ShopifyでECサイトを運営している担当者の中には、どのような決済サービスを導入するのがいいかという悩みを持つ方もいるでしょう。
決済サービスの選択肢の多さは、購入者にとってメリットがあります。しかし、運営側としては売上げの管理が煩雑になったり、決済手数料が高いサービスだったりと、必ずしもメリットばかりではありません。
この記事では、ShopifyにPayPay(ペイペイ)の導入を検討している方向けに、PayPayの特徴や導入するメリットなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
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ShopifyにおけるPayPayの役割とは?
PayPayは、ソフトバンクとLINEヤフーの合同で設立した「PayPay株式会社」が提供するQRコード決済サービスです。
2023年10月5日にサービス提供から5周年を迎え、登録者数は6,000万人を突破しています。これは、日本の人口の約半分が登録をしているという状況であり、日本のスマホユーザーに限定すれば、約3分の2が利用している計算になります。実際、コンビニエンスストアや飲食店など、PayPay対応店ではキャッシュレス決済として利用されているのを見かけることも多いでしょう。
ShopifyのECサイトにPayPayを導入した場合、普段の買い物と同じ感覚で決済できることや、PayPay側が開催するポイント還元などのキャンペーンなどの恩恵を受けられる点で満足度の向上も期待できます。
また、実際にPayPayを導入したECサイトでは、「オンラインでPayPay決済ができるから安心」という評価もあり、クレジットカード、Apple Pay、Google Pay、PayPayの4つの支払い方法の中で、約半数がPayPayでの支払いを済ましているとのことです。この事例からも、ShopifyはじめとするECサイトには、今後なくてはならない決済方法のひとつと考えられるでしょう。
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ShopifyにPayPayを導入する5つのメリット
ShopifyのECサイトにPayPayを導入すれば、様々なメリットがあります。中には、自社ECではでできない規模の恩恵も。ここでは、ShopifyにPayPayを導入するメリットを5つ紹介していきましょう。
決済方法の不足による訪問ユーザーの離脱を防ぐ
第一にShopifyにPayPayを導入するメリットとして決済方法の増加があります。
いくら欲しい商品があっても、自分が利用したい、また普段から利用している決済方法がなければ、ほかのECサイトで購入できるかどうかを調べに離脱してしまう可能性もあるのです。このように、決済方法の不足は、カゴ落ちを発生させる原因ともなります。
決済を手軽に行うことでCVRアップが見込める
PayPayを使えば手軽に決済ができるので、CVR(コンバージョンレート)の増加が見込めるのもメリットのひとつです。
決済方法としてPayPayがあるというだけでなく、PayPayを使うことでクレジットカードの番号入力などの手間が省けるため、手軽に購入プロセスを完了できるのが魅力です。
特に、電車の中でのネットショッピングなど屋外で他人の目にクレジットカードの番号入力を見られたくないというケースにも対応できます。
若年層顧客を取り込める
若年層顧客を顧客として取り込めることも、ShopifyにPayPayを導入するメリットです。
前述したように日本全体で決済サービスとしてのPayPayの利用度は高いのですが、特に若年層は年齢によってはクレジットカードを作れないため、自身のスマホひとつで決済できるという点から、利用したことのある決済サービスの中で一位になるという調査結果もあるほど支持されているようです。
そのため、自社のECサイトが若年層にも求められる商品を取り扱っている場合、PayPayの導入は顧客拡大の手段として最適ともいえるでしょう。
また、若年層に限らず、クレジットカード払いを好まない客層も、同時に取り込むことが可能です。
顧客に安心感を与える万全なセキュリティ対策
セキュリティ対策も、ShopifyにPayPayを導入するメリットのひとつです。ECサイト側でセキュリティ対策を強化していても、クレジットカードや決済サービス側で情報漏洩が起こってしまう可能性は0ではありません。
PayPayの場合、セキュリティ対策専任のスタッフが、何と365日24時間体制で監視し不正利用を未然に防ぐ対策をしています。また、万が一不正利用が確認された場合、原則としてPayPay側が被害を補償してくれる点も安心です。
このような理由から、PayPayの導入は、顧客に信頼感を与える万全なセキュリティ対策となりうるのです。
なお、Shopifyのセキュリティも365日24時間体制で監視されており、安心のEC運用を可能にしています。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
PayPayのポイント還元施策の恩恵を受けられる
PayPayといえば、2018年の「100億円あげちゃうキャンペーン」の実施など、ポイント還元の高い決済サービスという印象を持っている人も多いでしょう。現在も、様々なキャッシュバックやポイント還元のキャンペーンが開催されるので、キャッシュレス決済を多用する人には大きなメリットがあります。
ShopifyのECサイトにPayPayを導入していれば、顧客は自身が貯めているポイントを使うこともできますし、新たにポイントを獲得することもできます。
このようなポイント還元の施策を自社で行えばコストが発生しますが、PayPayが行う場合は恩恵を受ける形になりますし、結果としてCVRの増加も期待できるでしょう。
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ShopifyにPayPayを導入する方法
ShopifyへのPayPay導入は、下記の手順です。
Shopifyの標準の決済手段ではPayPayに対応していないため、ShopifyにPayPayを導入するためには、別途決済代行サービスとの契約が必要になります。
ShopifyへのPayPay導入手順
- 決済代行サービスでアカウント登録を行う
- 審査結果が通ったらメール等で通知がくるので確認
- Shopifyの管理画面で決済方法を設定する
- 決済代行サービスとPayPayを連携する
ShopifyへのPayPay導入可能な決済代行サービス3社
ここではPayPayで利用可能な決済代行サービスを3社掲載しますので、導入時の参考にしてください。
SBペイメントサービス
まずはSBペイメントサービスです。PayPay以外にも豊富な決済手段で人気の決済代行サービスとです。クレジットカードの手数料も安く抑えられるので、導入の検討材料にしてください。
より詳しく解説した資料も無料配布中です。合わせてご覧ください。
SBペイメントサービスのShopifyプランについて、こちらの記事も公開中です。
GMOイプシロン
GMOイプシロンも、SBペイメントサービスと同様に、豊富な決済手段で人気の決済代行サービスです。GMOイプシロンは、クレジットカード情報および取引情報を保護するためのPCI DSS(PCIデータセキュリティスターンダード)を導入しているので、セキュリティ面でも安心の決済代行サービスです。
GMOイプシロン決済サービスの特徴や安全性について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
KOMOJU
KOMOJUは、対応しているコンビニ数がShopifyで最多の決済代行サービスです。また、初期費用や月額費用が発生しないことも強みとなります。審査時間が早いということも、KOMOJUを利用するメリットとなるでしょう。
KOMOJUの特徴やメリットについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ShopifyでPayPayを利用した際の決済サービス手数料比較
実際にShopifyでPayPayを利用した場合、決済代行サービスによってどれくらい費用がかかるのかを表にしましたので、参考にしてください。
決済代行サービスの費用比較
決済サービス | 初期費用 | 月額費用 | 決済手数料 | SBペイメントサービス | 1,000円 | 1,000円 | 3.45% |
---|---|---|---|
GMOイプシロン | 無料 | 2,000円 | 物販/サービス:3.45% デジタルコンテンツ:9.0% |
KOMOJU | 無料 | 無料 | 物販:3.5% デジタルコンテンツ:9% |
※2024年5月17日現在の情報です
Shopifyで使える決済サービスと各種手数料をくわしく解説した記事も合わせてご覧ください。
Shopify管理画面での決済方法設定
各決済サービスでアカウントの取得、審査が完了したらShopifyの管理画面に入り、下記の手順で進めます。
「設定」>「決済」>「別の決済方法」>「決済方法を追加」>「決済方法で検索」>「PayPay」と入力します。
各決済サービスが表示されますので、アカウントを発行したものを選択し、各社の手順に沿って連携を進めてください。
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決済サービスは何をポイントに選ぶべきか
PayPay以外にも多数の決済サービスがありますので、自社に導入するべき決済サービスは何が最適かは顧客の年齢層や取り扱う商品によっても変わってきます。ここでは、PayPayだけでなく決済サービスを選ぶポイントについて、ご紹介していきましょう。
取り扱う商品、顧客層に合わせて選ぶ
自社で取り扱う商品の顧客層に合わせて決済サービスを選ぶのも、ひとつの方法です。
例えば、高齢者が多いECサイトであればコンビニ払いも用意するのもいいでしょうし、若年層が多いならクレジットカードを使わずに済むPayPayや後払いのできるPaidyなども候補に入るでしょう。
また、越境ECをしているECストアで顧客に中国人が多いのであれば、「UnionPay(銀聯)」や「Alipay(アリペイ・支付宝)」を導入する必要があるでしょう。
ターゲット別におすすめの決済サービスを紹介した記事もございますので合わせてご覧ください。
自社のセキュリティ要件と照らし合わせる
Shopifyは安全性の高いことでも有名ですが、外部の決済サービスとリンクする場合は注意が必要です。例えば「プライバシーマーク」や「ISMS認証」「PCI DSS」といった、セキュリティに関する認証を取得している企業かどうかを確認し、自社のセキュリティ要件として安全と判断してから契約しましょう。
もしセキュリティ関係で心配な部分があれば、Shopifyのサイト構築の実績や知見の多い制作会社に協力を依頼するのもひとつの方法です。
Shopifyのセキュリティ対策について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
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ShopifyのECサイトにPayPayを導入する場合の注意点
Shopifyに限ったことではありませんが、ECサイトにPayPayを導入する場合にはいくつか注意すべき点があります。導入を検討する際は、メリットと比較して判断するといいでしょう。
手数料が発生しコストが増加する
ShopifyのECサイトにPayPayを導入する場合に、一番のデメリットとなるのが取引手数料の発生です。通常、取引手数料はShopifyペイメントを導入している場合は無料です。しかし、PayPayはShopifyペイメントの対象ではないため、プランによって以下の取引手数料が発生します。
プラン | スターター | ベーシック | スタンダード | プレミアム | Plus |
---|---|---|---|---|---|
取引手数料 | 5% | 2% | 1% | 0.6% | 0.2% |
※2024年5月16日現在の外部決済手数料です。詳しくはShopify公式サイトをご覧ください。
また、前述したように、ShopifyにPayPayを導入するためには決済代行サービスとの契約も必要です。利用料は決済代行サービスによって異なりますが、Shopifyに支払う取引手数料に加えて、決済代行サービスに支払う費用もありますので、決済コストがかなり増加してしまいます。
スマホがないとPayPayを利用できない
PayPayはスマホを利用したキャッシュレス決済なので、スマホがなければ利用できません。
そのため、ShopifyのECサイトでチェックアウトしようとした際に手元にスマホがない状況になれば、決済を完了することはできません。スマホを持ち歩かないというケースは稀かもしれませんが、少なからず注意すべき点ではあります。
PayPayの導入は、費用対効果を検討して決めよう
ご紹介したように、PayPayは、シェアの面からもかなり強力な決済サービスです。ですが決済時のコストが上がることはShopifyでECサイトを運営する方には悩ましいところでしょう。
しかし、ターゲット層がクレジットカードよりもPayPayの支払いに親和性を持つ若年層であれば、顧客獲得のためにも導入を検討すべきかもしれません。
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