ECサイトの支払い方法といえばクレジットカードが主流ですが、今はクレジットカードを所持しない層にもオンラインショッピングは一般的です。
2020年頃からキャッシュレス決済が推奨されるようになって、フィンテック市場が活性化し、様々なペイメントサービスが始まることで、人によって利用率の高い決済方法が多様化しました。ECプラットフォームのShopifyでは、多くカスタマーのニーズに対応するために決済方法を拡張できる外部サービスがあります。本記事では、大手企業のECの利用率も高い決済代行サービスKOMOJUについて紹介します。
ターゲットごとにおすすめの決済方法についてはこちらの記事をご覧ください。
決済方法を選べることで売上が変わる
ECサイトで商品を購入しようと思った時に、希望する決済方法が用意されていなかった場合、カスタマーの20.2%は購入を中止し、43.2%は別のECサイトで同一品や類似品を購入する、といった調査結果が出ています。*1
せっかくチェックアウトまで進んだのにも関わらず、6割のカスタマーが決済方法を理由に離脱してしまうのはかなり大きな機会損失の要因でしょう。多少の手数料はかかりますが、決済方法を多く用意しておくことはCV率の向上にも大きく寄与します。
*1=ジャックス・ペイメント・ソリューションズの調査より
ECサイトにおける決済方法のトレンド
現在、国内のECサイトで人気の決済方法は1位がクレジットカード、2位がデジタルウォレット、3位がコンビニ決済です。1位、2位ともにキャッシュレス決済が好まれる理由として、ポイントが貯まったり使ったりできるという理由が多くを占めています。
また、日本では24時間営業で店舗数も多いコンビニの利便性が高いため、現金派やクレジットカードを持たない層にコンビニ決済が選ばれています。
Shopify標準の決済方法
Shopifyの標準機能では、グローバルなクレジットカード以外にもデジタルウォレットがいくつか利用できます。Shopifyで使える標準の決済サービスについてご紹介します。
Shopify Payment
Shopify ペイメントは、Shopify公式のペイメントサービスです。Visa、Mastercard、American Express、JCBの主要なクレジットカードに加えて、Shop Pay、Apple Pay、Google Payによるエクスプレスチェックアウトも導入できます。
決済手数料は、契約プランによって2.9〜3.9%ですが、取引手数料が無料かつ簡単に導入できるのがメリットです。詳しくは下記の記事をご覧ください。
PayPal
PayPalはユーザー数4億人以上、ビジネスアカウントも世界で3000万社以上の大手決済サービスです。100以上の通貨に対応しており、JCB、Visa、Mastercard、Discover、American Expressのクレジットカードのほか、デビットカードや銀行振込も対応しています。最短3日の入金サイクルや売り手保護制度など安心して運用できるサービスが揃っています。詳しくは下記の記事をご覧ください。
Amazon Pay
Amazon Payは、世界最大のECモールであるAmazonのアカウントで登録している支払い情報をそのまま利用できる決済サービスです。送り先の住所もAmazonアカウントの登録情報を引用できるので、個人情報の取り扱いに敏感な顧客にとっても購入決定のハードルが下がります。
取引手数料はプランによって0.2%~5%に変動し、決済手数料は、デジタルコンテンツなら4.5%、デジタルコンテンツ以外なら3.9%が必要です。詳しくは下記の記事をご覧ください。
オフラインでの決済
キャッシュレス決済が一般的になったといっても、支払いは現金派という人は一定数います。クレジットカードを所持するのが難しい10代で63%、その他の年齢層でも40%前後は現金派です。*2
Shopifyでは、現金派の客層に好まれる銀行振込や代金引換の支払い方法も標準で選択できます。支払い確認の手間などはありますが、ブランドのターゲット層によってはオフラインでの決済も導入すべきでしょう。
*2=モバイル社会研究所の調査データより
決済代行サービスとは?
決済代行サービスは、EC事業者と決済会社を仲介し、ECで行われた決済の処理を代行するサービスです。Shopifyに導入できる決済代行サービスもいくつかあり、上記以外にも様々な決済方法をECに実装することができます。
KOMOJUとは?
KOMOJUは、Shopifyの日本展開が始まる前の2016年から、国内のShopifyのストア向けに日本円決済のサービスをスタートし、現在はShopifyのほかにもWix、WooCommerce、Magentoにも導入できるほど注目されています。
KOMOJUで利用できる決済方法
KOMOJUは、多彩な決済方法にいち早く対応することでも評判です。現在対応しているものは、クレジットカード、コンビニ決済、デジタルウォレット・スマホ決済、後払い決済、銀行振込、プリペイド決済など多岐にわたります。詳しくはこの後にご紹介していきます。
KOMOJUが多くのECで導入されている理由
KOMOJUは大手企業をはじめ1万サイト以上のECで利用されています。同様の決済代行サービスは他にもいくつかありますが、なぜKOMOJUが選ばれているのかを解説します。
国内でニーズのある決済方法を網羅
KOMOJUは日本発の決済代行サービスということもあり、国内でニーズのある決済方法を網羅しています。
クレジットカード | JCB、VISA、Mastercard、American Express、ダイナーズクラブ、Discover |
---|---|
コンビニ決済 | セブン-イレブン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソン、デイリーヤマザキ、セイコーマート |
後払い決済 | Paidy |
プリペイド決済 | WebMoney、BitCash、Net Cash |
デジタルウォレット、 スマホ決済 |
PayPay、メルペイ、au Pay、d払い、楽天ペイ |
銀行・ATM振込 | 各種金融機関、Pay-easy |
キャリア決済 *3 | docomo、au、SoftBank |
*3=キャリア決済はShopifyには導入できません
海外の主要な国の決済ニーズにも対応
越境ECを展開する事業者にとっても、KOMOJUはメリットが大きいサービスです。日本ではクレジットカード以外にQRコードやコンビニ決済が人気ですが、他国ではそれぞれ人気の決済方法が異なります。
KOMOJUでは、各国で人気の決済方法が用意されているため、越境ECの決済に関する課題を解決することができます。
韓国 | クレジットカード | Samsung、Lotte、Hyundai、Hana、BC、NH、Shinhan、KB |
---|---|---|
デジタルウォレット、 スマホ決済 |
Toss、PAYCO、Kakao Pay、Never Pay | |
プリペイド決済 | Culture Voucher | |
キャリア決済 | LGU+、SK Telecom、KT | |
中国 | クレジットカード | UnionPay |
デジタルウォレット、 スマホ決済 |
Alipay、WeChat Pay、AlipayHK | |
インドネシア | DOKU、OVO、DANA | |
シンガポール | Grab Pay | |
マレーシア | FPX、Touch’nGo eWallet | |
フィリピン | Dragon Pay、GCash | |
ベルギー | Bancontact | |
ボーランド | BLIK、Przelewy24 | |
ポルトガル | Multibanco | |
オーストリア | EPS | |
イタリア | MyBank | |
ヨーロッパ | Paysafecard | |
ブラジル | クレジットカード | Elo、HiperCard |
デジタルウォレット、 スマホ決済 |
Pix |
Shopifyで越境ECを始める方法については下記の記事をご覧ください。
利用料金は決済手数料のみ
KOMOJUの利用にかかる料金は、決済発生時の手数料のみです。初期費用や月額利用料、トランザクションごとの従量課金などは一切不要なので、売上が芳しくない時期でも負担が大きくなることはありません。
他社サービスなら別途オプション契約が必要となるようなセキュリティ対策も、ハイレベルのシステムが標準で付帯しているため、安心して決済処理を任せられます。
選べる入金サイクル
KOMOJUで決済された際の入金サイクルは、週毎か月毎で選べます。どちらを選んでも追加費用はかかりません。振込タイミングは日本のタイムゾーンなので、UTC(協定世界時)が基準のShopifyペイメントよりわかりやすいです。
- 週次振込:土曜日~金曜日に発生した決済の売上金が翌金曜日に入金される
- 月次振込:月末締め、翌月末払いで入金される
Shopifyペイメントの入金サイクルについては下記の記事をご覧ください。
高水準のセキュリティ
ECサイトの機能の中でも、決済まわりのシステムは非常にシビアなセキュリティ性が求められます。遅延やトラブルなく決済が完了するのはもちろんですが、決済に関する情報はかなりデリケートな個人情報なので、情報漏洩を防ぐためにあらゆる対策や監視体制が必要です。
KOMOJUは、個人情報管理ができていることを第三者機関が証明するプライバシーマークのほかに、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際標準規格のISO27001を取得し、決済処理サービスの中でも、トップクラスのカード情報セキュリティである国際統一基準のPCI DSSに完全準拠しています。
即日実装も可能。ShopifyのECにKOMOJUを導入する方法
KOMOJUの利用開始の手順として、オンライン上の申請でKOMOJUに審査を通れば、各提携先の決済会社の審査に進みます。コンビニ決済などは決済会社の審査は不要なので、最短で申請当日からスタートできます。
KOMOJUのアカウントを作成し、審査に申請する
まず、KOMOJUのアカウントを作成します。管理画面にログインしたら、グローバルメニューの[決済を始める]をクリックし、会社情報、登録者情報、サイト情報、振込先銀行情報、導入決済手段を順に入力し、申請します。
審査が完了すると、Liveモードに切り替えることができるので、[設定]から[Shopifyをセットアップ]を選択します。決済会社の審査が完了した決済サービスは接続ボタンが表示されているのでこちらをクリックします。
Shopifyアプリをインストールして設定する
次はShopifyアプリストアで、KOMOJUのアプリをECに追加します。導入したい決済方法が表示されていることを確認したら[連携]をクリックし、アプリをインストールします。アプリの管理画面で導入したい決済方法を有効化すれば完了です。
KOMOJUを導入しているShopifyのEC事例
ライフスタイルブランドのKINTOでは、KOMOJUを導入することでPayPay、LINE Pay、メルペイでのスマホ決済を実装しています。購買層の幅広いブランドなので、クレジットカード以外の決済方法を用意しておくことで、顧客にとって身近な決済方法で商品を購入することができます。
KINTOのECサイトはBiNDecがShopifyで構築・運用をサポートしています。そのほかの事例については以下をご覧ください。
KOMOJUを導入したShopifyのEC構築ならBiNDecへ
株式会社ウェブライフでは、Shopifyを利用したECサイト構築から運用までサポートする「BiNDec」を提供しています。KOMOJUをはじめとした様々な決済代行サービスの導入もサポートしており、ハイレベルな技術力・知識量を認められたShopify Plusパートナーです。
ShopifyでのEC構築や運用に関してお悩みの方は、気軽にお問合せください。
BiNDecのオンライン相談に申込む