DotdigitalでECを加速。Shopify連携で実現するパーソナライズドマーケティング

DotdigitalでECを加速。Shopify連携で実現するパーソナライズドマーケティング

ECサイトの売上を上げるためには、顧客一人ひとりに最適化したマーケティングが効果的です。しかし、パーソナライズされた施策を実現するには顧客データの分析やセグメンテーションなど作業量が多く、専門のマーケティングツールなしでは難しいでしょう。
この記事では、ECプラットフォームのShopifyと連携してマーケティングができる「Dotdigital」について紹介します。

ECサイトに最適なMAツールDotdigitalとは?

Dotdigitalは、ECサイト向けに特化したマーケティングオートメーション(MA)ツールです。
メールやSMS、ソーシャルメディアなど複数のチャネルを統合管理できるほか、Shopifyをはじめとする主要なECプラットフォームと連携し、顧客データをもとにパーソナライズされたマーケティング施策を自動で展開できます。シンプルな操作性と高い拡張性で、現在世界で5,000社以上のEC事業者が導入しています。

Dotdigitalでできること

Dotdigitalは基本的なマーケティング機能に加え、コンテンツ作りや、独自のAIを搭載した機能も豊富です。まず、ShopifyのECにDotdigitalを導入すると、どんなことができるのかを紹介していきます。

メール、SMSでのマーケティングの自動化

Dotdigitalでは、顧客の行動や購買履歴に基づいて、メールやSMSを自動で配信する仕組みが整っています。例えば「カゴ落ち」へのリマインドや、誕生日・初回購入後のフォローアップなど、あらかじめ設定したシナリオに沿って最適なタイミングで配信できます。
テンプレートを利用してノーコードでHTMLメールを作成できるため、ブランドカラーなどを取り入れながら自由にメールをデザインできます。
テンプレートをカスタマイズしながら、ノーコードでHTMLメールを作成できる

キャリアメールにも届く、高い到達率

Dotdigitalは、SPF、DKIM、DMARCの3種類のメール認証方式を採用し、スパムフィルタを回避するコンテンツ解析もできるため、メールが迷惑メールフォルダに入らず、確実に届きやすいよう最適化されています。これにより、メールの開封率やクリック率の向上が期待できます。

セグメンテーションとターゲティング

Dotdigitalでは、顧客データをもとに高度なセグメンテーションとターゲティングが可能です。たとえば、過去の購買履歴や閲覧商品、メールの開封状況、居住地域、年齢など多様な条件でリストを分け、それぞれに最適なメッセージを配信できます。
顧客の関心度や購買意欲を数値化するリードスコアリングによって、優先度に基づいたマーケティング活動を行うことができるため、個別のニーズに合わせたアプローチが実現でき、コンバージョン率の向上にもつながります。

マルチチャネルキャンペーンの管理

Dotdigitalは、メール、SMS、アプリ内通知などをチャネルごとに個別運用する必要がなく、統一されたキャンペーンの設計・配信・効果測定が可能になります。顧客の好むアプローチ方法で、エンゲージメントの最大化を図ることができます。

Lipifyとの連携によるLINEでのアプローチ

Dotdigitalは海外発のサービスでありながら、Shopify専用のCRM・チャットコマースアプリ「Lipify」と連携しているためLINEでのメッセージ配信に対応しています。
たとえば、カート放棄や購入後のフォローアップをメールではなくLINEで自動配信したり、セグメント別にLINEメッセージを出し分けるといった使い方ができます。LINEは開封率・反応率が高いため、メールでは効果の薄かった顧客にも有効です。
顧客データと連携することで、高度なパーソナライズやシナリオ設計もできるため、LINEを活かしたCRM施策を強化したいブランドにとって、非常に相性のよい連携です。

Webフォームのカスタマイズ

メールアドレスの収集やアンケート、キャンペーン応募に使えるWebフォームは、コード不要で直感的に操作できるエディタでデザインし、公開できます。入力内容は自動で顧客データと連携されるため、リード獲得からナーチャリングまでの一連の流れをスムーズに構築できます。
アンケートやキャンペーン応募に使えるWebフォーム。ドラッグ&ドロップで必要な項目を追加できる

ランディングページの生成と最適化

キャンペーンやセール告知、イベント登録などのためのランディングページ(LP)を作りたい場合、コーディングの専門知識がなくても簡単にページを作成・公開できるビジュアルエディタが用意されています。
さらに、ABテストや閲覧データの分析によって成果の高い構成へと最適化することが可能です。これにより、コンバージョン率の向上を効率的に図れます。

AIを活用した顧客分析とパーソナライズ

Dotdigitalには、独自のAI機能「ウィンストンAI」が搭載されています。顧客の購買履歴や行動パターンをAIで分析して最適な配信タイミングやチャネルを自動で判断してくれます。
さらに、AIが顧客ごとに興味の高い商品やコンテンツをレコメンドし、パーソナライズされたメッセージ配信を実現します。キャンペーンの成果予測やコンテンツ提案も行ってくれるため、少人数でも的確にPDCAサイクルを回すことができるようになるでしょう。

ShopifyとDotdigitalで連携できるデータとメリット

次に、DotdigitalがShopifyのECで取得したどのデータと連携し、どんな活用方法があるのか紹介していきます。

顧客の基本情報、購買履歴、行動データ

Dotdigitalは、顧客の名前・メールアドレス・住所などの基本情報に加え、過去の購買履歴や閲覧行動といった詳細なデータを自動で取り込むことが可能です。
これにより、リピーターや優良顧客を抽出しやすくなり、個々のニーズに合わせたパーソナライズ施策の実施がスムーズになります。さらに、行動データに基づいたステップ配信などの自動マーケティングの精度も大幅に向上します。

ECサイトの商品データ

Shopifyの商品データ(商品名、価格、在庫状況、カテゴリ、タグなど)もDotdigitalと連携することができるため、動的な商品レコメンドや、パーソナライズされたキャンペーンを自動で配信可能になります。
たとえば、過去に閲覧・購入した商品と類似の新商品を紹介したり、残り少ない商品をお知らせしたりするなど、コンテンツの自動最適化が実現します。これにより、クロスセルやアップセルの精度、顧客満足度の向上に大きく寄与します。

メタフィールドのデータ

Shopifyのメタフィールドとは、標準項目に加えて自由に追加できるカスタム情報で、Dotdigitalとの連携によりこれらのデータも活用可能です。
たとえば、顧客の「誕生日」「会員ランク」「購入目的」などの独自データを、Dotdigitalのカスタムフィールドとして取り込み、より細かいセグメント配信や条件付きキャンペーンに活用できます。これにより、より精緻なパーソナライズと顧客体験の強化が可能になります。

BiNDecでは、取得する顧客情報を拡張できる独自アプリの「顧客情報カスタマイズ」を提供しています。BiNDecのアプリについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

Shopifyで人気のMAツール、DotdigitalとKlaviyoの違い

Dotdigitalと同様にShopifyとデータ連携できるMAツールとして人気なのが「Klaviyo」です。ツール選びの参考に、それぞれの機能について比較してみましょう。

  Klaviyo Dotdigital
対象のビジネスモデル B2Cに特化 B2C・B2B双方に対応
対応チャネル メール、SMS、アプリ内通知 メール・SMS・アプリ内通知・LINE・広告
連携できるデータ 顧客・注文・行動・商品関連の基本的なデータ 基本的なデータに加え、メタフィールド連携、双方向同期も可
カート放棄対策 カゴ落ちを即時検知し、メールやSMSを自動送信 カゴ落ち後○時間〜○日での段階的なリマインドを自動配信
外部ツールとの連携 Shopify中心で他ツールとの連携は制限あり ERP、CRM、CDP等とシームレスにデータ統合
メールの到達率 公表なし 平均98.2%
プラットフォーム言語 英語のみ 日本語に対応
価格体系 従量課金制。無料プランあり。 カスタム見積もり制。無料プランなし。
サポート体制 メール、チャット(英語のみ) 電話、メール、チャット(日本語で対応)

どんなECがDotdigitalに向いている?

Dotdigitalは、B2Cに加えB2Bのマーケティングにも対応しており、法人営業や複雑な取引フローを伴うECにも最適です。メール・SMSにとどまらず、LINEやWebプッシュなど複数のチャネルを一元管理できる点も強みです。
さらに、AIによる配信タイミングの最適化や商品レコメンドなど、高度なパーソナライズ施策を自動化できます。SalesforceやMicrosoft Dynamicsなど外部CRMとの連携にも優れており、グローバル展開を視野に入れた中〜大規模ECに向いていると言えるでしょう。

ShopifyにDotdigitalを導入する手順

ShopifyのECサイトにDotdigitalを導入する手順を、簡単に紹介します。

アプリをインストールし、データを連携する

まずはDotdigitalとサービス契約後、ShopifyアプリストアからDotdigitalをインストールします。

Shopifyメタフィールドのマッピング

Shopifyメタフィールドをマッピングするには、デフォルトのデータフィールド:「接続」をクリック→「Shopify」をクリックします。
カスタムデータフィールドを作成するには、「設定」をクリック→「顧客データフィールド」をクリック→「カスタムデータフィールド」で作成できます。

カスタムデータフィールドを作成

商品カタログや顧客データを同期

商品カタログの同期は、「接続」をクリック→「Shopify」をクリックします。
顧客データ(注文データ含む)の同期は、「双方向同期」を「いいえ」にした状態で「双方向同期」を「オン」にし、すべてのデータがDotdigitalに連携されていることを必ず確認してください。

Shopifyのコンタクト数とDotdigitalのコンタクト数が近い数字であることを確認します。(5分おきに同期されるので、完全一致にはなりません)
双方向同期をしたいの場合は「双方向同期」を「はい」に変更してください。

商品カタログや顧客データを同期

運用設計まで任せられるパートナーの強み

社内に、WebマーケティングやMAツールに慣れているチームがいれば、Shopifyパートナーを介さずにDotdigitalを導入することは可能です。
しかし、Dotdigitalの支援実績のあるShopifyパートナーに依頼することで、導入がスムーズに進み、早い段階から効果的なマーケティング施策を実施できます。具体的なメリットとしては以下が挙げられます。

初期設定やデータ連携の構築がスムーズ

顧客情報やメタフィールド、購買履歴などの連携をスムーズに構築してくれるため、トラブルや設定ミスのリスクを軽減できます。

自社に合った施策設計が可能

Shopifyパートナーは業種やビジネス規模に応じたシナリオ設計やセグメントの活用方法を提案してくれるため、導入効果を最大化しやすくなります。

データを活用し、マーケティング施策を最大化

Dotdigitalは多機能で高性能なツールですが、その分「まず何から始めるべきか」で迷うこともあります。顧客データや購買履歴、行動履歴など豊富な情報が活用できるからこそ、最初に目的を整理し、優先順位をつけた施策計画を立てることが重要です。
たとえば「カート放棄対策」「リピーター育成」「セグメント別配信」など、段階的に取り組むことで成果も見えやすくなります。特に、複雑なワークフローやパーソナライズ設計を行う際は、ShopifyとDotdigital双方に詳しいパートナーの支援があると安心です。

DotdigitalとShopify双方の知見を活かせる

専門知識を持つShopifyパートナーであれば、ShopifyとDotdigitalの機能や仕様のギャップを理解したうえで連携設計してくれるため、無駄な工数を省けます。

一方デメリットとしては、Shopifyパートナーに運用を任せきりにしてしまうと、マーケティングのノウハウが社内に貯まらず、将来的な活用の幅が狭まる可能性があります。社内にもDotdigitalの運用担当のチームを作り、Shopifyパートナーと課題を共有しながら定期的にPDCAを回していく体制が望ましいでしょう。

Dotdigitalの導入はオフィシャルパートナーのBiNDecへ

ShopifyのEC構築・運用支援サービスのBiNDecは、ハイレベルな技術力・知識量を認められたShopify Premierパートナーとして数多くのECを手掛け、成果を上げるためのサポートをしています。
さらに、Dotdigitalとも公式に提携し、導入支援をしたマーチャントが大きく成果を上げたことにより、「Top Performer」として表彰されています。


ShopfiyのECサイトにDotdigitalを導入するなら、プロのサポートを受けることで、導入から運用までスムーズに立ち上げ、成果を得ることができます。
ECサイトのマーケティングや顧客育成に課題をお持ちの方は、お気軽にお問合せください。

BiNDecのオンライン相談に申込む

POINT

  • DotdigitalはShopifyと連携し、顧客データを活用したパーソナライズ施策が可能
  • 顧客に合わせて、メール・SMS・LINE・アプリ内通知など複数チャネルでアプローチできる
  • パートナーに導入支援を依頼することで複雑な設定やシナリオ設計もスムーズに進められる