとYappliという強力な組み合わせで、ファンと共に成長する新しいブランド体験を創り出してみてはいかがでしょうか。

Shopify PlatinumパートナーのBiNDecでは、様々なECサイトの構築・運用を支援し、スマホアプリ連携の実績も豊富です。ECサイトの売上や顧客マーケティングにお悩みの方は、気軽にお問合せください。

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POINT

  • スマホアプリはパーソナライズされた体験や実店舗連携(OMO)を提供できる
  • Yappliはノーコード開発でコストを抑え、専門知識なしでスマホアプリが運用可能
  • 目的とKPI、運用体制を固め、価値あるコンテンツを提供することが成功に繋がる