Shopify Plusの機能で何ができる?活用事例でわかるメリット

世界で数百万以上のECサイトに導入されているEC構築システム「Shopify」の最上位プランShopify Plusの機能に注目して、どんな企業が導入すべきか、どんな施策や改善が可能になるのかを実際の活用例も併せてご紹介します。

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Shopify Plusとは

Shopify Plusは、高機能なECサイトを開設できるマルチチャネルコマースプラットフォーム「Shopify」のエンタープライズプランです。通常のプランに比べ、取引量が多いEC、商品・物流・顧客等のデータベースとの外部連携が多いEC、越境EC、BtoBの卸売用ECに特化した機能を備えています。

Shopify Plusを導入することで、大量注文時のリスク回避や、販路拡大・UI向上による売上アップなどの、より戦略的なEC運用ができるようになります。

フルスクラッチやパッケージのECとの違い

クラウドサービスのShopifyと違い、要望にあわせてゼロからECシステムを構築していく手法をフルスクラッチECといい、資金に余裕のある企業の大規模なECサイトで採用されています。

パッケージECは開発会社独自のECシステムを提供するスタイルですが、フルスクラッチと同等規模のカスタマイズがされるケースも多いため数百〜数千万円のイニシャルコストが必要になってきます。

どちらも自由なデザインやシステム連携が可能ですが、機能アップデートにも大きくコストがかかり、予算やリソースのデメリットが市場競争のトレンドから引き離されるベンダーロックインの状況を招きかねません。

Shopify Plusは、フルスクラッチやパッケージほどの自由さはないものの、Shopify Appによる機能拡張が可能で、大規模ECの負荷に対応できるサーバー環境も用意されています。
最新のEC市場に対応した機能アップデートも日々実装されているので、自社のビジネスをShopifyのシステムに合わせて運用できるようにしていけば、事業の規模が大きい場合もフルスクラッチやパッケージのECより大幅にコストダウンすることができます。

このように、独自のカスタマイズでシステム開発をせず、既存のサービスに合わせてビジネスを順応させていく姿勢は2020年頃から強まり、DX化を進めるにあたってのスタンダードとなりつつあります。
Shopify Plus|大規模EC向けの最上位プラン
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Shopify Plusが必要なECとは

Shopify Plusは、アパレルやフードなど様々なジャンルのD2Cブランドや大型小売業にも採用されています。

Shopify Plusの料金とコスト

Shopify Plusの月々のランニングコストとして、月商80万ドルまでの場合は2000ドルのサービス利用料がかかり、80万ドル以上の場合は売上✕0.25%が追加されます。
通常プランの最上位であるプレミアムプランの月額利用料が299〜399ドルに比べて格段に高額となりますが、クレジットカードや外部決済サービスの手数料が優遇されているため、月商2000万〜3000万程の事業者にも導入されています。

Shopify Plusの具体的な料金設定は以下の記事も参考にしてみてください。
Shopify Plusの機能と料金|頼れるShopify Plusパートナーとは?

また、Shopify Plus専用の機能や付帯サービスによって業務効率や販売促進を高められることも導入の決定打になっています。

Shopify Plusの機能一覧

Shopify Plusでは、通常プランで利用できる機能に加え、以下の専用機能やサービスを利用することができます。

  • タスク自動化、リプレース支援等のShopify App
  • チェックアウト画面のカスタマイズ
  • 利用できるAPIの拡大
  • toB(卸売)のEC構築
  • 複数通貨の決済対応
  • マルチパスログイン
  • 無制限のスタッフアカウント作成
  • 追加料金なしでShopify POS Proを導入
  • toB(卸売)のEC構築
  • 決済手数料の優遇
  • 1契約につき10サイトを構築
  • 専任のマーチャントサクセスマネージャーによるサポート

※2023年2月現在

Shopify Plusの活用方法

Shopify Plusの特徴や機能を利用して実現できることを事例と合わせて解説します。ここで紹介するECサイトはすべてShopify PlusパートナーであるBiNDecにより構築されています。

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大規模なフラッシュセール

相当なアクセス集中が見込まれる人気商品の販売やタイムセールを実施すると、同時刻の大量注文による負荷でサーバーダウンを引き起こすリスクが付き物です。
Shopify Plusでは、1分あたり約10000回分の注文を処理できる高性能なサーバーによって遅延やクラッシュを回避し、クレームや機会損失の可能性が下がります。

また、事前にマーチャントサクセスマネージャーへ相談しておけば、注文が集中する時間帯にエンジニアが待機し、監視体制を組んでもらうことも可能な場合があります。

活用事例|MCT TOKYO

BE@RBRICKシリーズなど、世界的に人気のあるファブリックトイのブランドMEDICOM TOYの公式ECサイト「MCT TOKYO」では、限定のコラボレーションアイテムが発売されるタイミングなどでアクセスが集中します。
Shopify Plusの強靭なサーバーによって、世界中からの大量アクセスと注文処理に耐久できる環境で安定したEC運用ができています。
MCT TOKYO|ファブリックトイのブランドMEDICOM TOYの公式ECサイト

複数のECサイトを構築

Shopify Plusの1ライセンスにつき、同一のブランドであれば10サイトまで構築することができます。これにより、BtoBの卸売り向けや、日本向け・アメリカ向け・中国向けなど国ごとの市場に合わせて、仕様やデザインを分けたECを運用でき、一元管理することで作業効率も高まります。
ただし、異なるブランドのECサイトを構築したい場合は別途契約となるため注意が必要です。

活用事例|KINTO

テーブルウェアやライフスタイルグッズを展開する「KINTO」では、アメリカ、オランダにも拠点として子会社を持つグローバルなブランドです。ヨーロッパ市場に向けて、英語・フランス語・ドイツ語・オランダ語に対応したECサイト「Kinto Europe」を用意しています。
その他にもセミオーダースタイルのブランド「MARK IT by KINTO」、BtoB向けの卸売サイトなど複数のECを構築しています。
KINTO Europa|欧州各言語に対応したKINTOのECサイト

チェックアウト画面のカスタマイズ

チェックアウト画面とは、ECサイトでカート内の商品を購入する際の支払い方法や発送に関するオプションを選択する画面のことです。Shopifyの通常プランでは背景やフォント、カゴ落ち通知などの基本的な部分しかカスタマイズできませんが、Shopify Plusでは項目のレイアウト、配送日時指定、Googleタグマネージャーの設置が可能です。
さらに、配送先が国外だった場合にはその地域に合わせた注文処理を設定できるので、インバウンドを狙う越境ECには欠かせない機能です。

チェックアウト画面をカスタマイズするには今までcheckout.liquidというファイルのコードを書き換えることで行われていましたが、今後はCheckout Extensibilityにて行うことになります。チェックアウト画面の任意のタイミングでの機能拡張なども可能になり、ますます購入者に寄り添ったスムーズなUIを実現できます。

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活用事例|john masters organics

アメリカ発のオーガニックコスメブランド「john masters organics」では、チェックアウト画面にギフトラッピングのオプションやクロスセルのチャンスになるレコメンド商品が表示されるようにカスタマイズされています。
クーポンの利用もわかりやすいので、購入者がスムーズに注文できるように設計されています。
john master organicのチェックアウト画面

シングルサインオンでのログイン

独自のECサイトは購入に際して、新たに会員アカウントを作成してもらうことへのハードルが機会損失の原因になりかねません。
Shopify Plusで利用できるMultipass APIを使えば、すでに自社サービスで顧客データを取得している場合、同一のアカウント情報でログインできます。さらに、LINEやGoogleといった外部サービスの既存アカウントでログインできるシングルサインオン(SSO)も実装することができます。
SSOを導入することで、購入手続きの途中での離脱率が下がるほか、共通の顧客IDによる精度の高いマーケディングも可能になります。

注意点として、Shopify Plus自体にSSO基盤はないため、別途アカウント情報の管理・認証できるシステムを構築するか専用ツールの導入が必要となります。

活用事例|MUUU

人気YouTuberをはじめ、各種SNSで活躍するインフルエンサーのマネジメント事務所のUUUMは、所属するクリエイターのグッズを販売する公式ECの「MUUU」を運営しています。特典付きのファンサイトに入会できるUUUM iDで顧客データを管理しており、ECサイトにはApple、Google、LINE、Twitterのいずれかのアカウントを保有していればUUUM iDでログインすることが可能です。
マネジメント事務所と一体型のECサイトはSSOと相性が良く、購入者にとっても利便性の高いシステムになっています。
UUUM iDと連携したMUUUのログイン画面

Shopify POS Proが利用できる


1箇所あたり月額89ドルの利用料がかかるShopify POS Proが、Shopify Plusでは無料で導入できます。 ECと店舗の在庫や顧客情報を連携するなどのPOSレジの基本機能に加え、Pro版では詳細な在庫管理レポート、生産管理のマーケティング、商品の店頭受取、スタッフ権限の管理など、さらに機能が強化されます。

Shopify PlusパートナーによるEC構築サービスBiNDec


株式会社ウェブライフでは、Shopifyを利用したECサイト構築から運用までサポートする「BiNDec」を提供しています。 豊富な導入実績とハイレベルな技術力・知識量を認められたShopify Plusパートナーとして、中小規模から大規模のストアに向けた最適な運用戦略の提案も可能です。
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