動画で売る時代!ShopifyでできるYouTube&TikTok活用ヒント

動画で売る時代!ShopifyでできるYouTube&TikTok活用ヒント

スマホの普及とともに、私たちの生活にすっかり馴染んだ感がある「動画SNS」。中でも人気なのが、YouTubeとTikTokです。今回は、動画SNS上のショップ機能ではなく動画やSNSの価値を活かして、自社のECサイトと連携させて活用する方法について、EC担当者さんやSNSでの拡散を狙いたい方に向けて紹介していきたいと思います。

ECのマーケティングに役立つShopifyアプリについては下記の記事をご覧ください。

動画SNSをECで活用するメリット3つ

動画SNSをECで活用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。3つ紹介します。

メリット① 商品の魅力を「動画」で伝えられる

動画では、静止画やテキストに比べて情報量が多く、商品の特長や魅力を立体的に伝えることが可能です。
使用法や使っている場面などの情報はもちろん、楽しそう、美味しそうといった感情面も含めて、商品が持つ価値を視覚的に訴求することができます。それによって、人は自分が使っているところを頭で想像しやすくなり、「自分ごと化」しやすくなります。

メリット② 魅力に応じて拡散されるSNSである

SNSは好きなものでつながる傾向があり、大きな拡散力があります。つまり、ECサイトに動画を上げているだけでは、来訪者にしか閲覧してもらえませんが、動画SNSにも上がっていれば、来訪しなくても動画を閲覧してもらえる可能性が高まり、さらに気に入った動画を他の人にシェアすることも簡単。
ユーザーが自分で動画を上げて楽しむこともできるので、許可をとればUGC(※1)として活用することも容易です。※1=User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ

メリット③ マーケティング機能が充実しつつある

動画SNS自体にも広告をはじめ、マーケティング機能が充実しつつあり、その活用によって自社ECサイトへの誘導や新規顧客の獲得に大きく貢献します。
たとえばYouTubeでは「YouTubeショッピング」というYouTubeのコンテンツ内・周囲で自分の商品を紹介できる機能があります。
また、TikTokもTikTokコマース(旧:TikTok Shopping)というショッピングプログラムが提供されており、プロフィールページには商品ショーケースのタブが設けられるほか、広告やライブなどの機能を活用できます。
プラットフォーム上でECができるTikTok Shopは、2023年11月現在、まだ日本では公開されていませんが、ライブコマースとの親和性が高く、売上アップが期待されています。
TikTok Shop|中国やアジア諸国を中心に、アメリカ・イギリスでも対応しているTikTokのショッピング機能

動画SNSで売上アップ!YouTube&TikTokをECに活用しよう

ただし動画SNSでのショッピング機能は、いわば「支店」のようなもの。YouTubeも2023年10月25日以降はプラットフォームでのチェックアウトはなくなり、サイトへの誘導のみになりました。
ECサイトへの活用を紹介するために、まずはYouTubeとTikTokそれぞれの特徴を簡単におさらいしておきましょう。いずれも消費者自身が動画を投稿して楽しむというスタイルは同じながら、閲覧者の属性などはそれぞれ異なり、自然と活用の目的や方法も変わってきます。

YouTubeの特徴とユーザー層

まず、YouTubeは最大12時間までの動画を投稿できる長編ものと、「ショート」と呼ばれる最大60秒の動画を投稿できる2タイプがあります。国内月間アクティブユーザー数(MAU)は2022年10月時点で7,000万人を超え、10代から60代まで幅広い年代に指示されています。
また、テレビ画面で閲覧するという人も多く、自宅エクササイズや家庭菜園、料理などの「ハウツー動画」の視聴が増えてきたとも言われています。いわばYouTubeは「コンテンツを楽しむ」「役立つ情報を見る」ツールであるといえるでしょう。

TikTokの特徴とユーザー層

一方、TikTokは、5秒から60秒ほどの短い動画を投稿するSNSです。2022年2月に動画の長さの上限を10分間に延長しましたが、実際にはほとんどが短い動画で、広告でも長い動画は推奨されていません。
主なユーザー層は10代から20代の若年層が多く、新しいトレンドを生み出しているSNSともいえます。それだけに飽きっぽく、次から次へと動画をホップする人も多く、じっくり閲覧するよりも眺めている人が多いと言われます。そのため「3秒ルール」と言われる冒頭の3秒でコンテンツに惹きつけることが必要です。

Instagramでのマーケティングテクニック!下記の記事も合わせてご参照ください。

それでは実際に、それぞれの特性を活かしながらECショップとの連携、活用方法などについて紹介していきましょう。

YouTubeショッピングで商品を訴求

YouTubeではECサイトとの連携するためには、「YouTubeショッピング」を活用します。
その名前の通り、YouTube内で商品を宣伝できる機能であり、動画コンテンツを見たユーザーを自分の商品販売ページに誘導することができます。「画面の下」、「終了画面」、「ライブ配信中のタグ」、「チャット」などに商品表示がなされ、動画を見ながら「ほしい」と思ったらすぐに購入できるという仕組みになっています。

YouTubeで検索すると商品がダイレクトに表示される。

YouTubeで検索すると商品がダイレクトに表示される。

特に「Shopify」との連携では、ライブストリーミング中の重要ポイントに商品をタグ付けでき、ピクチャーインピクチャー(PIP)で再生できるので、商品のチェックアウト中でもコンテンツを視聴できます。
また、動画の真下に商品を複数並べる「商品棚」を表示し、マーチャントタブのYouTubeチャンネルに新しいタブを追加して、全商品を表示できます。常にShopify側から商品情報が自動的に同期されて最新の状態に保たれます。

壁紙や床材などを販売するDIYショップのResta(リスタ)は、DIYの具体的なやり方を動画で紹介し、動画で使用した製品の購入ページへのリンクを概要欄に必ずいれています。

リスタチャンネル DIY教室

リスタチャンネル DIY教室

YouTubeとShopifyとの連携と押さえるべきポイント

「YouTubeショッピング」を使うには、「Google & YouTube販売チャネル」で設定する必要があります。YouTubeと「Google & YouTube販売チャネル」のメールアドレスが一致していることが大前提。
さらにYouTubeチャンネルの登録者が1000人以上や、公式アーティストチャンネル、収益化の認証を受けているなどの要件を満たす必要があります。なお、この際、取り扱いは有形のみの商品、さらにオリジナル商品と他社の商品、いずれかを取り扱うかで資格要件が異なります。
詳しくはYouTubeヘルプをご覧ください。

連携までのステップ

  1. Google Merchant Centerのアカウントを作成
  2. ShopifyにGoogleチャネルを追加
  3. GoogleチャネルにYouTubeのGoogleアカウントを連携
  4. 各種必要事項の入力
  5. 連携する商品の選択と審査
  6. YouTube Studioで設定

YouTube Studioでの設定の流れはこちらのサイトをご覧ください。

ストアがリンクされると商品がGoogleおよびGoogle Merchant Centerのポリシーに準拠しているかどうかが審査されます。数日かかる場合もあり、不承認となった後も再度審査のリクエストを送ることが可能です。

YouTubeで本格的なライブショッピングに挑戦!

YouTubeでライブショッピングを行うには「YouTube ライブ」の機能を使います。リアルタイムでライブ配信を管理し、ユーザーと交流するためのツールがいろいろと用意されています。

ライブショッピング配信の手順

ライブ配信には、ウェブカメラやモバイル、エンコーダ配信などを使用します。ウェブカメラとモバイルは手軽なので初心者におすすめ。エンコーダ配信は、クリエイターの画面の共有やゲームプレイの配信、複数のカメラやマイクを使用するなど高度なライブ配信に最適です。一般的なECの場合は、モバイルかウェブカメラで十分でしょう。

  1. YouTubeで画面右上の [作成] [ライブ配信を開始] をクリック。
  2. チャンネルの確認をまだ行っていない場合は、画面の指示に沿ってチャンネルの確認を完了させます。
  3. 初回は電話番号での認証が完了し、ライブ配信が有効になるまで最大24時間かかります。
    あらかじめ配信スケジュールを組んで有効になるまでの作業は済ませておきましょう。
  4. 有効になっている場合は、すぐにライブ配信を開始できます。

ライブショッピングはリアルタイムであることが魅力。ぜひ、ライブ配信中の特定の箇所に商品をタグ付けすると、画面上部に関連商品がピクチャーインピクチャー(PIP)で再生され、ユーザーはライブを楽しみながら商品を見ることができます。ぜひチャットも活用し、質疑応答の他、ユーザーの意見も募りましょう。良いコメントが上がれば、他のユーザーへのおすすめコメントとなります。

ライブ配信が完了したらアーカイブをサイトに残すようにしましょう。ECサイトとアーカイブを連携させることで、ユーザーの商品理解が進み、売上に貢献します。

ライブショッピング配信の成功事例

タカラトミーのライブ配信

おもちゃメーカーであるタカラトミーの公式YouTubeチャンネルでは、様々な映像を流しながら実況していくスタイルでライブ配信を実施。チャットも積極的に活用されており、リアル感のあるライブになっています。

タカラトミーのライブ配信

タカラトミーのライブ配信

LOVOT OFFICIALのライブ配信

ロボットベンチャーのGROOVE Xが手掛けるLOVOTの公式YouTubeチャンネルでは、トークショーなどのライブを配信するほか、LOVOT MUSEUMではほぼ毎日配信。予告などもYoutube上で行われており、ファンが集まりやすくなっています。

LOVOT OFFICIALのライブ配信

LOVOT OFFICIALのライブ配信

他にもライブコマースの成功事例をご紹介!下記の記事も合わせてご参照ください。

TikTok For Businessの連携で運用促進

TikTokのスピーディで楽しい動画SNSとしての魅力をECショップに活用するなら、「TikTok For Business」とShopifyを連携させることが有効です。TikTokアプリを使用すると、簡単に「TikTok For Business」のアカウント登録が行える他、商品カタログの同期スマートパフォーマンスキャンペーンの配信コンバージョン結果を最適化するTikTokの自動広告ソリューションなどが利用できます。Shopify側からの投稿が可能になり、直接広告管理などを行なうことが可能です。

さらにShopifyにアップロードした商品などの素材写真を使い、TikTok向けの動画が簡単に作成できます。TikTokで推奨しているクリエイティブは下記です。

アスペクト比
9:16(540×960px) または 1:1(640×640px)
動画の時間
5~60秒 または 9~15秒
ビットレート
516kbps
ファイルサイズ
500MBまで

しかし、アプリの動画作成ツールを使うと自動的にカスタマイズされるため、サンプルの中から選ぶだけで簡単にクリエイティブを作ることが可能。エフェクトやテキスト挿入なども簡単なので、手軽に”TikTokらしい”動画を作成することができます。

InstagramとShopifyの連携手順を紹介。詳しくは下記の記事をご参照ください。

TikTokとShopifyとの連携方法と押さえるべきポイント

TikTok For Businessと連携するには、「TikTokアプリ」を使うと簡単です。「Shopify」アプリストアからダウンロードし、インストールすると、Shopifyのダッシュボード上から「TikTok For Business」の主要機能にアクセス、「TikTok」などへの広告出稿ができるようになります。

また、TikTokビジネスアカウントとShopify連携をさせると、ショッピングタブがプロフィールに表示され、サイトに誘導することができます。また、動画内の商品写真にタグ付けして、ワンタップで商品ページに飛ばすことも可能です。

TikTokで認知アップ&ストア訪問につなげよう!

「TikTok For Business」でShopifyのダッシュボードから手軽に安価で広告を出せるようになり、「TikTokピクセル」で効果分析も順調、それなのに上手くいかないというのは、やはり「動画」の質にあります。

前述したように、3秒でぱっと内容がわからないと、飛ばされたり無視されたりしてせっかくの効果も出せません。また、若年層が多いため、スピード感も重要な要素です。テンポよく、面白い動画をアップすることで、認知およびストア訪問にもつながります。「TikTok売れ」という言葉にもあるように、刺さったときの効果は大きいもの。ぜひ、バズる動画をアップしたいものです。

TikTokの成功事例

オーガニックな投稿はもちろん、広告も、TikTokのおすすめフィードに流れた時に違和感がない方ことがマスト。堅苦しい広告よりも、UGC的な内容のほうが見られ、拡散される可能性があります。

カネボウ化粧品 ケイト・リップモンスター

カネボウ化粧品では、投稿者の口にリップを塗っているかのようなオリジナルエフェクトを開発し、インフィード広告を活用し、話題化による認知獲得、および新規顧客の購入を促進しました。

カネボウ リップモンスター(左)TikTokアカウント(右)TikTokエフェクト

カネボウ リップモンスター(左)TikTokアカウント(右)TikTokエフェクト


他にも様々なTikTok独自の「人気を集める動画」のポイントがありますので、参考にしてください。

TikTok経由での売り上げ管理もShopifyで

「TikTok For Business」との連携では、Shopifyで情報を一元管理でき、TikTokの計測タグを実装できるのも大きなメリットです。そのため、閲覧はもちろん、計測タグをサイトに設置することにより、訪問者に対してリマーケティング広告を表示させたり広告の成果を測定できたりします。さらにどのような投稿がユーザーに刺さるのかをリサーチすることができます。

こうしたことを実施するには、ボタンをクリックして「TikTokピクセル」をインストールし、コンバージョントラッキングデータの把握と分析を行いましょう。ピクセル機能によって、ターゲットの動きも把握できるようになったら、リターゲティング広告なども検討して、リーチの精度を上げていくことも有効です。

また、設定しただけではなく、日々の運営も必要になってくるので、Shopifyと動画SNSの活用についてわからないことや困ったことがあったら、プロの手を借りるのもおすすめです。

まとめ

YouTubeおよびTikTokは、SNSとしての特性が異なり、ターゲットも異なるため、仕掛けや動画作成などもそれぞれ有効な方法を探っていく必要があります。またECサイトの商品をどのように見せて訴求していくか、マーケティング的な視点も欠かせません。

Shopify公認「Shopify Plusパートナー」のBiNDecでは、多数のShopifyによるECサイト構築・運営の経験から、動画SNSのご支援も行ってきました。豊富な知見や経験、そしてアイデアから、収益の上がる運用フローを提案します。

ぜひ、動画マーケティングはもちろん、ポッドキャストなど音声マーケティングにも注目が集まる今、Shopifyでもっと売上を伸ばしていくためにも、あらゆる販売アプローチについてBiNDecにご相談ください。

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