ECサイトの集客ルートを知って売上UP!予算を抑えて効果が狙える5つの施策

ECサイトに参入する事業者は、年々増加しています。競争率が上がる中、自社サイトの売上の停滞に頭を悩ませているEC担当者も多いのではないでしょうか。

顧客とダイレクトにつながる自社ECサイトには、中間マージンを削減して収益性を高められることや、定量的・定性的な顧客データを収集しやすいことなど、さまざまなメリットがありますが、せっかくECサイトを立ち上げても、集客できなければ売上にはつながりません

本記事では、ECサイトの適切な集客方法に悩む事業者に向け、ECサイトの売上の計算方法や集客ルート、予算を抑えながらできる集客の手法を解説します。

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ECサイトの売上の計算方法

様々な集客方法を計画している人のイメージ

ECサイトの売上を上げるには、まず「何によって売上が構成されているか」を知り、注力するポイントを絞り込まなければなりません。

下記は、ECサイトの売上を算出するのに使われる基本的な計算方法です。

<ECサイトの売上の計算方法>
売上=集客×購入率×客単価

「集客」は、訪問数やアクセス数とも呼ぶことができますが、自社のECサイトを訪れた延べ人数を表します。
「購入率」は、コンバージョン率とも呼ばれる、集客できた人数のうち購入に至った人数の割合のことです。
「客単価」とは、一人あたりの購入金額です。

この計算方法を見ると、集客が売上に直結する重要な要素のひとつであり、注力すべきポイントであることがわかります。

しかし、自社ECサイトの集客は、ECモールに比べて難度が高く、成果が出にくいといわれています。そこに出品しているだけで自然と集客できる著名なECモールと違って、自社ECサイトでは認知度の向上に取り組むことから始める必要があるためです。

集客以外の購入率の向上などを含めたECサイトのマーケティングについて詳しくは、下記の記事をご参照ください。

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ECサイトの主な集客ルート3つ

ECサイトへの集客と一口にいっても、そのルートはひとつではありません。考えられる主な集客ルートは、下記の3つです。

ウェブ広告

ウェブ広告は、Googleの検索結果一覧ページ、ウェブサイト、SNSなどに表示される広告です。

集客率を上げるには自社ECサイトの存在を広く知ってもらう必要がありますが、認知度向上には地道で継続的な取り組みが欠かせません。その点、ウェブ広告はターゲットを絞って配信でき、配信後の効果測定がしやすいため、即効性があるといわれています。

ただし、ウェブ広告を表示させるためには費用がかかり、効果の高い広告を展開しようとするとその分、費用も増える傾向があります。予算との兼ね合いを見て、配信頻度や配信媒体、広告の種類などを選択することが重要です。

代表的なウェブ広告の種類と概要、メリット・デメリットを紹介します。

リスティング広告

リスティング広告は、検索エンジンで検索されたキーワードに連動する形で表示されるテキスト広告です。広告がクリックされた回数に応じて費用がかかり、最低出稿金額がないため、低予算でもスタートできます。

ただし、リスティング広告は、関連する用語に興味を持って検索した人に対して表示されるため、興味や悩みが表面化していない潜在層に働きかける効果は薄いという点がデメリットです。

動画広告

動画広告は、SNSやYouTubeなど、オンライン上で流れる広告のことです。より広く、電車内や商業施設などの屋内で流れる動画広告を含める場合もあります。

動画広告の最大のメリットは、商品やサービスを視覚的に訴求できることです。言葉だけでは伝わりにくい大きさや質感、利用方法などをわかりやすく伝えることができます。スマートフォンやタブレットなどのデバイスが普及したことで視聴者の母数が増え、興味のない潜在層にもアプローチしやすくなりました。ただし、動画の制作に時間がかかるというデメリットもあります。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ブログやウェブサイトなどに掲載されている成果報酬型の広告です。アフィリエイト広告のメリットは、購入や会員登録などのコンバージョンに至ったときだけ費用が発生するため、コストを抑えられる点です。SNSや動画配信サイト、個人ブログなど、さまざまな媒体に掲載できるため、ターゲットに合わせて配信先を選定できる柔軟さも魅力のひとつといえます。

ただし、アフィリエイト広告はブログやウェブサイトなどのコンテンツの存在を前提としており、そのコンテンツの制作や検索サイトによるコンテンツの情報収集などに時間がかかるため、すぐには成果が出ないという点がデメリットです。

SNS広告

SNS広告とは、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)など、SNSのプラットフォームに配信される広告です。SNSはそれぞれ主要な利用者の年齢層が異なるため、商品の特徴に合わせて出稿先を選別することで高い集客効果を期待できます。データとして蓄積されている利用者の属性や居住エリアを活用すれば、さらに効率良くターゲットにアプローチできます。

ただし、広告自体がSNSの利用者にとって魅力的なコンテンツになっていないと、成果につながらない点には注意しなければなりません。

なお、SNSのフォロワー数が多く、アプローチしたいターゲット層への影響力があるインフルエンサーに商品やサービスをPRしてもらう「インフルエンサーマーケティング」も、SNS広告に含まれます。

検索サイトからの流入

検索サイトからの流入も、ECサイトの主要な集客ルートのひとつです。スマートフォンの普及もあり、消費者は欲しい商品を検索サイトで検索し、情報を収集してから購入するようになりました。そのため、消費者が関連するキーワードを検索したとき、検索結果の上位に表示されることは、マーケティングでは非常に重要です。

自社サイトが検索上位に表示されるよう、ウェブサイト内の情報を最適化する取り組みが、SEOです。消費者がよく検索するキーワードや商品、サービスに関連する情報をカバーした記事をウェブサイト内に掲載する、コンテンツマーケティングなどの施策が一般的です。

ターゲット層が検索しそうな単語の検索結果で上位に表示できれば、ECサイトへの多くの新規顧客流入が見込めますが、SEOに取り組み始めてもすぐに効果が出ることは期待できません。また、コンテンツの数が豊富でも、質が悪いと集客につながりにくいため、内容の精査も重要です。

ECサイトにおけるSEOについて詳しくは、下記の記事をご参照ください。

SNS

SNSからも、ECサイトへの流入を期待できます。

総務省の「令和5年版 情報通信白書」では、日本のSNS利用者数の推移について、2022年の1億200万人だった利用者数が、2027年には1億1,300万人に増加すると予測されています。今や、SNSは多くの人にとって欠かせない情報収集ツールであり、商品やサービスの購入を検討する際にSNSの口コミを参考にする人も少なくありません

自社の商品・サービスと相性が良いSNSを選んで公式アカウントを作ることで、メインターゲットとなる顧客層を効率良く自社サイトに誘導できます。
ただし、検索サイトからの流入の増加を目指すSEOと同じく、長期的な視点での取り組みが必要です。

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予算を抑えながらできるECサイトの集客5つの手法

製品動画を撮影しているシーンのイメージ

開設したばかりのECサイトの場合、集客しなければ売上が上がらず、かといって集客に集中できるほどの予算もないというケースもあるでしょう。そこで、低予算で始められ、取り組み方次第で確実に集客効果が見込める手法を5つ紹介します。

記事制作によるコンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、ターゲットにとって価値のある情報(コンテンツ)を提供することによって、自社の商品・サービスのファンを増やすマーケティング手法です。インターネット上に記事コンテンツを掲載するメディアをひとつ作れば実践できるため、初期投資やランニングコストを抑えて実施できます。

コンテンツマーケティングのために記事制作を行う際には、商品やサービスに関心があることを前提とした積極的な営業ではなく、ターゲット層が「知りたい」と思っていそうな情報や、自社商品・サービスへの興味につながりそうな情報の提供に努めましょう。

まず、軸となるコンテンツを制作した上で、顧客の流入経路を綿密に設計しましょう。一般的には、SEOを筆頭に、メールやオフラインのセミナーなどがコミュニケーションの起点になることが多いと考えられます。流入経路ごとの顧客の動向を定期的に分析しながら、よりターゲット層の興味を引くコンテンツを育ててください。

また、記事制作によるコンテンツマーケティングの特徴は、従来の広告のように一過性の情報提供で終わらない点にあります。情報価値の高いコンテンツを蓄積していくことによって、ターゲット層とつながる機会は増加します。読み手が「読んで良かった」と思えるようなコンテンツを継続的に発信し続ければ、当該分野の専門家としての立ち位置を確立でき、認知度を高めることも可能です。

結果として、「この会社が提供している物なら信頼できる」「コンテンツを通して興味関心が高まり、購入したくなった」という変容を起こすことができれば成功です。

公式SNSを利用した情報発信

SNSの利用者が増えている昨今、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などのSNSの公式アカウントを作って情報発信を行えば、コストを抑えながら消費者との接点を増やすことができます。

一方的な発信にとどまらず、消費者からのリプライなどで生の声をキャッチアップできるのもSNSの魅力です。SNSにはそれぞれ特徴があり、利用する層が異なるため、自社の商品やサービスの特性に合ったSNSを選びましょう。例えば、商品の質感や色味、サイズ感、着用したイメージなどを伝えることが重要なアパレル製品であれば、写真や動画がメインのInstagramが向いています。

動画マーケティング

動画マーケティングは、コンテンツマーケティングの一種で、YouTubeなどで動画コンテンツを配信して、ターゲット層の興味関心を引く手法です。

動画は、写真よりもさらにリアリティをもって見る人の共感を呼べるコンテンツであり、魅力的なコンテンツを制作できれば広く拡散される可能性を秘めています。

サービスの使い方やメンテナンスの方法、商品が作られるまでのプロセス、商品を実際に使用したときのイメージなど、テキストよりも動き可視化してわかりやすく伝えたほうが良い場合は、動画の活用がおすすめです。
静止画やテキストよりも一度に伝えられる情報量が多いため、1回の視聴で商品やサービスの活用イメージがつきやすく、印象に残りやすいのも動画の利点です。

動画マーケティングについて詳しくは、下記の記事をご参照ください。

メールマーケティング

メールマーケティングは、メールを通じて顧客とコミュニケーションをとるマーケティング手法です。集客やロイヤルティの向上といった目的に応じてピックアップした顧客にメールを配信し、顧客のアクションを待ちます。

集客であれば、オンライン上の会員登録などで入手したメールアドレス宛に自社の情報を伝えるメルマガを配信し、コンテンツマーケティング用に作成した記事や動画コンテンツに誘導する方法があります。

また、既存顧客に商品購入のお礼とレビュー投稿のお願いメールを送ったり、次回の買い物で使えるクーポンを添付したりする「ステップメール」は、既存顧客の再集客に有効です。ステップメールは効果的な手法ですが、一人ひとりに手動で送るのは現実的ではないため、コストをかけてもMAツールやCRM用のツールなどで送信業務を自動化することをおすすめします。

自社アプリやLINE公式アカウントによるメッセージ送信

スマートフォンは広く普及しているデバイスであるため、自社アプリやLINE公式アカウントを利用したメッセージ送信は有用な手法です。

自社アプリをインストールしてもらうことができれば、ロック画面やステータスバーなどにリアルタイムで情報を表示できるプッシュ通知機能を使って、メッセージやセールの情報、キャンペーンのお知らせなどを通知できます。LINEも同様に、友だち追加してくれた顧客に対してプッシュ通知でメッセージを送ることが可能です。

どちらも、メールにクーポンを添付したり、情報を記載したりするよりもダイレクトに顧客へアプローチできるのが強みです。

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ECサイトの集客に向け、適切なプラットフォーム選びから始めよう

ECサイトの集客の施策には、即効性のある広告出稿をはじめ、成果が出るまでに時間がかかるコンテンツマーケティング、SNS運用などさまざまな種類があるため、自社に合った方法を見つけて実行しましょう。
ただし、どれかひとつの集客方法に頼りすぎると、成果に対して費用がかかりすぎたり、期待した成果につながらなかったりする場合があります。状況の変化によって適した集客方法が変わっていくこともあるため、必ず複数の方法を併用してください。

さまざまなマーケティング施策を運用する管理の手間を削減するためには、管理業務を効率化できる機能があるECプラットフォームを選ぶことも重要です。数あるプラットフォームのうち、Shopifyには集客に役立つさまざまな機能がそろっています。
例えば、コンテンツ制作時のSEO実施に役立つ便利なタグ機能、ブログ作成機能を標準搭載しており、FacebookやInstagramといったSNSとの連携も可能です。標準機能では物足りない場合には、機能拡張用のアプリを利用することもできます。
X(旧Twitter)との連携や広告連携、メールマーケティングに役立つMAツール、CRMなどの機能を導入できるアプリも豊富にそろっているため、状況に応じてプラスすると良いでしょう。

Shopifyについて詳しくは、下記の記事をご参照ください。

ECサイトの集客についてお悩みの場合は、WEBLIFEが運営する、ShopifyでのECサイト構築・運用の支援サービスであるBiNDecまで、お気軽にご相談ください。
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POINT

  • ECの売上は「集客×購入率×客単価」で算出可能。売上向上のために集客は重要な要素である
  • ECサイトの主な集客ルートとしては、ウェブ広告、検索サイトからの流入、SNSの3つが挙げられる
  • 集客手法は多々あれど、効果は取り組み方次第。いくつかの方法を併用するのがおすすめ

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