また買いたくなるサンクスメール(サンキューメール)の作り方|ECならではの注意点や例文も紹介

また買いたくなるサンクスメール(サンキューメール)の作り方|ECならではの注意点や例文も紹介

サンクスメール(サンキューメール)は、商品を購入した顧客への感謝を伝えるためだけでなく、レビュー依頼や次の購入にもつなげることができるコミュニケーション方法です。サンクスメールの効果的な使い方を把握して、マーケティングにも活用していきましょう。

サンクスメールは、送信のタイミングによっていくつかの種類に分類できます。それぞれが持つ役割やサンクスメールを送るメリット、サンクスメールを作成するときのポイントのほか、例文などを紹介します。顧客に送るサンクスメールを作成する際の参考にしてください。

サンクスメールとは、購入者に感謝を伝えるメールのこと

メールが届くイメージ写真

サンクスメールは、商品を購入した顧客に対して感謝や確認事項などを伝えるメールで、サンキューメールと呼ばれることもあります。顧客のメールアドレスを収集し、メールで主なコミュニケーションをとるECサイトやECモールで利用されています。

サンクスメールは、顧客への感謝だけでなく、注文内容の確認やレビュー依頼などさまざまな目的を兼ねることが可能です。シーンに応じたサンクスメールを送ることで、顧客に必要な情報を伝えたり、コミュニケーションをとったりすることができます。

メールマーケティングを含めた顧客育成の施策について、詳しくは下記の資料をご覧ください。

サンクスメールの種類

サンクスメールは、顧客からの注文を受けた直後にだけ送信するものではありません。EC事業者から顧客に対して送られる、購入に関するお礼や確認事項、報告事項を伝えるメールはすべてサンクスメールに該当します。例えば、下記のようなメールはすべてサンクスメールです。

◼︎サンクスメールの種類

  • 商品購入後に送る注文確認メール
  • 会員登録完了時に送るメール
  • 入金確認時に送るメール
  • 発送完了時に送るメール
  • 配送後に送るフォローメール

顧客が安心して商品の到着を待てるように処理状況を伝えたり、会員登録が正常に完了したことを報告したりするのがサンクスメールの役割です。またお礼や報告事項に加えて、レビューの書き込み依頼などを盛り込むこともできます。

なお、サンクスメールは、顧客の行動に応じてメールを自動送信する「トランザクションメール」という仕組みを利用して送信するのが一般的です。自動化によって、ヒューマンエラーや担当者ごとの表現・内容のぶれを防ぎ、正確な情報を記載したメールを送信できます。

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サンクスメール、3つのメリット

サンクスメールを送ると、EC事業者にはさまざまなメリットがあります。事業者側から見たサンクスメールの代表的なメリットは、下記の3点です。

信頼関係を構築できる

サンクスメールは、顧客からの会員登録、注文といったアクションに応じて感謝を伝えるメールであるため、顧客との信頼関係構築につながりやすくなるというメリットがあります。

例えば、顧客が商品を注文したにもかかわらずEC事業者側からのリアクションがないと、「本当に注文できているのか?」といった不安が生まれます。顧客がアクションをした際にすぐに「注文を受け付けました」「会員登録を受け付けました」といったメッセージを伝え、感謝とともに現在の状況を提示することで、顧客の不安を払拭し、信頼感を与えることが可能です。

また、商品が到着した頃合いを見計らって「商品は届きましたか?」「不具合はありませんか?」といったサンクスメールを送ることで、購入後のフォローをすることもできます。ECサイトでは対面での信頼関係構築ができないため、サンクスメールを活用して、顧客と良好な関係を築きましょう。

開封率が高い

サンクスメールは、一般的なメールマガジンやセールス目的のメールに比べて開封率が高いという点もメリットです。実際に商品を注文した直後や会員登録をした直後、商品が届いた直後などは、顧客の意識がECサイトや商品に向いているタイミングであるため、興味を持ってもらいやすいのです。「注文内容を確認しておきたい」といった心理も、開封を後押しすると考えられます。

サンクスメールをマーケティングに活用すれば、多くの顧客に情報を届けることが可能です。例えば、セール情報やキャンペーン情報、新製品の発売情報などをサンクスメールに併記することで、内容を確認してもらえる可能性が高まります。
マーケティング用のメールを自動配信できるMAツールを利用すれば、蓄積された行動データから最も効果の高いタイミングを分析してフォローメールを送ることも可能です。

Shopifyと連携できるMAツールDotdigitalのイベントレポートもぜひあわせてご覧ください。

レビューを投稿してもらえる可能性が高まる

サンクスメールをうまく活用すると、レビューを投稿してもらえる可能性が高まるというメリットもあります。商品が到着した後を見計らって送信するサンクスメールに、レビューの投稿を促す文言やレビュー投稿画面のURLを記載しておくことで、商品のレビュー投稿を促すことが可能です。

実際に商品を購入した顧客からのレビューは、商品の売上を左右することもある重要な情報です。良いレビューが数多く投稿されていれば、購入を検討している人への強いアピールになります。

しかし、商品を購入し終えた顧客に、もう一度ECサイトに訪問してもらって自発的にレビューを書いてもらうのは簡単ではありません。サンクスメールにレビューの依頼とレビュー画面につながるURLを記載して、できるだけ手間なくレビューを書いてもらえる環境を整えましょう。レビューを書いた人への割引クーポンプレゼントなどの工夫をすると、より顧客の行動を促しやすくなります。

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サンクスメール作成時のポイント4つ

サンクスメール(サンキューメール)とは?メリット、例文を紹介

サンクスメールを作成する際は、顧客が必要とする情報をスムーズに伝えられるように気をつけてください。サンクスメール作成時に意識したい主なポイントとしては、下記の4点が挙げられます。

件名はわかりやすくして必ず店舗名を入れる

サンクスメールの件名には、店舗名と用件を記載します。「セールスメールではない」と端的に伝わるようにするためにも、顧客がメールの内容をすぐに理解できるような件名を作成しましょう。

例えば、「【◯◯商店】ご注文を受け付けました」という件名のメールがECサイトで商品を購入した直後に届いた場合、顧客は「注文の確認メールだ」とすぐにわかります。注文が間違いないかどうかを確認するために、開封してもらえる可能性が高まるのです。

一方「こんにちは!◯◯商店です」といった件名では、セールスメールとの見分けがつきません。「ありがとうございました」といった具体的な内容のわからない件名も、迷惑メールだと思われてしまう可能性があるため、避けてください。

また、あまり長い件名にしてしまうと、スマートフォンの受信メール一覧などで件名が最後まで表示されない可能性が高くなります。伝えるべき情報を簡潔にまとめた件名にすることが重要です。

注文内容は詳細に記載する

注文を受けた直後や商品の発送を伝えるサンクスメールの本文では、注文内容を詳しく記載してください。顧客が「どの注文の確認メールだろう」「どの商品が届くのだろう」と疑問を抱くことがないように、注文番号とともに、商品名や金額、数量などをわかりやすく伝えます。

EC事業者側の業務フローでは、発送状況の確認などを注文番号で行っていたとしても、顧客は注文番号だけでは内容を把握できません。メールを見るだけで何についての案内なのかが伝わるように、注文に関連する情報は漏れなく記載しておくことが重要です。

加えて、商品の到着予定日など、顧客が知りたいと思っている情報を記載することも意識しましょう。

重要な情報は上部に記載する

顧客にとって重要度の高い情報は、メールを開いてすぐに確認できるように上部に記載するのも重要なポイントです。顧客にとって重要度の低い情報が最初に記載されていると、長文のメールでは最後まで読んでもらえない可能性があるためです。

サンクスメールには、お礼のほかに注文の内容や処理状況、顧客へのレビュー依頼など、さまざまな内容を記載します。顧客にとって重要な情報を真っ先に伝え、その後でレビュー依頼や新商品の案内といった事業者が伝えたい情報などを記載するのがおすすめです。

行動を促す文面を入れる

サンクスメールには、レビューの依頼など顧客に次のアクションを促す文面を入れるようにしましょう。サンクスメールは、開封率の高いメールであるため、顧客の反応を引き出しやすいという特徴があります。レビューを記入した顧客へのクーポン配布などを行って、行動の後押しをするのも効果的です。

ただし、「良い評価をしてくれたら特典をプレゼント」といった呼びかけは、いわゆるステルスマーケティングとして景品表示法にふれる可能性もあるため、避けなければなりません。あくまでも正直な感想の投稿を呼びかけてください。

レビュー依頼のほかにも、関連商品や新商品、キャンペーンの紹介など、次の購買行動につながりやすい案内を入れる場合もあります。

メールマーケティングを含めた顧客育成の施策について、詳しくは下記の資料をご覧ください。

注文確認時と配送後のサンクスメール例文

サンクスメール(サンキューメール)とは?メリット、例文を紹介

実際のサンクスメールの例文について、注文確認時と配送後のフォローメールの2種類を紹介します。下記の例文を参考に、自社に合ったアレンジを加えて、顧客の心に寄り添うサンクスメールを作りましょう。

注文確認時の例文

注文確認時のサンクスメールには、注文への感謝と注文内容を必ず記載する必要があります。そのほか、下記の例文のように、問い合わせ先や自動送信メールである点などについてもふれておくのがおすすめです。

<注文確認時のサンクスメール例文>

件名:【◯◯◯◯ストア】ご注文ありがとうございました

本文:
◯◯◯◯様

※このメールは送信専用アドレスから自動送信でお送りしております。ご返信いただいてもお返事を差し上げることはできないため、ご注意ください。ご質問、ご要望などは本メール下部のカスタマーサポートまでお願いいたします。

◯◯◯◯ストアです。
この度は当店をご利用くださり、誠にありがとうございます。

下記のとおりご注文を受け付けましたので、ご確認ください。

■ご注文内容
=================
ご注文番号:000000000000000000
ご注文日:◯年◯月◯日
商品名:◯◯◯◯◯◯
数量:1ケース(12個入り)
金額(税込):◯◯◯◯円×1=◯◯◯◯円
クーポン値引き:0円
―――――――――――――――――
小計:◯◯◯◯円
配送料:◯◯円
お支払い合計金額:◯◯◯◯円
お支払い方法:◯◯◯◯◯◯決済
=================

■配送方法・お届け先
=================
配送方法:◯◯運送
お届け先:◯◯◯◯様
〒000-0000
◯◯◯◯◯◯◯◯1-1-1-101
090-0000-0000
=================

出荷準備が整いましたら、改めて出荷予定日をご連絡いたします。

ご注文内容に関するお問い合わせ・ご変更がある場合は、お手数ですが、下記のカスタマーサポートまでご注文番号【000000000000000000】をご連絡ください。
なお、出荷準備完了メールのお届け以降は、ご変更を承ることができません。あらかじめご承知おきください。

今後とも、◯◯◯◯ストアをどうぞよろしくお願いいたします。

―――――――――――――――――
◯◯◯◯ストア
〒999-9999
◯◯◯◯◯◯◯◯9-9-9
https://◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

カスタマーサポート
TEL:00-0000-0000(平日9時~18時まで)
E-mail:◯◯@◯◯◯◯.co.jp
―――――――――――――――――

配送後にレビューを依頼するフォローメールの例文

商品を発送後、到着した頃を見計らって送るサンクスメールには、レビューを促す文言を追記することをおすすめします。レビューを投稿するハードルを下げることで、レビュー数を増やしやすくなるため、下記の例文を参考に自社の文面を作成してください。

<配送後のサンクスメール例文>

件名:【◯◯◯◯ストア】先日はご利用いただきありがとうございました

本文:
◯◯◯◯様

◯◯◯◯ストアです。
先日は当店をご利用くださり、誠にありがとうございました。

ご注文いただきました商品は、◯年◯月◯日に当社より発送しております。無事お手元に届いておりますでしょうか。
万が一、未着である場合や、到着した商品に初期不良などの不具合があった場合は、カスタマーサポート(◯◯@◯◯◯◯.co.jp)までお気軽にお問い合わせください。

◯◯◯◯ストアでは、ご利用いただいたお客様からのレビューを募集しております。お寄せいただいたご意見をもとに、より良いサービスのご提供を目指して参りますので、ぜひご協力をお願いいたします。
なお、レビューをご投稿くださいましたお客様には、次回使える【300円分クーポン】をプレゼントしております。

レビューは【コチラ(レビュー投稿ページへのリンク)】からご投稿いただけます。ぜひ、当店や商品に関するご感想をお寄せください。

今後とも、◯◯◯◯ストアをどうぞよろしくお願いいたします。

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◯◯◯◯ストア
〒999-9999
◯◯◯◯◯◯◯◯9-9-9
https://◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

カスタマーサポート
TEL:00-0000-0000(平日9時~18時まで)
MAIL:◯◯@◯◯◯◯.co.jp
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メールマーケティングを含めた顧客育成の施策について、詳しくは下記の資料をご覧ください。

サンクスメールをうまく活用して、顧客との信頼関係を築こう

サンクスメールは、顧客との接点を持ちにくいECサイトにおいて、信頼感や安心感を育てられる重要なコミュニケーション手段です。レビューや再購入を促すこともできるため、積極的に活用しましょう。

顧客のアクションに対応した内容を正確に送信するためには、ECプラットフォームのメール自動送信機能を利用するのが現実的です。手動での送信でミスが起こると、かえって信頼を損ねてしまうので注意してください。

ECプラットフォームのShopifyには、Shopify Flowという業務の自動化ツールがあり、任意のタイミングでサンクスメールを自動送信できます。そのほか、サードパーティー製アプリによる機能拡張も可能で、サンクスメールの開封率やクリック率を分析できるMAツールと連携できるアプリを活用すれば、効果的なマーケティングも可能です。プランも豊富で、小規模事業者から大規模事業者まで幅広い層で活用できます。

Shopifyについて詳しくは、下記の記事をご参照ください。

ShopifyでのECサイト構築や運用を検討されている場合は、WEBLIFEのBiNDecにお気軽にご相談ください。取り扱う商品やターゲット層、事業規模に合わせて、最適なECサイトの構築・運用方法をご提案します。
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POINT

  • サンクスメールは商品購入者に感謝や確認事項などを伝えるメールで、顧客との関係構築の役割ももつ
  • サンクスメールは開封率が高く、レビュー依頼といった目的を兼ねることも可能
  • メール文を作成する際は、顧客にとって重要な情報を意識し、行動を促す文面も入れるのもおすすめ