売れるアパレルECになるための8つのトレンドとマスト機能

売れるアパレルECになるための8つのトレンドとマスト機能

ECの中でも成長が著しい「アパレル」。最もトレンドの移り変わりの激しい分野だけに、「今」を知っておくことが大切です。最新トレンドを体現する成功事例を紹介するとともに、それを実現するためのマーケティング施策と必須機能について解説します。

アパレルECで急速に進むShopify導入&リプレース

アパレルは最も早くECが浸透した業界の1つ。既に多くの企業がECビジネスをしており、EC業界においては激戦区といえるでしょう。それだけに顧客を掴むためにさまざまな工夫がなされており、利用する人も目が肥えていることを意識する必要があります。

Shopifyは、規模を問わず世界中のアパレルECサイトに利用されている人気のプラットフォームです。必要に応じて柔軟に機能を拡張できるSaaSであり、多彩なアプリでスピーディに施策を実施します。
また、セールやキャンペーンなどアクセスが集中するイベントが多いアパレルECにおいて、サーバーの分散配置で高速性・冗長性に優れ、セキュリティ性も非常に高い面もメリットです。

Shopifyのサーバー性能について、詳しくは下記の記事をご覧ください。

ShopifyによるアパレルECの最新事例

それでは、実際にアパレルECでShopifyを活用している事例を紹介しましょう。

事例1)高品質な子ども服ブランド「MIKIHOUSE」

20年以上にわたってECを展開してきた子ども服の「ミキハウス」。1998年に楽天市場に出店し、2004年にフルスクラッチでの自社ECをスタート、2023年にShopifyにリプレースしました。その理由については、キャンペーンなどのタイミングでのサーバーダウンの解決、越境ECをはじめ拡張性の高いマルチコマースプラットフォームであることなどをあげています。また国内に直営店約100店、世界各都市に100店を擁し、専用のスマホアプリによるOMOも積極的に推進しています。

実施している施策

SNS連携 リアル店舗との連携 セール・キャンペーン 予約販売
ウィッシュリスト Webチャット UGC活用 返品・交換対応
メンバーズカード、ポイント ギフト 翻訳・多言語対応 データの分析・活用機能

導入しているShopifyアプリの一例

  • e-ギフト機能「All in gift」
  • ウィッシュリスト機能「Swym Wishlist Plus」

ミキハウス|子供服ブランドミキハウスのECサイト
ミキハウスのショッピング体験について、下記のインタビュー記事を併せてご覧ください。

事例2)“日本の粋”を伝えるJAPANブランド「HiKESHi SPiRiT」

火消しに代表される「日本の粋」を伝えるアパレルブランド「火消魂(HiKESHi SPiRiT)」。浅草にリアル店舗を運営し、SNS連携も意欲的に取り組むなど、それぞれのチャネルに応じた情報発信を実施。特にInstagramでのライブ配信は人気が高く、ECサイトへの誘導にも成功しています。インバウンドを意識したサイト設計で、チャットも含めて多言語化に対応しています。

実施している施策

SNS連携 リアル店舗との連携 セール・キャンペーン 予約販売
ウィッシュリスト Webチャット メンバーズカード、ポイント 翻訳・多言語対応
データの分析・活用

導入しているShopifyアプリの一例

  • 多言語翻訳「LangShop」
  • SNS連携「Instafeed」

火消魂|海外販売にも対応している火消魂の公式ECサイト
火消魂の越境EC戦略について、下記のインタビュー記事を併せてご覧ください。

事例3)人気ブランドを集めたアパレル総合EC「CENO」

ファッションブランド「VANQUISH」「LEGENDA」「RAMUNE JUNKIE」「ZZZ」を取り扱うECサイト「CENO」。ファッションに敏感な若年層のコアユーザーがメインで、ウィッシュリストや予約販売など「確実に手に入れる」機能が充実しています。ユーザーやインフルエンサーによるUGCをリポストするなど、SNSも積極的に活用しています。

実施している施策

SNS連携 リアル店舗との連携 セール・キャンペーン 予約販売
ウィッシュリスト Webチャット UGC活用 翻訳・多言語対応
データの分析・活用

導入しているShopifyアプリの一例

  • ウィッシュリスト機能「Swym Wishlist Plus」など

CENO.jp|株式会社せーのが手掛けるブランドの総合ECサイト

事例4)NIGO®氏によるライフスタイルブランド「HUMAN MADE」

数多くのムーブメントを牽引するNIGO®氏の手掛けるライフスタイルブランド「HUMAN MADE(ヒューマンメイド)」。“The Future Is In The Past(過去と未来の融合)”をコンセプトに掲げ、ファッションアイテムにとどまらず、ルームグッズやアルコールなど様々なアイテムを発信しています。機能をあまり盛り込まず、シンプルに徹しながら、Instagramとの連携や越境ECなどトレンドはしっかりおさえています。

実施している施策

SNS連携 予約販売 ウィッシュリスト 翻訳・多言語対応
データの分析・活用

導入しているShopifyアプリの一例

  • MAツール「Dotdigital」
  • 翻訳運用管理「WOVN.io」

HUMAN MADE|“The Future Is In The Past”をコンセプトにしたアパレルブランド

事例5)水原希子氏が主宰するファッション・プロジェクト「OK」

「Office Kiko」は、モデルや女優として活躍する水原希子氏がプロデュースするブランド。オリジナルの商品のほか、アップサイクルや他ブランドとのコラボレーションなど、水原氏の感性でつくられた一点ものに近い商品も数多く展開されています。日本語のほか、英語、中国語、韓国語に翻訳され、越境ECにも対応し、国内外のインフルエンサーや顧客のUGCもSNSで活用されています。

実施している施策

SNS連携 セール・キャンペーン UGC活用 返品・交換対応
ギフト 翻訳・多言語対応 データの分析・活用

導入しているShopifyアプリの一例

  • 翻訳ツール「langify」など

Office Kiko|モデル、女優の水原希子さんがプロデュースするアパレル、雑貨のECサイト

アパレルECの日本における可能性と8つのトレンド

ご紹介した事例は、いずれも顧客のニーズを捉え、さまざまな工夫がなされています。そうした勢いのあるアパレルECサイト全体を見てみると、次のようなトレンドが見えてきます。すべてを網羅する必要がありませんが、ECサイトを展開する際の参考にしてください。

1)市場動向:コロナ禍を経て右肩上がりで成長中

服や小物などをECで購入することが「当たり前になってきた」と感じている人は多いでしょう。2020年からの新型コロナウイルス感染症の影響で、衣類に掛ける費用は減ってきているとはいえ、アパレルECの市場規模は2020年2兆2,203億円、2021年2兆4,279億円、2022年で2兆5,499億円と右肩上がりで拡大し続けています。アパレルのEC化率は21.56%なので、まだまだこの上昇傾向は続くと予測されます。(*1)
*1=経済産業省:令和4年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)より

2)業態動向:D2Cやモールに加えてニーズも多様化

アパレルECは、規模の大小を問わず増加傾向にあり、その種類も多様化しています。ECの黎明期は楽天やZOZOTOWNなどのショッピングモールでの展開が多く見られましたが、現在はメーカーやブランド直営のD2C ECが増え、手数料のかかるモールから撤退するところも増えてきました。
中には小規模な個人経営のEC、リアル店舗を持たず工場から直送で顧客に届けるEC、さらに一定の金額でレンタル商品を届けるサブスクリプションサービスなども登場しています。また、フリマアプリやオークションなどの消費者間(C2C)の取引も活発化しています。

3)技術動向:オンラインの弱点を補完する技術が登場

ECの強みは、いつどこからでも購入できることです。一方、サイズや素材感などが伝わりにくく、ささげ(撮影・採寸・原稿)などの作業も負担になっていました。しかし、そうした手間や弱点を補完するツールや仕組みがいろいろと登場してきています。
たとえば、ささげを自動化・効率化するツールや、コストの掛かっていたモデルのAI化、顧客が自身のサイズを登録してサイズ感を確認できるツールなど、新たな技術の登場によって参入しやすくなっています。Shopifyでは「アプリ」という形でさまざまな技術を導入することが可能です。

4)新施策:動画やAIなどの新技術活用でリッチな接客に

ECサイト上に商品を掲載して選んでもらうだけでなく、リアル店舗さながらにアドバイスや質疑応答をしながら接客を行う”Web接客”が一般化しています。たとえば、スタッフによるコーディネートの写真掲載、AIによる質疑応答ができるチャットボット、リアルタイムでのライブ配信など、手法はさまざま。特にライブ配信は従来のような高額の装備が不要になりつつあり、気軽な顧客接点として導入するECサイトが増えています。

国内でのライブコマースの事例については下記の記事をご覧ください。

5)チャネル:SNSやスマホアプリなど顧客との接点が増加

ECサイト以外においても、InstagamやLINEなどのSNSによって、顧客との接点を持ち、関係を深めることが顧客との関係づくりには欠かせません。日本ではまだ対応していないものもありますが、InstagramのようにSNSから直接商品ページへ遷移する仕組みによって、「ほしいと思ったその時に購入できる」世界ができつつあります。
そうしたSNSとECのデータ連携のほか、ライブコマースやインフルエンサーマーケティングなど、アパレルと相性の良いマーケティング施策が行いやすくなるのも大きなポイントです。

ECサイト以外の接点としては、スマホアプリの提供も挙げられます。顧客に対して直接ニュースを発信したり、クーポンやポイントをつけるなど個別に最適化されたサービスを提供できます。
ミキハウス|対象年齢のニーズやギフト目的などでトップページが切り替わるスマホアプリ
InstagramとShopifyのECとの連携方法については下記の記事をご覧ください。

6)ターゲット:積極的な越境ECによる利用者の拡大

ECの利用者が国内で広がっていることは①で紹介しましたが、国外への販売も活発化しています。ECを運営している日本の中小企業での「越境EC」の実施割合は50.6%、過去3年で約2倍となっています。(*2)
国内市場の縮小や円安に加え、日本ブランドの人気が上がっていること、そしてShopifyなどの越境ECをあらかじめ想定したECプラットフォームの登場などが大きく影響しています。

Shopifyでの越境ECについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。


*2=「ペイパル 中小企業によるEコマース活用実態調査2024」:対象はECを行っている日本の中小企業における意思決定者(310名/企業)

7)データ活用:データ分析による効率化・トレーサビリティ

変化の激しいアパレル業界において、ECにおけるデータ活用は事業構造すらも大きく変えようとしています。たとえば、データ活用による「売上予測」もその1つ。予約などの先行販売によって得たデータから、実際に売れる数量を算出するというものです。
さらにサプライチェーンにおけるデータ連携でタイムリーに効率よく生産する方法は、D2Cなどの業態ではよく見られるようになってきました。
他にも個々の顧客の購入履歴や好みの分析などによるパーソナライゼーションやレコメンデーションなど、データの活用先が広がっています。
顧客単位で購入データを分析できるShopifyのストア分析機能

8)ECとリアル店舗とを密接に連携させるOMOの進化

EC(オンライン)とリアル店舗(オフライン)の垣根を越えた購買体験を提供する「OMO(Online Merges with Offline)」。もともとアパレル業界ではリアル店舗を持つ事業者も多く、ECとリアルの連携が急速に進んでいます。
それは単にPOSデータや顧客データなど裏側の情報共有だけでなく、顧客がECからリアル店舗で店頭受取や試着予約ができたり、リアル店舗で購入した商品のサポートをオンラインで受けられるなど、顧客自身の購買体験を高めるものとなっています。

Shopifyの提供しているPOSについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

アパレルECに必要となる15の機能と対応するShopifyアプリ

以上のようなトレンドに対応しつつ、より快適な顧客体験を提供するために、これからのアパレルECにはどのような機能が求められるのでしょうか。ShopifyにはアパレルECに不可欠な機能・性能が備わっている他、アプリを活用することでスピーディかつ最適な形で機能を導入することができます。

①SNSプラットフォームとの連携

アパレルECの成功には、もはやSNS活用は欠かせない存在です。しかし、多様化するSNSに都度対応していくことは現実的ではありません。ShopifyにはさまざまなSNSプラットフォームとの連携機能が備わっており、特に重視されるInstagramを効率的かつ効果的に活用することができます。また、拡散力の強いTwitterや動画プラットフォームとして根強いYoutube、商品メディアとして活用されるPintarestなどとはアプリを活用することが望ましいでしょう。限られたリソースを活かすために、多数あるSNSから自社の商品や顧客、コミュニケーションスタイル、シナリオに応じて取捨選択することが大切です。

SNSとの連携機能を追加するアプリ例

  • Outfy ‑ Social Media Marketing
  • Twitter Auto Posting
  • Pinterest

②リアル店舗との連携

ECサイトと実店舗を連携する、いわゆるOMO(Online Merges with Offline)を実施する企業が増えてきています。店頭受取やWebからの試着予約など顧客体験をつなぐことはもちろん、販売管理や在庫管理、顧客管理などデータの連携が重要となります。後者については、Shopifyには月額で利用できる「Shopify POS」が用意されており、アプリをインストールして設定するだけで両者のデータ連携が可能です。
また、各社のクラウドPOSレジと連携するアプリや、店舗受取やポイント管理に特化したアプリなども用意されているので、用途や目的に合わせて選択するとよいでしょう。

リアル店舗とECサイトを連携できるアプリ例

  • 総合ポイントアプリ「どこポイ」
  • スマレジ連携アプリ V3
  • テワタシ‑店舗受け取り&ローカルデリバリー

③セール・キャンペーン

アパレルECにとって、セールやキャンペーンの成功では死活問題です。この機能を設定するには、自動ディスカウント機能、クーポンコードなどのShopifyの機能を使うか、アプリを利用するとよいでしょう。
「自動ディスカウント機能」は、商品ごとに開始日時や終了日時、割引率やアイテムの最低数量など、セールの条件などを詳細に設定できます。「クーポンコード」は顧客が決済時に特定のクーポンコードを入力すると、割引が受けられるというもの。いずれもトップページやSNSなどでセールを行なっていることの告知が重要となります。
その場合は、セール機能のアプリを使うのが効率的。セールラベルを作成したり、カウントダウンタイマーを使ったり、セールを盛り上げてくれます。

セール、キャンペーンを支援するアプリ例

  • Essential Countdown Timer Bar
  • Launchpad
  • BOLD Discounts ‑ Flash Sales

④予約販売

顧客にとって、ほしい製品を確実に手に入れられるのは嬉しいことです。予約販売機能を導入することで顧客満足度が上がり、ECサイトに対するロイヤリティが上がります。さらにECサイトにとっては、需要予測がしやすくなって発注や在庫管理の効率化がはかられる、将来的な売上確保ができるなどのメリットがあります。

予約販売機能を追加するアプリ例:

  • RuffRuff 予約販売
  • シンプル予約販売
  • プレオーダー

Shopifyでの予約販売について、詳しくは下記の記事を併せてご覧ください。

⑤お気に入り(ウィッシュリスト)

お気に入り機能とは、顧客が気になる商品を「お気に入りリスト(ウイッシュリスト)」に登録できる機能です。顧客にとっては「お取り置き」している気分で、ボーナスが入ったら、お誕生日が来たらなど、ほしいタイミングでの購入がしやすくなります。ECサイト側にとっては、在庫僅少やラスト1のお知らせなどを送ることで、買い忘れを防止することができ、効果的なマーケティング施策や効率的な在庫管理がかないます。

お気に入り機能を追加するアプリ例

  • Wishlist Plus
  • シンプル Wishlist|お手軽お気に入り
  • BINDec | Wishlist

⑥Webチャット

チャット機能によって、顧客への問い合わせや要望にリアルタイムで対応できると、顧客満足度の向上につながります。ECサイトにとっては商品や購入方法などへの疑問や懸念を解決することで、カゴ落ちを抑制し、スムーズに売上につなげることができます。
近年はサポートの人的リソースを削減するために、よくある質問については定型文が表示されるだけでなく、AIによるチャットもトレンドとなっています。

Webチャット機能を追加するアプリ例

  • チャネルトーク
  • AIチャットボット&ライブチャット
  • Shopify Inbox

⑦再入荷通知

顧客が売り切れていた商品を「再入荷通知」に登録すると、再入荷された際に通知が届くので、再度購入の機会を逃しません。顧客にとっては求める商品を逃さず購入できるため、サイトへの満足度が向上します。
また、ECサイトにとっては、再訪率を高め、売上アップにつながるだけでなく、再入荷通知機能がどの商品に使用されているかを測定することで、需要の高さを把握し、在庫管理やマーケティング戦略に役立てることができます。

再入荷通知機能を追加するアプリ例

  • Back in Stock: Restock Alerts
  • Back In Stock 日本語版
  • SC Back in Stock Restock Alert

再入荷通知のアプリについて、詳しくは下記の記事を併せてご覧ください。


⑧レビュー

実際のユーザーの声や評価を表示することで、商品やサービス、サイトへの信頼性を高めます。新規顧客の獲得につながるだけでなく、そのサイトにレビューをするという行為によって既存顧客の親和性を高めることになります。また、ECサイトにとっても、レビューを通じて得られる意見や要望もしっかりと把握することで、商品開発・改善やサイトのサービスレベル向上に役立てられます。

レビュー機能を追加するアプリ例:

  • Opinew 商品レビュー インポートアプリ
  • 商品レビュー(日本限定)‑Trustoo Reviews
  • PoingPong

⑨試着

フィット感やデザイン、色合いなど実物を見て購入したい時は試着サービスがあると便利です。お試しキャンペーンなど試着できる期間や点数を決めて返送料を負担するなど、さまざまな使い方ができます。ECサイト側にとっては、返品は代金を払う前なので、返金のコストや手間を軽減できるというメリットも。試着サービスがある方が返品率が低いとも言われています。
近年は、デバイスのカメラを活用したバーチャル試着の機能を導入するECも増えてきました。

試着機能を追加するアプリ例

  • 購入体験プラットフォーム「Recustomer」
  • YouCam バーチャルトライ

⑩UGC活用

UGCとは、User Generated Content (ユーザー生成コンテンツ)のこと。サイトに投稿されたレビューだけでなく、口コミやSNSの投稿のように、ユーザーが作成したコンテンツのことを指します。SNSなどでのファンコミュニティの育成や、ハッシュタグキャンペーン、コンテスト、レビューの依頼、リアルイベント、アンバサダー制度などを仕掛けることでUGCが集まりやすくなります。
また、これらを活用する場合は、必ず投稿者に許諾を取る必要があるので注意しましょう。

UGC活用機能を追加するアプリ例

  • Kudobuzz Product Reviews & UGC
  • Stamped Reviews

⑪返品・交換対応

アパレルECではキャンセルや返品、サイズや色の交換などがつきもの。対応が悪ければ顧客満足度の低下につながりかねないため、しっかりと仕組みを構築しておくことが重要です。Shopify上ではデフォルトで返品・交換機能が用意されています。
とはいえ、基本的には返金処理がメインとなり、顧客とのコミュニケーションや在庫との連携など作業が煩雑になりがちです。返品対応の業務効率化を図るのであれば、アプリを活用するとよいでしょう。

返品・交換対応機能を追加するアプリ例

  • 購入体験プラットフォーム「Recustomer」
  • 新規集客に特化した返品マーケティングー返品くん

⑫メンバーズカード、ポイント

リピート客を育成するために欠かせない「メンバーズカード」や「ポイント制」。Shopifyではこの機能をECサイトに導入することで、リアル店舗と同じように顧客のロイヤリティを高めることができます。BiND Pointなどのアプリを使うことで、新規会員登録時やコレクション・商品毎に、追加付与率を設定でき、きめ細やかなポイント設定が可能です。
また、②で紹介したように、リアル店舗で実施している場合は、ECと統合することでより顧客満足度を高めることができるでしょう。

ポイントやメンバーカード機能を追加するアプリ例:

  • BiND Point
  • ポイント&メンバーシップ.amp
  • easyPoints

Shopifyでのポイントシステムの導入について、下記の記事も併せてご覧ください。

⑬ギフト

クリスマスやバレンタインなど、ギフト需要を喚起するイベントはアパレル業界においても重要な商機。リアル店舗だけでなく、ECに置いてもブランドに合ったラッピングに対応することで、イメージの訴求および顧客満足度につながります。相手の住所がわからない場合でもオンライン配送先を入力してもらうことのできるe-ギフトの需要も高まっています。
また、ラッピングも商品として登録できるアプリなら、Shopifyの管理画面で資材の在庫管理も可能です。

ギフト対応機能を追加するアプリ例:

  • All in gift
  • Givy
  • BiNDecギフトラッピング

ECでギフト対応をする際のポイントについて、詳しくは下記の記事も合わせてご覧ください。

⑭翻訳・多言語対応

越境ECに対応するためには、言語や通貨、配送などについて調整が必要です。Shopifyは標準で50以上の言語と130を超える通貨に対応しているため越境ECを始めやすいのがメリット。アプリを使って主要言語に自動翻訳したり、50か国語以上で注文確認や配送確認などに使えるメールテンプレートが揃っていたり、きめ細やかな設定が可能です。

翻訳・多言語対応を実現するアプリ例:

  • LangShop AI言語翻訳
  • langify
  • WOVN.io 連携

⑮データの分析・活用

以前から言われてきたものの、なかなか進んでこなかったECサイトのデータ活用。しかし、Shopifyなら「ストア分析」機能があり、プランごとにさまざまなレポートを活用できます。特にプレミアムプランまたはShopify Plusへ加入するとカスタムレポートを利用でき、Shopify利用開始時までさかのぼった過去のデータも含めて分析できるようになっています。
さらにアプリを活用することで、ユーザー行動を細かく見たり、RFM分析を行ったり、Googleアナリティクス4との統合が可能なものもあります。

データ分析を支援するアプリ例:

  • Analyzely Google Analytics 4
  • Peel: Retention Analytics
  • Segments Analytics 分析 by Tresl

ShopifyでアパレルEC構築、運用を支援するパートナーを利用しよう

アパレルECには導入するべき機能も多く、マーケティング施策も多様化しています。Shopifyは小規模で始められますが、必要に応じて売上を伸ばすなら多彩な機能と拡張性を備えたShopify Plusに移行すると良いでしょう。
また、スクラッチECやカートシステムなどで、サーバーの安定性やスピーディな機能追加などの課題をお持ちの方のリプレース先としてもShopify Plusがおすすめです。

株式会社ウェブライフでは、Shopifyを利用したECサイト構築から運用までサポートする「BiNDec」を提供しています。Shopify Plusパートナーとして、中小規模から大規模まで豊富なアパレルブランドのEC導入実績を持ち、ハイレベルな技術力・知識量のもと、運用戦略の提案も実施しています。ぜひお気軽にご相談ください。
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POINT

  • アパレルEC市場は拡大を続けており、最新の技術やマーケティング手法が重要
  • トレンドの機能が求められるアパレルECに拡張性の高いShopifyは最適
  • AIやカメラ技術の向上によってEC上でもリアル店舗のような接客や試着ができる