ECサイトに必要なセキュリティ。情報漏洩の被害を防ぐ必須対策とは【チェックリスト付き】

ECサイトに必要なセキュリティ。情報漏洩の被害を防ぐ必須対策とは【チェックリスト付き】

ECサイトでは顧客の大切な個人情報を預かっている以上、「セキュリティ」にも十分注意を払う必要があります。本記事では、ECサイトにセキュリティ対策が必要な理由や主要なリスクの紹介と併せて、セキュリティ対策方法を徹底解説します。ぜひ参考にしてください。

ECサイトにセキュリティ対策が必要な理由

サイバー攻撃は大企業だけが標的ではありません。規模に関係なく、セキュリティが甘い中小企業をもターゲットにします。特に対策が不十分なECサイトは格好のターゲットになり得るでしょう。

令和6年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢について

出典:「令和6年上半期におけるランサムウェアの被害報告件数」(警察庁)
※ノーウェアランサム:暗号化することなくデータを窃取した上で対価を要求する手口。令和5年上半期から集計。


警視庁の発表によれば、ランサムウェアの被害報告件数は、高水準で推移しており、流出した情報はダークウェブ上のリークサイトに掲載されていることが確認されています。実際、2024年6月には国内の大手動画配信サイトがランサム攻撃を受け、業務に支障が出るだけでなく、様々な情報漏洩の被害に遭いました。

もしECサイトがセキュリティ対策を行わなかったらどうなるのでしょうか。ここから説明していきます。

個人情報の流出で信用を失う

ECサイトは、名前、住所、電話番号、クレジットカード情報など、顧客の重要な個人情報を保持しています。もし、セキュリティが十分でない場合、サイバー攻撃やデータベースへの不正アクセスにより、顧客の個人情報が流出するリスクがあるでしょう。
流出した個人情報は第三者によって悪用され、フィッシング詐欺などの不正利用が行われる可能性もあるのです。もし個人情報が流出することになれば顧客の信頼を失い、ブランドイメージの低下や顧客離れによる長期的な売上減少にもつながります。

情報漏洩により賠償金が発生する可能性

もし、個人情報が漏洩したことが確認された場合、ECサイトの運営企業は、被害者への通知や調査を行う法的な義務があります。また、同時に情報漏洩の被害を受けた顧客への賠償金やクレジットカード再発行の費用など、賠償金が発生することになるでしょう。急ぎサイバーセキュリティへの対策も行うことにもなるので、突発的に莫大なコストが発生するのです。

下記の記事でもセキュリティについて解説していますので、併せてご覧ください。

ECサイトにおける主要なセキュリティリスク

個人情報や決済データを扱うため、ECサイトはサイバー攻撃の標的となりやすい存在です。そこで、不正アクセスや情報漏洩などのリスクに対処する必要があります。ここでは、主要なサイバー攻撃の種類と、それに対してECサイト運営者が注意すべき主要なセキュリティリスクを解説しましょう。

データの改ざんや情報漏洩

データの改ざんは、攻撃者がシステムに侵入して取引情報や顧客データを不正に変更する行為です。情報漏洩は、不正アクセスなどにより、個人情報や企業機密が流出するリスクを指します。
これらの脅威は、顧客からの信頼喪失や法的責任につながります。ECサイトでは、データの暗号化やアクセス権の適切な管理、システムの脆弱性に対する施策を行い、リスクを最小限に抑えることが重要です。

不正アクセス(パスワードクラッキング)

パスワードクラッキングは、辞書攻撃や総当たり攻撃などの手法で顧客のパスワードを解読し、不正アクセスを試みるサイバー攻撃です。もし、顧客のパスワードが解読されて不正アクセスが発生すれば、個人情報が盗まれるリスクが高まります。
特に、短く簡単なパスワードや使い回しをしている場合はリスクが高いので、ECサイトでは多要素認証システムの導入やパスワードポリシーの強化をすることで、顧客に安全なパスワード設定を促しましょう

SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング

SQLインジェクションは、Webサイトやアプリケーションの検索などの入力欄に悪意あるSQLコードを入力して、データベースを不正操作する攻撃です。クロスサイトスクリプティング(XSS)は、Webサイトのページ読み込み時に悪意あるスクリプトを埋め込む攻撃です。

これらの攻撃により、顧客の個人情報漏洩やデータ改ざんが発生するリスクがあります。対策としては、入力データの検証やWebアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入などがあります。

フィッシング詐欺やランサムウェアの脅威

フィッシング詐欺は、偽のメールなどを使って個人情報やログイン認証情報を盗みます。盗まれたデータは悪用されてしまったり、さらに別の業者へ販売されることもあります。
ランサムウェアはパソコンやWebサイトを乗っ取り、内部のデータを暗号化することで身代金を要求します。

これらの脅威は、企業や個人を問わず標的になるため、強固なセキュリティ対策やスタッフの教育、定期的な監視やソフトウェアなどのアップデートも重要です。

ECサイト運営者が取るべきセキュリティ対策

ECサイトにセキュリティ対策が必要なことは明白ですが、実際どのようなことをすれば良いのでしょうか。ここでは、ECサイト運営者が取るべき最低限のセキュリティ対策を紹介します。

SSL/TLSの暗号化を行う

BiNDecサイトのSSL証明書
SSL(Secure Sockets Layer)/TLSの暗号化は、セキュリティ対策として重要なポイントです。SSL/TLS暗号化を行うことで通信を暗号化し、顧客とECサイト間のデータを安全に保護します。これにより、個人情報やクレジットカード情報が第三者に盗まれるリスクを軽減できます。
また、SSL/TLS証明書を導入することで、ブラウザに「安全なサイト」と表示される点でも、顧客の信頼感を向上させることができるでしょう。

また、Googleの検索結果の表示順位は、SSL化の有無も評価基準の一つとなるため、SEO対策として対応しておくべきでしょう。ECサイトのSEO対策について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

強固なパスワード管理と多要素認証の設定

運営者や顧客のアカウントを保護するため、強力なパスワード管理と多要素認証(MFA)を行うのもセキュリティ対策になります。
例えば、パスワードに8文字以上の英数字と記号を組み合わせた複雑なものとし、定期的な変更を推奨します。また、MFAを導入することで、ログイン時に追加の認証(スマホアプリやメールの確認など)が必要になりますので、端末を持つ本人以外からの不正アクセスを防げます。これにより、アカウントの安全性が大幅に向上するでしょう。

PCI DSS準拠のサービスで決済情報を安全に処理する

ECサイトでの決済は、顧客のクレジットカード情報を扱うため、特に厳重なセキュリティ対策が求められます。安全な決済環境を提供するためには、クレジットカード業界の国際セキュリティ基準である、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)に準拠しているECプラットフォームや決済代行サービスを利用するのが良いでしょう。

決済代行サービスを活用することで、自社でクレジットカード情報を管理する必要がなくなり、データ漏えいや不正利用のリスクを大幅に低減できます。また、トークン化(Tokenization)技術を採用することで、カード情報を一意のトークンに変換し、安全に処理することが可能です。
これにより、万が一データが盗まれても、元のカード情報を復元することはできず、不正アクセスのリスクを最小限に抑えられます

PCI DSSに完全準拠した決済代行サービスのひとつに、「KOMOJU」があります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

システムの定期的なアップデートとパッチ適用

今すぐにできるセキュリティ対策としては、システムのアップデートとセキュリティパッチの適用があります。
未更新のシステムは脆弱性が発生し、サイバー攻撃の標的になりやすいです。OSなどのシステムだけでなく、プラグインやセキュリティパッチなど、いつでも最新のものを適用することが重要です。自動アップデート機能や通知機能を活用し、常に安全な状態を保ちましょう。

ファイアウォールとセキュリティプラグインの活用

ファイアウォールとセキュリティプラグインの活用も、セキュリティ対策に必要です。ファイアウォールは、外部からの不正なアクセスをブロックし、ネットワークを保護するものです。
特にECサイトでは、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)を導入することで、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)といった攻撃を防ぐことが可能です。また、セキュリティプラグインを活用すれば、ログの監視やマルウェアスキャンを自動化できます。

データバックアップとサーバー監視

直接的なセキュリティ対策以外にも、サイバー攻撃を受けた際のデータの消失やサーバー障害に備えるため、定期的なデータバックアップが重要です。
バックアップデータは暗号化して安全な場所に保存し、複数のコピーを保管することでリスクを分散できます。また、サーバーの監視を行い、不審な動きやリソースの異常を早期に検知する仕組みを導入することで、トラブルの被害を最小限に抑えることも可能です。

セキュリティが万全なECサイトを構築するための対策リスト

セキュリティが万全なECサイトを構築するためには、以下のような対策が必要です。チェックリストにしたので、自社で行っている対策とこれから行うべき対策の整理にご利用ください。

①ネットワークとサーバーのセキュリティ □ SSL/TLS証明書の導入によるデータ通信の暗号化
□ ファイアウォールの設置
□ サーバーやソフトウェアの最新バージョンへのアップデート
□ 信頼性の高いホスティングサービスの利用
□ 不正侵入検知システム(IDS)の導入
②ユーザー認証の強化 □ 多要素認証(MFA)の導入
□ 文字数や複雑さを指定する強力なパスワードポリシーの設定
□ 一定回数のログイン失敗でロックするユーザーアカウントロックの設定
③データベースの保護 □ 入力データのサニタイズやバリデーションなどSQLインジェクション対策
□ データベースアクセス権限の最小化
□ パスワードやクレジットカード情報など顧客情報の暗号化
④Webアプリケーションへのセキュリティ対策 □ 出力データのエスケープ処理などクロスサイトスクリプティング(XSS)対策
□ セッションIDの管理強化
□ クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)トークンの実装
⑤支払い・決済システムのセキュリティ □ PCI DSS準拠の支払いプラットフォームを利用
□ トークン化をするなどでクレジットカード情報を直接保存しない
⑥定期的なセキュリティ監査 □ セキュリティ専門業者によるペネトレーションテストの実施で脆弱性を評価する
□ ログデータの監視と解析
□ 定期的な脆弱性スキャンの実施
⑦内部管理体制の構築 □ スタッフへのセキュリティ教育と訓練
□ アクセス権限の適切な管理
□ 内部システムのアクセスログの記録と監視
⑧セキュリティポリシーと手順の整備 □ 情報漏洩時の対応マニュアルの策定
□ セキュリティパッチの適用ルールを策定
□ バックアップの定期作成と安全な保存
⑨外部セキュリティサービスの活用 □ Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入
□ CDN(コンテンツ配信ネットワーク)を利用したDDoS対策
□ サイバー保険への加入を検討
⑩顧客への配慮 □ ユーザーにセキュリティ意識を高める情報提供
□ プライバシーポリシーの公開
□ 個人情報の利用目的や管理方法の透明化

ECサイトに高いセキュリティを求めるならShopifyがおすすめ

Shopify
ECサイトに高度なセキュリティ対策をするとなると、コストも増大します。そのような場合、セキュリティ性の高いECサイトを構築するプラットフォームを利用することで、コストとリソースを削減することがおすすめです。
特に、国内外で多くの法人ECサイトに採用されている「Shopify」は、セキュリティの高さで定評があります。ここでは、その一例をご紹介しましょう。

そして、セキュリティはもちろん、セールなどのアクセス集中時にも耐えうるサーバーを持つことでもShopifyは人気です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

PCI DSS準拠で安全なクレジットカード取引を保証

ShopifyのPCIコンプライアンス

Shopifyは、国際的なセキュリティ基準であるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)に完全準拠しています。
つまり、クレジットカード情報を扱う場合のセキュリティ要件を十分に満たしていると言えます。このPCI DSSを取得するのは難関で、金融機関と同レベルのセキュリティでないと取得できないとも言われますので、これだけでもShopifyのセキュリティレベルの高さが証明されています。

SSL証明書を標準装備&全ページがHTTPS対応

ShopifyでECサイトを構築すると、SSL証明書が標準で提供されます。これにより、ECサイト内の全ページがHTTPSに対応となり、顧客とサーバー間の通信が暗号化され、個人情報やクレジットカード情報が第三者に漏洩するリスクが大幅に低減されるのです。

24時間体制のセキュリティ監視とサポート

Shopifyでは、ホワイトハッカーにより24時間365日体制のセキュリティ監視を行い、不正アクセスや攻撃をリアルタイムで検知する仕組みがあります。
高いスキルと知識を持つホワイトハッカーが常に監視・対応し、システムの脆弱性がないかを調査しています。このような体制と同等の仕組みを自社で準備するなら、かなりのコストがかかるでしょう。

不正アクセス防止のための多層認証オプション

Shopifyでは、不正アクセスを防止するために、多要素認証でアカウント保護を強化できます。
これにより、ログイン時にパスワードだけでなくメールやSMSを使った二段階認証が実現しますので、万が一パスワードが漏洩しても追加の認証ができないため不正アクセスを防げるのです。

Shopify独自の不正検知システムと、定期的なセキュリティ更新

Shopifyには、独自の不正検知システムがあります。例えば、Shopifyの決済サービス「Shopifyペイメント」だけに限らず、外部の決済サービスを利用する場合でも、クレジットカードに不正利用がないかを解析して問題があれば検知します。
また、Shopifyのサーバーは自動でセキュリティパッチの更新が行われます。

Shopifyペイメントについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

ECサイトのセキュリティ対策は投資と考えよう

サイバー攻撃が増えている以上、顧客からも、セキュリティに対する備えは以前よりも高いレベルで求められていると言えるでしょう。
チェックリストで紹介したように、ECサイト運営者がすべきセキュリティ対策はかなりの数に上ります。これらをすべて対処するには時間とコストがかかるでしょう。ですが、もし個人情報が漏洩することになれば、今後のECサイト運営に大きなダメージが残ります。

そのため、紹介したようにセキュリティ対策レベルの高いShopifyのようなプラットフォームでECを構築する方法がおすすめです。BiNDecは、Shopify認定のPremierパートナーとして最適なECサイトの構築、運用支援が可能です。お困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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POINT

  • 個人情報の漏洩や悪用など、セキュリティ対策の甘さを突かれる被害は年々増加している
  • セキュリティの項目は多く、手口も多様化しているため対策と維持には多大なコストが必要
  • セキュリティが堅牢なECプラットフォームを選ぶことでコスト削減

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