Shopify Plusとは?通常プランとの違いやPlus限定機能の活用事例

エンタープライズプラン、Shopify Plusとは

Shopify Plusは、高機能なECサイトを開設できるマルチチャネルコマースプラットフォーム「Shopify」のエンタープライズプランです。通常のプランに比べ、取引量が多いEC、商品・物流・顧客等のデータベースとの外部連携が多いEC、越境EC、BtoBの卸売用ECに特化した機能を備えています。

Shopify Plusを導入することで、大量注文時のリスク回避や、販路拡大・UI向上による売上アップなどの、より戦略的なEC運用ができるようになります。


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Shopify Plusと通常のプランの料金

Shopify Plusは、Shopifyのプランの中で最も機能性が高い反面、月額料金もほかのプランよりも高額に設定されています。

Shopify Plusと通常プランの料金比較

 

月額利用料*1 スタッフアカウント数 Shopify ペイメントの
決済手数料*2
Shopify ペイメント
以外の取引手数料*3
ベーシック
33ドル 2人分 3.4~4.15% 2.0%
スタンダード
92ドル 5人分 3.3~4.1% 1.0%
プレミアム
399ドル 15人分 3.25~4.05% 0.5%
スターター
5ドル なし 5.0% 5.0%
Shopify Plus
2500ドル〜 無制限 3.15~3.75% 0.15%

*1=ベーシック、スタンダード、プレミアム、スターターは月払い、Shopify Plusは1年契約の場合の利用料
*2=クレジットカードによる決済
*3=決済手段ごとの手数料に追加で発生

Shopify Plusの最低利用料は、月額2,500ドルで、3年契約の場合は月額月額2,300ドルに割引されます。月の売上が80万ドルを超える場合は、売上×0.25%の従量課金制になります。

売上高ごとのShopify Plusの月額利用料の例

  • 月の売上50万ドル:2,500ドル
  • 月の売上80万ドル:2,500ドル
  • 月の売上100万ドル:3,000ドル

なお、Shopify Plusでは、同一ブランドであれば10ストアまで追加料金不要で利用できます。11ストア以降は、1ストアにつき月額250ドルで追加が可能です。
ただし、別のブランドのストアを立ち上げる場合は、別途契約が必要です。Shopify Plus以外のプランでは、複数ストアを持つことはできません。

さらに、Shopify Plusでは、通常月額89ドルかかるShopify POS Proを無料で利用できます。ECストアと実店舗の両方で商品展開をしたい場合、店舗受取や店舗での商品交換、在庫の転送、在庫レポートといった多彩なサービスを利用できる、Shopify POS Proが役立つでしょう。

Shopify Plusは大規模ECサイトだと低コスト

Shopify PlusはShopifyのプランの中で最も月額料金が高額ですが、その分充実した機能を利用できます。決済手数料も最も安価に設定されているため、一定以上の売上を見込める大規模なECサイトを構築したい事業者にとっては大きなメリットです。

月の売上が100万ドルで、そのうち半額がShopify ペイメント、残りの半額がそのほかの決済方法で決済しているという状況の事業者の例で考えてみます。

Shopify Plusとプレミアムの手数料率の差は、Shopify ペイメントで決済されている部分は、最も小さい場合で「3.25%(プレミアム)-3.15%(Shopify Plus)=0.1%」です。そのほかの決済方法が利用されている部分は、クレジットカードの決済手数料は決済サービスによって異なるためShopifyの取引手数料だけで考えると、「0.5%(プレミアム)-0.15%(Shopify Plus)=0.35%」となります。
ユーザーの決済手段が、Shopify ペイメントとそのほかの決済方法で50万ドルずつに分かれている場合、月に発生する手数料の差額は下記のとおりです。

Shopify Plusとプレミアムの手数料の差額

  • Shopify ペイメントの決済手数料の差額:50万ドル×0.1%=500ドル
  • そのほかの決済方法での取引手数料の差額:50万ドル×0.35%=1,750ドル
  • 合計:500ドル+1,750ドル=2,250ドル

Shopify Plusの月額料金は2,500ドル、プレミアムの月額料金は399ドルですから、差は2,101ドルです。上記の例では決済手数料の差が2,250ドルと、月額料金の差よりも大きいため、Shopify Plusのほうがコストを抑えられます。

また、売上がそれほど高くなく、月額料金を上回る差が出なかったとしても、Shopify POS Proの利用料金や、ストアの追加開設機能、スタッフアカウント無制限といった機能性に対して支払うコストとして適切であれば、Shopify Plusを利用する価値は十分あるといえるでしょう。

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機能豊富なShopify Plusのメリット

Shopify Plusには、さまざまな機能が搭載されています。決済手数料の安さといった価格面のメリットだけではない、Shopify Plusならではのメリットを11点ご紹介します。

Shopify Plusのメリット

1 複数ECサイトの開設と一括管理

Shopify Plusでは、1ライセンスにつき同一ブランドのサイトを10サイトまで構築可能です。一般消費者向けの小売サイトと、BtoB向けの卸売用サイト、アメリカ向けサイト、中国向けサイト、名入れサービスなどカスタマイズ特化のサイトなど、さまざまなパターンのECサイトを展開・運用できます。これらのサイトは一元管理ができるため、簡単に、効率良く複数のサイトを運営できます。
また、月額250ドルの追加費用を支払えば、11以上のサイトを構築することも可能です。

ただし、複数のサイトを構築できるのは、同一ブランドのECサイトのみです。同じ企業が複数のブランドを展開している場合は、ブランドごとにShopifyライセンスの契約をしなければいけません。

2 キャンペーンや新商品リリースの自動化

Shopifyには、Shopify Plusの利用者のみが使えるアプリが用意されています。キャンペーンや新商品のリリースを自動化できる「Launchpad」もそのひとつです。

Launchpadアプリを使えば、あらかじめ指定した日時に商品の価格を下げたり、新商品を販売商品に追加したりできます。「0時スタートのセール」といった施策も、手作業でセール価格を反映させるのではなくすべて自動で行えるため、手間やミスがありません。

3 受注・在庫表示・顧客管理業務の自動化

Shopify Plusでは、「Shopify Flow」というアプリを利用すると、受注処理・在庫表示・顧客管理などの業務を自動化できます。
このアプリ自体は、スタンダード以上のプランであれば利用できるものですが、業務の自動化機能は、取引量の多いShopify Plusで構築されたECストアにとってより重要性が高いものです。

具体的には、在庫切れ商品の非表示設定やスタッフへの通知のほか、クーポンの付与や利用の管理、注文・キャンセルなどのアクションを行った顧客へのタグ付けと通知などを自動化できます。また、リスクの高い注文を受けた際に、通知を受ける機能もあります。
多くの商品や顧客を人の手で管理するのは困難です。Shopify Plusを利用するような事業者こそ、アプリを活用して、管理の自動化を進めることをおすすめします。

5 強固なサーバーの利用

Shopify Plusでは、通常のShopifyプランよりも高性能なサーバーを利用できます。そのため、サーバーダウンによってユーザーが欲しい商品を買えない、商品を閲覧できないといった問題が起こりにくくなるでしょう。

サーバーダウンは、販売機会の逸失につながるだけでなく、消費者のクレームも引き起こします。SNSが発達した昨今では、サーバーダウンしたことが瞬く間に広く伝達され、「信用できない」「管理が不十分」といったレッテルを貼られるおそれもあります。ユーザーに安定したサービスを提供し、悪評が立つのを防ぐためには、強固なサーバーが必要です。

さらに、Shopify Plusでは、大規模なフラッシュセールを行ったり、注目度の高い新商品を販売したりするなど、アクセス集中が起こりそうなタイミングが事前にわかっている場合、事前にマーチャントサクセスマネージャーに相談するとリアルタイムで障害発生を防止するための監視体制をとってもらえる可能性もあります。

マーチャントサクセスマネージャーとは、Shopify Plusで利用できる「マーチャントサクセスプログラム」をサポートするスタッフです。マーチャントサクセスプログラムは、業界のエキスパートが目標達成のためのサポートを行ってくれるサービスで、無料で利用できます。日本語にも対応しているため、積極的に活用するのがおすすめです。

6 チェックアウト画面のカスタマイズ

カスタマイズ性の高さが魅力のShopifyですが、チェックアウト画面の細かいカスタマイズは、Shopify Plus以外ではできません。

チェックアウト画面とは、ECサイトでカート内の商品を購入する際に、支払い方法や発送先や発送オプションなどを指定する画面です。Shopifyの通常プランでは、背景やフォント、カゴ落ち通知といった基本的なカスタマイズしかできません。Shopify Plusなら、項目のレイアウト変更や追加、配送日時指定、Google タグ マネージャーの設置が可能です。
さらに、地域に合わせたカスタマイズが必要になることから、配送先が国外となる越境ECには、この機能は欠かせません。配送日時指定の有無など、状況に応じたカスタマイズが可能になるためです。

なお、チェックアウト画面のカスタマイズは、従来は「checkout.liquid」というファイルのコードを書き換えて行っていましたが、2023年1月からは「Checkout Extensibility」という機能を使って行えるようになりました。チェックアウト画面の任意のタイミングでの機能拡張なども可能になり、ますます購入者に寄り添ったスムーズなUIを実現できます。

7 アプリ・APIによるほかのシステムの顧客データなどとの連携

「Bulk Account Inviter」というShopify Plus専用のアプリを利用すると、ほかのシステムで作成したECサイトからShopifyに移行した際に、従来の顧客を新しいECサイトへ一括招待することが可能です。
また、Shopify Plusでは「Multipass API」を使用することで、自社の別サイトのアカウントや、LINE・Googleなど外部サービスのアカウントを使ってログインできる、「シングルサインオン」も利用できます。ユーザーの利便性が高まることから、カゴ落ちの防止にも役立つでしょう。

加えて、ShopifyではAPIによってほかのシステムの商品情報・顧客情報・在庫情報などと連携することができますが、Shopify Plusでは、ほかのプランと比べて5倍の容量・速度でAPIを利用可能です。
Shopifyで作成したECサイトのデータをほかのシステムと連携させて一括管理すれば、よりきめ細かい顧客管理と業務の効率化が可能になります。

8 Shopify POS Proの無料利用

Shopify POSとは、Shopifyの利用者が使える実店舗との情報連携のためのアプリです。Shopify POSの基本的な機能はすべてのShopifyプランで無料利用できますが、より性能の高いShopify POS Proの利用には月額89ドルかかります。

Shopify Plusに加入している事業者は、Shopify POS Proを無料で利用できます。Shopify Plusはそれ以外のプランよりも月額料金が高額ですが、この料金の中にはShopify POS Proの利用料も含まれているのです。
Shopify POS Proでは、スタッフ別に権限設定を行ったり、返品交換対応をしたり、実店舗のデータ分析を行ったりといった、Shopify POSにはない機能を活用できます。

9 BtoBの卸売サイトの運営

BtoBの卸売サイトを運営するためのアプリは、Shopify Plusでしか利用できません。BtoBの取引には、一般消費者との取引とは異なる決済条件や、顧客ごとの個別のカスタマイズなどが必要になりますが、それをShopifyで実現するためには、Shopify Plusへの加入が必須です。
Shopify PlusのBtoB機能

10 利用できるテーマやAPIが通常プランよりも豊富

Shopify Plusには、専用アプリ以外にも、ほかのプランでは利用できないテーマやAPIなどが用意されています。これらを活用することで、Shopify Plusならではの魅力あるECストアの構築が可能です。

例えば、Shopify Plusの専用APIでは、ギフトカードの作成・管理を行う機能や、スタッフアカウントの権限を管理できる機能などが使えるようになり、顧客満足度やサイト運営の利便性を高められます。
テーマについても、Shopify Plusでは最大100種類のテーマを追加できるようになっているため、さまざまなテーマを自社のECサイトで試して、雰囲気を大きく変えるのも自由自在です。
商品の購入につなげやすい機能を持ったアプリなども使えますから、積極的に活用しましょう。

11 専任担当者による24時間+サポート

Shopify Plusでは、専任担当者が24時間365日いつでも問い合わせを受け付けています。ECストアは基本的に24時間いつでもオープンしているため、いつトラブルが発生するとも限りません。平日日中のみのサポートでは対応が追い付かないこともありますが、Shopify Plusならそのような心配は無用です。
ショップを公開する前のサイト構築段階から専任担当者がつきますから、ECストアの状況を踏まえた適切なサポートを受けられます。

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重視されることが多いShopify Plusのメリット

Shopify Plus Partnersとは、Shopify Plusプランの導入や運営をサポートするShopify公認のパートナーです。
Shopifyパートナーへの登録は誰でも行えますが、パートナーの中には上位の「Shopify Experts」と、最上位の「Shopify Plus Partners」があり、Shopify Plus PartnersにはShopify Plusの活用に関する専門的な知識と豊富な実績を持つパートナーのみが認定されます。Shopifyの機能と実務に精通した、少数の事業者がShopify Plus Partnersとしての活動できるのです。
BiNDecを運営するWEBLIFEは、Shopify Plus Partnersの認定を受けており、ShopifyでのECサイト構築・運営に関するさまざまなサポートを提供しています。

Shopify Plusには、上記で解説してきたように数多くのメリットがありますが、その中でも特に、WEBLIFEの過去の経験から多くの企業に重視されたメリットとしては、下記の4点が挙げられます。

Shopify Plusで重視されることが多いメリット

  • 決済手数料が安くなるため、規模の大きいECを低コストで運用できる
  • 大容量・高速度のAPIにより外部連携の間口が広がるため、物流システムとの連携や、在庫更新・会員データなどの連携の認証速度が上がり、タイムラグを防げる
  • シングルサインオンによって外部サービスのID・パスワードでログインできるため、Shopifyにデータ移行する必要がなくなる
  • 越境ECを展開している場合、配送日時指定の有無を地域別に変えられる、チェックアウト画面の編集機能が便利

大規模ECサイトの運用で、コストパフォーマンスやほかのシステムとの連携に困っている場合、越境ECを展開中でより利便性の高いサイト運営を行いたい場合などに、Shopify Plusが活用されているといえるでしょう。

Shopify Plus Partners「WEBLIFE」の強み

Shopify Plus PartnersであるWEBLIFEは、法人向けにShopifyによるECサイトを構築・運用支援するサービスBiNDecを提供しています。
支援したShopifyのECサイトの年間売上合計額が最も多額であったパートナーに送られる「Plus Partner of the Year」の受賞実績もある、Shopifyに精通したパートナーです。

それぞれの事業者に適したアプリの選定や設定といった技術的なサポートはもちろん、Shopifyのテーマに頼らないオリジナルデザインを含めたストア構築、基幹システム連携などのバックグラウンド連携、さらにはマーケティング施策まで、EC構築・運用のトータルサポートが可能です。
SNSを活用したマーケティングのサポートや実店舗との連携、越境ECなど、販売チャネルを広げて売上を伸ばすための施策も支援しており、これから新たな取り組みを行いたいと考えている事業者も全力で支援します。

BiNDecが心掛けているのは、属人的なカスタマイズやカスタムアプリを作ることではなく、価値のあるサービスやアプリの活用・提供によって、トライアンドエラーで成功体験の積み重ねを実現できるようなサポートです。Shopifyの機能とBiNDecのノウハウを組み合わせることで、ECサイトの運営企業と顧客のニーズに応えるECストア構築を目指します。

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BiNDecを導入したShopify Plusの活用事例

Shopify Plusの特徴や機能を利用して実現できることを事例と合わせて解説します。ここで紹介するECサイトはすべてShopify PlusパートナーであるBiNDecにより構築されています。

大規模なフラッシュセール機能の活用事例:MCT TOKYO

BE@RBRICKシリーズなど、世界的に人気のあるファブリックトイのブランドMEDICOM TOYの公式ECサイト「MCT TOKYO」では、限定のコラボレーションアイテムが発売されるタイミングなどでアクセスが集中します。
Shopify Plusの強靭なサーバーによって、世界中からの大量アクセスと注文処理に耐久できる環境で安定したEC運用ができています。
MCT TOKYO|ファブリックトイのブランドMEDICOM TOYの公式ECサイト

複数のECサイト構築機能の活用事例:KINTO

テーブルウェアやライフスタイルグッズを展開する「KINTO」では、アメリカ、オランダにも拠点として子会社を持つグローバルなブランドです。ヨーロッパ市場に向けて、英語・フランス語・ドイツ語・オランダ語に対応したECサイト「Kinto Europe」を用意しています。
その他にもセミオーダースタイルのブランド「MARK IT by KINTO」、BtoB向けの卸売サイトなど複数のECを構築しています。
KINTO Europa|欧州各言語に対応したKINTOのECサイト

チェックアウト画面のカスタマイズ機能の活用事例:john masters organics

アメリカ発のオーガニックコスメブランド「john masters organics」では、チェックアウト画面にギフトラッピングのオプションやクロスセルのチャンスになるレコメンド商品が表示されるようにカスタマイズされています。
クーポンの利用もわかりやすいので、購入者がスムーズに注文できるように設計されています。
john master organicのチェックアウト画面

シングルサインオンでのログイン機能の活用事例:MUUU

人気YouTuberをはじめ、各種SNSで活躍するインフルエンサーのマネジメント事務所のUUUMは、所属するクリエイターのグッズを販売する公式ECの「MUUU」を運営しています。特典付きのファンサイトに入会できるUUUM iDで顧客データを管理しており、ECサイトにはApple、Google、LINE、Twitterのいずれかのアカウントを保有していればUUUM iDでログインすることが可能です。
マネジメント事務所と一体型のECサイトはSSOと相性が良く、購入者にとっても利便性の高いシステムになっています。
UUUM iDと連携したMUUUのログイン画面

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Shopify Plusはこんな事業者におすすめ

Shopify Plusにするか、それ以外のプランでよいか悩んでいる事業者のために、検討のポイントを紹介します。下記の条件に自社のECサイトがあてはまるかどうかを検討して、Shopify Plusへの加入を判断しましょう。

取引量が多い

月間の取引量が多い事業者や、セール時や新商品の発売時に多くのアクセスがある事業者はShopify Plusがおすすめです。
通常のプランに比べて機能性が高いShopify Plusは、APIの高速化などによりサイトの表示や決済といった操作のレスポンスがスピーディーです。セール時などに大量アクセスがあっても、Shopify Plusで利用できるサーバーはダウンしにくく、安定した稼働を維持しやすいといえます。セールや新商品の発売時にスムーズな買い物ができないと、ユーザーの不満につながるため、対策は重要です。

また、一時的な負荷に困っていなくても、月間の取引量が多い事業者はShopify Plusのほうがコスト面でメリットが大きくなります。Shopify Plusは、すべてのプランの中で最も決済手数料が低く設定されているため、月間取引額が高額なECストアでは、月額の基本料金は高くても最終的な支払いコストを抑えることが可能です。

複数のサイトを効率的に運営したい

複数のサイトを効率良く運営するためには、Shopify Plusのストア追加機能が役立ちます。1つのアカウントで複数のサイトを一括管理できるため、手間がかかりません。
例えば、同じ商品を複数の国の越境ECで展開したい場合は、それぞれ個別のドメインを取得してサイトを構築することで、地域に合わせたローカライズが可能です。また、BtoB用のサイトを別に立ち上げたり、ギフト用や引き出物専用のストアを用意したりと、幅広いユーザーのニーズに特化したサイトの構築もできます。

ユーザーのニーズが多様化している昨今では、同じサイトの中にさまざまなニーズに応えるページを用意しても、トップページの雰囲気やメニューだけで「自分が求めているものとは違う」と思われて離脱されてしまう可能性もあるでしょう。スマートフォンでサイトを閲覧するユーザーも多いため、トップページでユーザーを引き付けられるかどうかは大きなポイントです。それぞれのユーザーに寄り添うサイトを用意することで、多くのファンを作りやすくなります。

サイト運営用のスタッフアカウントが16人分以上必要

サイトを運営するスタッフが複数いる場合は、Shopify Plusの無制限のスタッフアカウントが役立ちます。Shopify Plusの次にグレードの高いプランであるプレミアムでも、スタッフアカウントは15人分までしか利用できません。それ以上のスタッフがECサイトの運用にかかわる場合は、Shopify Plusを利用する必要があります。

例えば、店舗ごとの担当者がECストア上での発信や在庫管理などを行いたい場合や、オーナー以外のスタッフが商品の追加や削除を行う場合などには、スタッフアカウントの利用が便利です。スタッフアカウントはそれぞれ権限を個別に指定できるため、業務内容に応じて必要な権限のみを持たせることができます。
ECストアの運営や管理の一部をスタッフに任せることで、オーナーの負担を減らすとともに、スピーディーで効率の良い運営ができるでしょう。

キャンペーン・割引などを自動化したい

Shopify Plusでは、キャンペーンや割引を自動化するためのアプリが利用可能です。このアプリを活用することで、あらかじめ指定した日時に商品の価格をセール用に変更する、指定した日時に新商品の販売を開始する、イベント用のページを一定の期間パスワード制にして一般顧客が閲覧できないようにするといったことができます。
キャンペーンや割引自体は一般的なShopifyのプランでも行えますが、自動的に任意のタイミングでキャンペーンや割引を反映させるのは、Shopify Plusでしか利用できない機能です。

BtoBの卸売用ECサイトを運営したい

ShopifyでBtoB向けのECサイトを構築するためのアプリや卸売用のアプリは、Shopify Plusでしか利用できません。BtoBの卸売用ECサイトを運営したい事業者は、Shopify Plusを利用して、アプリを活用しましょう。
BtoBの卸売用ECサイトは、取引額が高額になることも多いため、手数料という面でもShopify Plusを利用するメリットがあると考えられます。

Shopify Plus PartnersによるEC構築サービスBiNDec

株式会社ウェブライフでは、Shopifyを利用したECサイト構築から運用までサポートする「BiNDec」を提供しています。
豊富な導入実績とハイレベルな技術力・知識量を認められたShopify Plusパートナーとして、中小規模から大規模のストアに向けた最適な運用戦略の提案も可能です。

ShopifyでのEC構築や運用に関してお悩みの方は、気軽にお問合せください。
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POINT

  • Shopify Plusは最も高額なプランだが、月の売上額が大きい場合はコストを抑えられるケースが多い
  • Shopify Plusのメリットは多く、外部のシステム・サービス連携を強化したい場合や越境ECを展開する場合に向いている
  • Shopify Plusでのサイト構築・運用に悩む場合は、Shopify Plus Partnersに相談するのがおすすめ

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