Shopify Editions2024冬の新機能速報|CVを高める柔軟な機能性と戦略サポート

Shopify Editions2024冬の新機能速報|CVを高める柔軟な機能性と戦略サポート

2月1日に、Shopifyの新機能を発表する「Shopify Editions」が行われ、直近に実装されたものから上半期に向けて予定されているものまで100を超えるトピックが紹介されました。既存機能の細かいアップデートや、ここ最近で強化が続いているB2B向け機能のほか、AI技術の活用も幅を広げています。

早速、WEBLIFEが注目している新機能を中心にピックアップして解説していきます。

Shopify Editions 24冬の特設サイト

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CVがさらに向上!チェックアウトカスタマイズの自由度アップに期待

全てのECサイトにおいて、AOV(平均注文金額)やCVR(コンバージョン率)の向上施策は最重要です。Shopifyのチェックアウトはシンプルさやスピーディーさで高い評価を得ていますが、Shopify Plusプランならカスタマイズすることによってさらに成果を高めることができます。

アプリが鍵を握る、Checkout Extensibilityの拡張性

チェックアウト画面を編集するには、従来ではcheckout.liquidというコードで行われていましたが、今年8月からCheckout Extensibilityでアプリを使いながらカスタマイズしていくことになります。

アップセル・クロスセル商品の提案や顧客情報の収集ができるQikify Checkout Customizerや、住所の誤入力をチェックして配送トラブルを防ぐスマート配送先バリデーションなど、昨年の夏から90以上のチェックアウト専用アプリが登場しています。
Checkout Extensibilityでチェックアウト画面をカスタマイズするShopifyアプリ

独自のチェックアウト専用アプリを内包した構築サービスでコスト削減

ただし、1箇所のカスタマイズ毎にこれらのアプリを契約していくとなると、アプリの利用料が嵩みECの利益率に影響が出てくるでしょう。
BiNDecでは、そういったランニングコストを抑えるため、独自開発のチェックアウト専用アプリを提供しており、カート内の商品に紐づいた関連商品・フォーム・メッセージの表示や、備考欄の追加、住所の正誤判定などが実装できます。
今後も利用できるAPIが増えていけば、よりきめ細やかなカスタマイズがアプリで可能になっていくことが期待されます。

WEBLIFE eye
将来的には顧客マイページもLiquidで編集できなくなる可能性があります。顧客のエンゲージメントに大きく関わる部分なので、多くのアプリが登場していくことが予想されます。

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Shopify Subscriptionsはどこまで使える?機能性をトータルチェック!

Shopifyの標準機能で定期購入サービスができる「Shopify Subscriptions」が完全リリースされました。国内でもサードパーティ製のサブスクリプションアプリがいくつかありますが、それらと比較しつつ機能の概要を以下にまとめました。

期間 ・週、月、年単位の3種類から選択する
契約 ・マイページで解約やスキップが可能
・最小/最大購入回数の設定はできない
割引 ・割引自体は可能だが、初回限定など注文回数による設定はできない
商品 ・商品リストから自由に組み合わせることはできない
その他 ・注文タグの付与ができない
・契約データのCSVインポートやエクスポートが可能

やや機能不足ではあるものの、管理画面はシンプルでわかりやすく、標準機能なのでサブスクリプションアプリを別途契約した際の利用料金や取引手数料がかからない点は非常に魅力的です。今後のアップデートにも期待したいところです。

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欲しいものへ最短でたどり着く商品検索へ

「こんな商品がほしい」という目的が明確な訪問客を購入へ繋げるには、いかに短いステップでニーズに合った商品ページへ辿り着いてもらうかが重要です。実店舗では双方向のコミュニケーションによりニーズを満たす提案をすることができますが、ECでは訪問客のサーチ能力に委ねられます。
Shopifyの商品検索の性能や一覧表示のアップデートにより、ニーズに合致した商品を見つけやすくなりました。

ニーズの本質を捉える「セマンティック検索」

セマンティック検索は検索したキーワードからAIが本質的なニーズを読み取って、より関連性の高い商品を検索結果に表示させる機能です。
たとえば、「クリスマスパーティー用の靴」を検索すると、「クリスマス」というキーワードに「緑」や「赤」を関連付け、「パーティー用の靴」には「パンプス」を関連付けます。
Shopify Plusかつ英語のECのみの機能ですが、Shopify Search & Discoveryで利用することができます。

商品を比較しやすくなる、リッチ属性とバリエーションの強化

色や仕様などの標準の商品カテゴリーがリッチ属性として設定できるようになり、「ランニングシューズ メンズ 黒」などのカテゴリを掛け合わせた検索がしやすくなりました。
また、カラーやスタイルの展開が複数ある商品を一覧ページで全て並べたり切り替えたりできるShopify Combined ListingsもShopify Plus向けに早期リリースが始まっています。

さらに、1つの商品に対するバリエーションも年内に100から2000に増える予定です。シューズなど細かいサイズ違いでバリエーション数が多くなる場合も、1つの商品として管理できます。

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B2B特有の注文や決済もECで実現

Shopifyが継続して力をいれている、Shopify PlusのB2B向け機能も新しいアップデートが発表されました。
Shopify PlusのBtoB機能

ドラフトオーダーのディスカウントで顧客毎の特別価格に

電話、対面、メールなどの注文をECに反映させたい時は、管理画面側で注文を作成できる下書き注文(ドラフトオーダー)を使用しますが、今回のアップデートでディスカウントができるようになり、担当者同士の交渉で価格が変動するB2B事業者にとってかなり使いやすくなりました。下書き注文のメタフィールドは、完了した注文にも引き継がれます。

卸売価格から割引できるShopify Functions

チェックアウトのバックエンドロジックをカスタマイズできるShopify Functionsによって、任意の条件を満たした際には卸売価格からさらにディスカウントすることができます。「AとBの商品に契約いただくと特別価格で商品を卸します」などのB2B特有の複雑な価格設定や営業事情にも対応できる仕組みを作ることが可能です。

B2B(BtoB)のビジネスモデルの概要は下記の記事をご覧ください。


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進化するAI技術で商品ページ作成も分析もサポート

23年夏のShoppify Editionsで話題を呼んだデザインの作成やマーケティング施策をアシストしてくれるAI「Sidekick」の日本リリースも待ち遠しいところですが、他にもAI技術の活用が進んでいます。

商品のメッセージ性を高めるAI生成背景

ECでは商品を手にとって確認することができないため、よりリアルに使用イメージを高められる工夫が必要です。ShopifyのAI画像編集ツールで、まもなく商品画像の背景を自動生成することができるようになります。
アウトドアシューズなら山道、ビーチサンダルなら砂浜など、商品の使用シーンやメッセージ性に合った商品画像がクリックひとつで完成します。

コホート分析で”次の売上額”をAIが予測

毎月の売上を安定させるためには継続的に商品を購入をしてくれるロイヤル顧客の存在が不可欠です。Shopifyのストア分析では、初回の購入から2回目の購入までのタイミングや購入額などのリピート状況を把握できるコホート分析というレポートがあります。リピート購入されやすい時期の可視化やベンチマークとするべき他社ECとの比較など、顧客マーケティングの指標となるデータを見ることができます。

このコホート分析にもAIが活用されて、選択した顧客グループ階層の次の購入額の予測値を算出してくれるようになるそうです。他にも顧客ごとに名前、メール購読状況、前回の注文日、過去の注文数、累計購入額を割り出すことができるため、リピーターの育成にぜひ活用していきたい機能です。
Shopifyのコホート分析
既存のAI活用機能については、下記の記事をご覧ください。

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世界的なショッピングトレンドはインフルエンサーとサスティナブル

今回発表された中で、POSやマーケティング系サービスは日本リリース未定となっているものが多いですが、今後のショッピングトレンドを把握するためにもぜひチェックしておきたいところです。

Shopify Collabsでインフルエンサーマーケティングを加速

国内ではまだ馴染みのない人も多いかもしれませんが、海外ではインフルエンサーを経由した購入がかなり大きな割合を占めています。それも、誰もが知っている人気タレントばかりではなく、マンハッタンで働く25歳のカフェ店員といった、より身近で多様な属性の人々がインフルエンサーとなってブランドとアフィリエイトを結び、SNSなどで商品をPRしています。
そういったインフルエンサー(クリエイター)とのマッチング、オファー、管理ができるサービス「Shopify Collabs」では、プロフィールでSNSや実績を確認したり、成果報酬の自動支払いができるようになりました。

アプリひとつでカーボンニュートラルな購入体験

Planet」というアプリでは、すべての注文をカーボンニュートラル配送にすることができます。注文した商品の配送にかかるCO2の予想配送排出量を自動算出し、その除去にかかる金額が、CO2除去を専門とする業者にカーボンクレジットとして支払われます。アプリのインストールは無料ですが、プランに応じて注文ごとに平均0.035〜0.15米ドルが課金されます。
商品ページにアイコンやバッジでこの取り組みを表示することで、サスティナブルな価値に敏感なZ世代の顧客にはエンゲージメントを高めるきっかけとなるでしょう。

※カーボンニュートラルとは、CO2の排出量と同じだけ除去・吸収することで全体としてゼロとするというもので、主に企業間で排出削減量を売買可能にする仕組みをカーボンクレジットといいます。

実店舗とのつながりを強化するPOS Terminal

実店舗で使えるShopify POS端末のアップグレードではICチップのタッチ決済に対応し、スピーディなチェックアウトができるようになりました。また、ワンタップでデジタル領収書を発行できる機能も追加されたため、メールマーケティングのための情報収集のハードルも下がります。
日本でShopifyの決済端末が導入されるのはまだ先になりそうですが、このようなPOS端末の進化によってOMOの展開もより拡大していきそうです。

Shopify PlusパートナーによるEC構築サービスBiNDec

WEBLIFEでは、今回のShopify Editionsで発表された新機能を活用し、ビジネスの課題に合わせたECサイトを構築・運用支援するサービス「BiNDec」を提供しています。
豊富な導入実績とハイレベルな技術力・知識量を認められたShopify Plusパートナーとして、中小規模から大規模のストアに向けた最適な運用戦略の提案も可能です。
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