自社でECサイトを運営する企業は増加傾向にあります。ECサイトを自社運営する際には、手順や運営のコツなどを把握することが重要です。この記事では、ECサイトの運営を検討している人に向けて、ECサイトの運営手順、運営のコツ、サイトの種類や必要なスキルなどを解説します。ぜひ参考にしてください。
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拡大するEC市場
日本国内の令和2年EC市場は前年比、わずかに減少しています。しかし、物販系分野に関しては大幅な拡大を続けています。これは、新型コロナウイルスの流行により、外出自粛などが続きEC利用が推奨されたことが要因です。そのため、ECサイトに参入することで、売上拡大の見込みがあるといえるでしょう。
出典:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省
また、DtoCの需要も高まっている傾向にあります。SNSなどの普及により、消費者と直接やりとりできる機会が増えました。また、実店舗ではなくインターネット上で買い物することに抵抗を感じにくくなっており、EC市場は拡大を続けています。
ECサイトの運営に関する業務
ECサイトを運営する際には、どのような業務があるのでしょうか。ここでは、ECサイト運営の業務について解説します。
ECサイトの運営にかかわる3つのフロント業務
フロント業務とは、商品を売るために戦略を立てる業務です。また、ECサイトの認知度を高めるために、ユーザーにアピールすることも重要な役割となります。主な業務としては以下の3つがあげられます。
- 仕入れと製造
- ECサイト制作と運営
- ECサイトのプロモーション
それぞれの業務について詳しく解説します。
1.仕入れと製造
ECサイトを運営する際には、何を売るかが重要です。フロント業務では、ECサイトで販売する商品を選んで、安定的に消費者に供給できるように仕入れルートを開拓する、製造ルートを検討するといった業務を行います。注文が入っても商品がなくて売れないといったことにならないように、供給を安定的に行う仕組みを考えます。
2.ECサイト制作と運営
ECサイトを運営するためには、商品を販売するためのWebサイトの制作が欠かせません。フロント業務では、サイト制作を始めとしてECサイトにかかわるすべての業務を行います。サイトの制作だけでなく、サイト内に掲載するための商品撮影や登録、消費者にアピールするための説明文作成など幅広い業務が含まれます。
3.ECサイトのプロモーション
ECサイトを制作しただけでは消費者の目に留まりません。そのため、ECサイトを認知してもらうためのプロモーションが必要です。プロモーションの手法は主に以下の3つがあります。
- Web広告
- コンテンツマーケティング
- SNSマーケティングなど
プロモーションはあらかじめ予算を決め、赤字にならないように上手く調整することが重要です。
ECサイトの運営にかかわる4つのバックエンド業務
バックエンド業務とは事務的な作業のことで、商品管理や物流、アフターフォローなどを指します。主にECサイトのバックエンド業務は大きく分けて4つです。
- 検品
- 受注と在庫管理
- 梱包と配送
- アフターフォロー
以下では、それぞれの業務について解説します。
1.検品
検品を行うタイミングは、商品の入庫時と出荷時です。入庫時には、仕入先から納品された商品の数や種類に間違いがないか、商品に破損や汚損がないかなどを確認します。出荷時には、顧客から注文された内容や数量と相違ないか、商品に傷や汚れがないことをチェックします。検品は、商品の欠品や誤った出荷の防止が目的です。
2.受注と在庫管理
顧客からの注文を受けて在庫を確認し、注文の受付を知らせるメールを顧客に配信するという業務もあります。購入者に素早くメールを送信することで、信頼感が生まれやすくなります。
また、在庫管理も重要な業務です。適切な在庫管理ができていないと、商品の販売機会を逃すことにつながります。しかし、実店舗とECサイトがある場合は、在庫管理は複雑になり負担が重くなりがちです。そのため、トータルで在庫管理するシステムや高精度の販売予測にもとづいた管理が必要となります。
3.梱包と配送
商品を発送するために、まずは梱包を行います。梱包によって顧客満足度が変わるため、丁寧に梱包して顧客満足度向上を図ることが重要です。また、梱包や発送は時間や手間がかかる作業のため、効率化も必要になります。作業導線を整えて作業環境を見直す、外注を検討するなどの対策が求められます。
4.アフターフォロー
アフターフォローは、リピート顧客を獲得するための重要な業務です。アフターフォローとしては、以下のような業務が該当します。
- クレーム対応
- クーポン配布
- リピート購入などを促すためのメルマガ発行
- 商品を再購入すると思われる時期など、タイミングを見計らったメール配信
これらの業務を適切に行います。
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ECサイトにおけるアフターフォローの重要性
新規顧客を獲得するには、ECサイトのプロモーションなどが必要となり費用が発生してしまいます。そのため、安定的に売上を確保するには、何度も購入してくれるリピーターを作ることが重要です。既存顧客を育てることでECサイトの売上が安定するため、適切なアフターフォローを提供し、顧客満足度を向上させることが求められます。
ECサイトの3つのビジネスモデル
ECサイトのビジネスモデルは大きく分けて3つです。ここでは、各ビジネスモデルについて紹介します。
1.BtoB
BtoBとは、企業同士のビジネスモデルのことです。個人の判断ではなく、企業内で何度も藁議を通して購買が決まるため、購入まで繋げるために相手側企業が納得できるさまざまな情報を用意する必要があります。
2.BtoC
BtoCとは、企業対一般消費者のビジネスモデルのことです。企業が一般消費者に商品などを販売する形で、販売するために消費者の感情に訴えかける必要があります。たとえば、サイトデザインや説明文をペルソナに合わせる、掲載写真を工夫するなどです。
BtoCの一種であるDtoC
DtoCとはBtoCの一種であり、メーカーが仲介業者を挟まずに直接一般消費者に販売するビジネスモデルです。DtoCは、直接一般消費者に販売できるためコスト削減できる、新しい販路の開拓につながるなどのメリットがあります。
3.CtoC
CtoCは、企業ではなく個人事業主が一般消費者に対して商品などを販売するビジネスモデルです。たとえば、フリマアプリなどが含まれます。販売する対象が「一般消費者=個人」という点では、BtoCと変わりません。
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ECサイトの種類
ECサイトには、「ASP」「パッケージ」「オープンソース」「フルスクラッチ」の4種類があります。
ASPと、インターネット上のプラットフォームを利用してECサイトを構築するタイプで、プログラムなどを用意する必要がありません。
パッケージは、ECサイトに必要なカート機能や顧客管理などの機能がパッケージ化されたシステムです。
オープンソースは、企業や個人が開発したプログラムを利用して、ECサイトを構築します。
フルスクラッチは、自社でゼロからプログラムを組んでECサイトを構築するタイプです。
ECサイト運用の業務内容と費用
ECサイトの運営を成功させるコツ
ECサイトの運営を成功させるにはアフターフォローが重要だと述べましたが、他にもコツがあります。ここでは、ECサイト運営のコツを解説します。
Webデザインにこだわる
Webデザインは、わかりやすさや操作性が求められます。デザイン性が高くても、操作しにくいとユーザーが離脱してしまう可能性があるため、わかりやすさを重視しましょう。Webデザインが悪いと、カゴ落ちなどにもつながりやすくなります。
根気よく集客する
ECサイトはショッピングモールと比較した際に、集客力が弱くなりがちです。そのため、広告の展開だけでなく、あわせてSEOコンテンツを作成するなど、焦らずにコツコツと集客する必要があります。
ECサイトの運営にかかる費用
ECサイトの運営にはどのような費用がかかるのでしょうか。ここでは、ECサイト運営にかかる費用について解説します。
ECサイトの運営に関する費用内訳
ECサイトの運営にはさまざまなランニングコストが発生します。ECサイトのランニングコストの内容は以下のとおりです。
- レンタルサーバー、ホスティング費用
- 独自ドメインの取得や維持費用
- 独自SSLサーバー証明書の取得や維持費用
- Web広告配信費用
- 決済代行会社との契約料
- 物流サービス費用
- 人件費
- 販売手数料は事務費用
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ECサイトの種類ごとに変わる初期費用と運営費用
ECサイトの種類によって、初期費用や運営費用は変動します。オープンソースやASPは比較的割安にECサイト制作や運営が可能です。パッケージの中には、初期費用が不要なものもあり、機能性やカスタマイズ性には優れていますが、維持費はかかります。フルスクラッチはゼロから開発するため割高ですが、自社に合わせて構築できるためもっとも自由度が高めです。
中には、BiNDecのようにASPでのECサイト構築からSNS連携などのカスタマイズまでサポートしてくれる複合サービスあります。DtoCにも強いため、検討してみるとよいでしょう。
ECサイトに必要な機能
ECサイトを運営する上で、必要な機能はさまざまな種類があります。ECサイトに必要な機能は、以下が代表的です。
- 商品登録
- 商品検索
- 会員登録
- お気に入り登録機能
- 商品レビュー
- FAQ
- ショッピングカート
- 決済システム
- 受注管理システム
- クーポン機能
- 商品ランキング
- レコメンド機能
ECサイトの運営に必要なスキル
ECサイトの運営には、さまざまなスキルが必要です。たとえば、マーケティングスキルや商品企画、写真撮影などのクリエイティブスキルなどは当然ながら、接客などのカスタマーサポートに役立つスキルも重要となります。
ECサイト向けのCMS
ECサイト向けのCMSなら、専門的な知識を持っていない場合でも運営できます。CMSには、マーケティングに役立つ機能が搭載されており、ECサイト運営のためのスキルや知識があまりなくても使いやすくなっています。
また、テンプレートを使ってLP制作やメディアなどを簡単に制作できるので、コンテンツマーケティングなどにも向いています。
Shopify PlusパートナーによるEC構築サービスBiNDec
ECサイト市場は拡大しており、ECサイトを運営することで売上拡大につながる可能性があります。ECサイト運営のコツを押さえて、サイトを構築し適切な運営をしましょう。自社ECの運営に自信がない場合は、ECサイト向けのCMSを検討しましょう。
株式会社ウェブライフでは、Shopifyを利用したECサイト構築から運用までフォローする法人向けSaaSの「BiNDec」を提供しています。Shopify Plusパートナーの認定業者として、最適な運用戦略の提案も可能です。また、Shopify単体で利用するよりも、BiNDecと連携することで、社内にWebの専門知識がない場合もノーコードでコンテンツマーケティングが可能です。
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